帰ってきたウルトラ38番目の弟

ウルトラシリーズについて色々と書いていくブログです。

「セブン暗殺計画 後編」

「セブン暗殺計画 後編
ウルトラセブン』制作第39話
1968年7月7日放送(第40話)
脚本 藤川桂介
監督 飯島敏宏
特殊技術 高野宏一

 

分身宇宙人ガッツ星人
身長 2m~40m
体重 200kg~1万t
ウルトラセブンを夜明けと共に処刑すると宣言する。
ウルトラセブン復活の鍵を握るナツコを執拗に狙った。
ウルトラセブンの復活と言う想定外の事態にパニックを起こし、最後はウルトラノックで宇宙船ごと倒された。 

 

物語
マグネリウムエネルギーがあればウルトラセブンを復活させる事が出来る!
しかし、その為に必要なダイモード鉱石を狙ってガッツ星人が暗躍する。

 

感想
セブン暗殺計画 前篇」の続き。
細かい事だが「前篇」と「後編」で「へん」の漢字が違うのは何故なのだろう?

 

発信音を解析して分かったウルトラセブンの復活に必要なマグネリウムエネルギー。
ウルトラマン達のエネルギーはディファレーター光線なのだが地球上では補給できないので代わりに太陽エネルギーで補っているらしい。おそらくマグネリウムエネルギーはディファレーター光線に近いエネルギーなのだろう。

 

今回はまるで最終回のようなテンションで話が進む。
タケナカ参謀の「破滅の道を選ぶのは地球人かガッツか。これが我々の最後の作戦だ!」と言う台詞が目茶苦茶カッコ良い!

 

いくらガッツ星人を誘き出す為とは言え、一般人のナツコを囮にするのは大丈夫なのかと思ってしまう。本人の了承は得ていると思うけれど……。

 

上空に浮かぶ磔姿のウルトラセブンは幻だった。
前回の戦いではウルトラセブンの攻撃がガッツ星人に通用しなかったが、おそらくガッツ星人は自分達が攻撃する時は実体を出していて、ウルトラセブンが攻撃してくると幻に替わっていたのだろう。

 

ウルトラセブンが復活し、ガッツ星人が今までの強者振りが嘘のようにパニックに陥る中、最後の切り札ウルトラノックで大逆転を収める展開はカタルシス満点であった。

 

ウルトラマン』の「さらばウルトラマン」でゼットンに倒されたウルトラマンを復活させたのは同じウルトラマンであるゾフィであった。科特隊と言えども神を復活させる事は出来なかったのだ。
しかし今回の話でウルトラセブンを復活させたのはウルトラ警備隊であった。何故ならウルトラセブンは神ではなくて同じ宇宙に生きる仲間だから。

 

人類滅亡の危機だった為、あえてダンの事を見捨てる事にしたウルトラ警備隊だったが、ガッツ星人が倒されてダンが無事に帰ってきたのを見て大喜びする。やはり皆心配だったのだ。

 

前回の戦いで戦車部隊を全滅させたガッツ星人の宇宙船のバリアーが何故か今回使われなかった。ウルトラセブンの攻撃の前ではバリアーは無意味だったのか、それともあまりのパニックでバリアーの事を忘れていたのか。

 

夜明けになったのにウルトラセブンをすぐに処刑しなかったガッツ星人ガッツ星人の目的は地球人を絶望させて降伏させる事だったので、急いで処刑するより救出に来たウルトラ警備隊も倒した後で処刑した方が地球人を絶望させられると考えたのかもしれない。結果的にそれが敗北に繋がってしまうのだが。

 

今回の話は藤川さんの『ウルトラセブン』最終作となっている。