帰ってきたウルトラ38番目の弟

ウルトラシリーズについて色々と書いていくブログです。

「大超獣を越えてゆけ!」

「大超獣を越えてゆけ! ー古代超獣カメレキング登場ー
ウルトラマンA』制作第2話
1972年4月14日放送(第2話)
脚本 上原正三
監督 筧正典・満田かずほ
特殊技術 佐川和夫

 

古代超獣カメレキング
身長 60m
体重 4万5千t
古代カメレオンの銀の卵と宇宙翼竜の金の卵が合体した金銀まだらの卵から誕生した。
エジプトの古書によると紀元前13世紀に同種の超獣がアトランティスを滅ぼしたらしい。
翼による突風や口から吐く白いガスが武器。
舌が弱点。翼をもがれて、メタリウム光線で倒された。
名前の由来は「カメレオン」と「キング」かな。

 

物語
工事現場で人間が銀の卵に飲み込まれる事件が起きた。
その後、パトロール中の星司は空を飛ぶ金の卵を発見する。タックアローの攻撃を受けた金の卵は消滅するが……。

 

感想
『A』のお約束が次々に出る話。

 

怪事件を担当するのはTACか警察か。今回は揉め事も無く終わるが、この後の話でTACと警察の間でちょっとした縄張り争いのような事が起きるようになる。
これまでのウルトラシリーズでは巨大な怪獣や宇宙船が現れていたのだがヤプールはまず小さな事件を起こすので刑事事件と思われる事でもTACが関わるようになった。警察に限らないが、自分達の縄張りに他者が入ってくるのを嫌うのはよくある事。

 

トロール中なのに歓迎パーティーを気にする星司。これは竜隊長が怒るのも当然。
『帰マン』の「タッコング大逆襲」ではテスト場面を描いて歓迎パーティーは描かれなかったが、『A』ではテスト場面はあまり描かれなかったが歓迎パーティーはしっかりと描かれた。
因みに有名な『TACの一週間』はここで披露されている。

 

TAC基地の場所やパラボラアンテナ、竜隊長の「地球は狙われている」や「インベーダー」発言等、どことなく『セブン』を思い出す。

 

撃ち落としたはずの金の卵が現れて多数の犠牲者が出てしまう。
と言うわけで星司の「信じてください!」が初登場。謹慎処分を受けるのも今回が初。

 

竜隊長が星司を謹慎にしたのは状況がまだ不明確だったのと星司が無茶をするのを止める為であった。『帰マン』では郷が失敗を償う為に一人で無茶をする話が何回かあったが今回の話ではその考え方を否定している。この無茶と勇気は違うと言うのは後のウルトラ6番目の弟編へと繋がっていく。

 

かつてアトランティスを滅ぼしたと言う記述が残されているカメレキング。おそらくヤプールは遥か以前にも地球を攻撃した事があったのだろう。カメレキングの弱点が舌と言う事もその古書に記されていたと考えられる。

 

今野隊員の「南無阿弥陀仏」も今回が初登場。

 

カメレキングを見て「怪獣だ!」と叫ぶ子供達。まだ「超獣」と言う言葉は浸透していないようだ。

 

TACは特別チームで初めてバイクを導入した組織。
ライダータッチは変身ブームを巻き起こした『仮面ライダー』の影響かな。

 

何もしていないのに故障する竜隊長のタックアロー。整備不良かな?
特別チーム初の大型戦闘機タックファルコンが今回初登場。
又、地球防衛軍の残存部隊も初登場している。

 

エースに助けられた時、星司に助けられたように感じたと語る竜隊長。ひょっとして正体がバレた? しかし、夕子との合体変身である事まではさすがに気付いていないようだ。

 

前回の「輝け! ウルトラ五兄弟」と今回の話に満田監督がクレジットされているが、第2期ウルトラシリーズで満田さんが監督としてクレジットされているのはこの時だけとなっている。