帰ってきたウルトラ38番目の弟

ウルトラシリーズについて色々と書いていくブログです。

「散歩する惑星」

散歩する惑星
ウルトラセブン』制作第32話
1968年5月12日放送(第32話)
脚本 山田正弘・上原正三(原案 虎見邦男)
監督 野長瀬三摩地
特殊技術 高野宏一

 

カニズム怪獣リッガー
身長 60m
体重 4万5千t
ステロイドベルトから地球に侵入した小惑星にいた怪獣。頭部から誘導電波を発して小惑星をコントロールしていた。
アギラを倒すがウルトラセブンアイスラッガーで首を切られ、そのまま首を空に持って行かれて小惑星と一緒に爆発した。
700キロを突っ走れ!」の恐竜戦車の着ぐるみを改造している。
小惑星は直径が1kmもある島で電磁バリアーに覆われている。強力な電磁波で周辺の機械を狂わせる。島そのものが時限爆弾になっていて地球防衛軍基地へと近付いていった。リッガーの誘導電波で空に誘導されてから爆発した。

 

カプセル怪獣アギラ
身長 ミクロ~45m
体重 0~1万5千t
ダンの持つ黄色いカプセルから登場する。
小柄だがその分動きが素早い。戦闘中に頭のヒレを広げて威嚇する。
リッガーの尻尾攻撃に苦しめられた。
名前の由来は円谷英二監督の三男「円谷粲」さんから。

 

物語
ダン達が空飛ぶ島に捕らえられる。
強力な電磁波を発しながら地球防衛軍基地に迫る「散歩する惑星」には時限爆弾が仕掛けられていた。

 

感想
ステロイドベルトや小惑星規模の破壊兵器と言うのがSF作品らしくて良い。散歩する惑星を仕掛けた首謀者は登場しなかったが、それで逆に話に奥行きが出た感じがする。

 

散歩する惑星の中でのダン、フルハシ隊員、アマギ隊員はそれぞれキャラクターが分かれていて面白く描かれていた。

 

地球防衛軍基地を守る為に散歩する惑星を破壊しなければいけなくなり、中に捕らえられているダン達の命が危機に瀕する事に。これは「ダーク・ゾーン」を思い出す展開だった。

 

意外と変身不能に陥る事が多いダン。でも、何故かカプセル怪獣は使える。

 

アギラが登場した事でカプセル怪獣3体が出揃った。
カプセル怪獣3体は「ダンがウルトラセブンに変身できない時に代わりに戦う」としてドラマにおける使い方が似たり寄ったりになってしまうからかデザインで差別化がされている。全員のデザインラインが全くバラバラでありながら3体揃った時は意外とバランス良く収まっているのが面白い。

 

リッガーの赤い目がなんか好き。

 

散歩する惑星が爆発した時の状況を考えるとダンは確実に死んでしまっているような……。まぁ、ウルトラセブンに助けてもらったと説明すれば良いか。

 

今回の話は『ウルトラQ』で「バルンガ」の脚本を書いた虎見邦男さんが原案となっている。虎見さんは1967年3月に亡くなられていて、彼が書いた「マンダスの島」と言う話を原案に山田さんと上原さんが今回の話を書き上げている。
山田さんが『ウルトラセブン』で担当したのは2本のみで、どちらも共作となっている。