「地球頂きます! ーなまけ怪獣ヤメタランス登場ー」
『帰ってきたウルトラマン』制作第47話
1972年3月10日放送(第48話)
脚本 小山内美江子
監督 佐伯孚治
特殊技術 真野田陽一
宇宙怪人ササヒラー
身長 43m
体重 1万5千t
ヤメタランスを送り込んで地球を壊滅させようとした。
ヤメタランスが宇宙に投げ返されると巨大化してウルトラマンに挑んだ。
口から爆発性のあるガスを吐くが、スペシウム光線を受けて泡になった。
名前の由来は脚本の小山内さんの本名である「笹平」から。
なまけ怪獣ヤメタランス
身長 20cm~無限
体重 30kg~無限
人間を怠け者にしてしまう放射能を撒き散らす。
何とか事態を解決しようと訴えるが普通の人間には言葉が通じず、郷だけがテレパシーを受け取る事が出来た。
人間が怠け者になればなるほど自分は巨大化していく。
名前の由来は「やーめた」かな。
松下電器のナショナル掃除機「隼」のCMに登場した怪獣ゴミラの着ぐるみを改造している。
物語
宇宙人ササヒラーが地球に送り込んだ最強最悪な兵器! それはなんと!!
………………やーめた。
感想
やーめた……と言うわけにはいかない。
今回は『帰ってきたウルトラマン』の中でもギャグ度が高い話。
ギャグ中心の話は他の作品にもあるが、ただのギャグではなくて社会風刺を込めてくるところが『帰ってきたウルトラマン』らしい。
人々が次々に「やーめた」と言って物事をやめていくシーンが笑える。
音楽もテンポが変えられて面白くなっている。
見て楽しいギャグは言葉で説明するのが難しいので今回の話は実際に見た方が良い。
ヤメタランスは人間が怠け者になったら宇宙人達が攻めてくると言っている。
これはササヒラーの仲間が来ると言う意味だろうか、それともササヒラー以外の宇宙人も今回の事件に関わっていたのだろうか?
皆が怠け者になったら空気はきれいだし交通事故も0。ただし、外敵の襲来には何の対処も出来なくなる。
今回は「皆もっとのんびり生きよう」と言う話なのだが、「考えも無しにただのんびり生きれば良いわけではない」と言う意味もありそうな話だった。
今回の話は小山内さんのウルトラシリーズ脚本最終作となっている。
この後、小山内さんは『3年B組金八先生』等、数多くの作品を手掛けている。