「射つな! アラシ ー変身怪獣ザラガス登場ー」
『ウルトラマン』制作第36話
1967年3月19日放送(第36話)
脚本 山田正弘
監督 満田かずほ
特殊技術 高野宏一
変身怪獣ザラガス
身長 40m
体重 2万t
地上から空に光が走った後、赤い煙と共に出現した。
6000万カンデラの光を発する。
攻撃に対する耐候性が非常に強く、一つの攻撃を加えると次の瞬間にはその攻撃に耐えられるように体質変化を起こす。
ウルトラ十文字作戦を受けて一度は倒されるが全身から赤い煙を吐くと甲羅が剥がれて全身から閃光を発するようになる。次の戦いではアラシ隊員が撃ったQXガンで脳細胞にダメージを受けたところにウルトラマンのスペシウム光線を受けて倒された。
「怪獣殿下 前篇」「怪獣殿下 後篇」のゴモラの着ぐるみを改造している。
物語
攻撃すればする程に強くなる怪獣ザラガスが現れる。
攻撃が禁止される中、児童会館に取り残された子供達を助ける為にアラシ隊員は攻撃してしまう。
感想
一発で倒せなければ何度でも復活して強くなるザラガスが登場。『ウルトラマン』も終盤に差し掛かって強敵が続出するようになり、今回のザラガスもかなり厄介な相手であった。
そのザラガスだが「倒すのが厄介」以外の話が無い。『ウルトラマン』に登場する怪獣は何かしら出自や背景が語られているので、それらが全く語られなかったザラガスは異色の怪獣として逆に印象に残ったところがある。
ザラガスは登場の仕方が生物っぽくなく、建物を武器や防具にして戦うなど知能が高かったので、ひょっとしたら地球侵略を企む宇宙人が作った生物兵器だったのかもしれない。
総合防衛委員会と言うものが登場。
おそらく科特隊、防衛軍、自衛隊と言った日本における防衛組織の頂点に位置するものなのだろう。
因みに「怪彗星ツイフオン」に登場した地球防衛委員会は各国防衛組織を統轄する組織と思われる。
超獣のようなザラガスや命令を無視しての謹慎処分と今回は『ウルトラマンA』のような話であった。
今回の話は山田さんの『ウルトラマン』脚本最終作となっている。