帰ってきたウルトラ38番目の弟

ウルトラシリーズについて色々と書いていくブログです。

「魔神 月に咆える」

「魔神 月に咆える ー魔神怪獣コダイゴン登場ー
帰ってきたウルトラマン』制作第43話
1972年2月4日放送(第43話)
脚本 石堂淑朗
監督 筧正典
特殊技術 真野田陽一

 

発砲怪人グロテス星人
身長 160cm~45m
体重 120kg~2万t
村人に変身して伊吹隊長の妻と娘を人質に取ってMATに解散を突き付けた。蓮根神社の御神体をコダイゴンに変えた。
両手がマシンガンになっている。テレポーテーションも使える。
ウルトラスパークで真っ二つにされた。
名前の由来は「グロテスク」かな。

 

魔神怪獣コダイゴン
身長 50m
体重 3万8千t
グロテス星人が蓮根神社の御神体を怪獣に変えたもの。
両手から炎を出し、剣も使う。
グロテス星人が倒されると元の御神体に戻ったが照れて後ろを向いてしまう。
名前の由来は「古代」かな。

 

物語
隊員の勧めで休暇を取った伊吹隊長。
しかし、グロテス星人が妻と娘を人質に取ってMATの解散を要求。伊吹隊長の苦闘が始まる事に。

 

感想
MATの隊長として、家の長としての伊吹を描いた話。
劇中でMATの事を「商売」と言っているように特別チームは職場に過ぎない。人間には職場での顔と家庭での顔があるので、今回のように家庭の話を描く事で人物に厚みが出るようになる。

 

伊吹隊長はニューヨークで長い間暮らしていたのだが典型的な日本のお父さん。今回の帰省先での姿がはまっていたので逆にニューヨークでの生活が想像つかなくなった。

 

伊吹隊長の娘の美奈子が再登場。「悪魔と天使の間に…」に続いて今回も父親がMATの隊長だった為に宇宙人に酷い目に遭う。でも、将来はMATに入りたいと思う強い子。
この話と前後してMAT基地では丘隊員(隊長代理?)が他の隊員に指示を出しているのが楽しい。因みに『帰ってきたウルトラマン』から25年後の『ウルトラマンティガ』でウルトラシリーズ初の女性隊長が誕生している。

 

「嫌味な隊長だ」「星人は涙と言うものには無縁なのでな」「我々グロテス星人が地球と仲良くする為には」等、名(迷?)台詞満載なグロテス星人。わざわざ変身ポーズを取って煙と共に登場する等、真にナイスなキャラだった。

 

「お神渡りが観光化したんで神様がお怒りになった」とあるようにコダイゴンを不敬な人間への天罰と見る事も出来るが、グロテス星人のキャラが強すぎて、その部分は殆ど取り上げられなかった。

 

伊吹隊長が帰省する前からグロテス星人が村にいたのは不自然な感じもするが、最初は伊吹隊長の妻の両親を人質に取るつもりだったのかもしれない。(せっかくの休みなのに自分の実家に帰らなかったところを見ると、伊吹隊長の両親は国外にいるか、それとも既に死亡しているかだと考えられる)

 

悪いのはグロテス星人なのに伊吹隊長やMATに詰め寄る村人達。それでもMATの隊長として村人を守らなければならない。第2期ウルトラシリーズはこう言う人間の醜い部分をさらけ出させるのが上手い。
今回の伊吹隊長やMATに向けられた村人達の怒りは次作『ウルトラマンA』の「全滅! ウルトラ5兄弟」「奇跡! ウルトラの父」では遂にウルトラマン達にも向けられてしまう。

 

伊吹隊長の車の中で流れる歌は伊吹隊長を演じる根上淳さんの妻であるペギー葉山さんの『南国土佐を後にして』らしい。

 

今回の話はドラマ部分では伊吹隊長の苦悩と村人の醜い部分を描き、映像では神秘的な蓮根湖のお神渡りを、戦闘シーンでは剣を使った珍しい戦いを見せ、最後にオチまできちんと付いてとかなりの秀作。

 

 

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