帰ってきたウルトラ38番目の弟

ウルトラシリーズについて色々と書いていくブログです。

「ゾフィからの贈りもの」

「ゾフィからの贈りもの ー夢幻超獣ドリームギラス登場ー
ウルトラマンA』制作第35話
1972年12月1日放送(第35話)
脚本 久保田圭
監督 古川卓己
特殊技術 高野宏一

 

夢幻超獣ドリームギラス
身長 60m
体重 4万t
雪夫少年の夢の中に現れ、その後、おねしょの染みから実体化した。
口から白と赤の水流を吐く。
エースとの戦いでは最初は水中で有利に進めていたが、ゾフィのウルトラマジックレイで湖を蒸発されると形勢逆転され、最後はエースのメタリウム光線で倒された。
名前の由来は「ドリーム(夢)」かな。
きみにも見えるウルトラの星」のレッドジャックの着ぐるみを改造している。

 

ゾフィ
身長 45m
体重 4万5千t
「弟よ、よく聞け! お前は過ちを犯した。信じるべき者を信じず、少年の心を深く傷付けたのだ。お前は償わねばならぬ。それ以外に少年の心を救う道は無い。分かったか、弟よ!」と雪夫の言う事を信じなかった星司を叱る。
その後、水中での戦いに苦しむエースの為に天空からウルトラマジックレイを使って湖を蒸発させた。

 

物語
超獣ドリームギラスに追いかけられる夢を見た雪夫はおねしょをしてしまう。

 

感想
ドリームギラスの正体についてだが、おそらくは湖の底にヤプールの破片があって、雪夫の夢と共鳴して実体化したのだろう。雪夫のドリームギラスに対する恐怖心が実体化のエネルギーになっていて、雪夫のトラウマが実体化した存在と考える事が出来る。
ドリームギラスは鳴き声も印象に残るが何と言ってもデザインが凄かった。

 

おねしょは一種の病気らしい。知らなかった。

 

エースのワッペンを雪夫にプレゼントする星司。
この他にもウルトラ兄弟や超獣の人形があるが、どのようにして商品化されたのだろう?(ウルトラ兄弟はともかく、超獣の犠牲になった人は大勢いるわけだし)

 

ダンはドリームギラスのいる湖を知っていたのだが、電車で行くとは結構遠い場所だったのかも。ひょっとしたら引っ越す前に住んでいた所だったのかもしれない。

 

飛行機が墜落したのにTACのレーダーには反応無し。まだドリームギラスの実体化が完全ではなかったからだろうか?

 

何故か基地にいない竜隊長。上層部の会議に出ていたのかな?

 

子供を甘やかしてはいけないと言う星司。子供と言えども対等に付き合おうと言うのだろう。しかし、星司は子供に対して少し厳しすぎる気がする。どこか自分の理想を押しつけてしまいがち。星司も子供時代に苦労しているそうなので実体験から来ているのかも。

 

星司の事を「兄ちゃん」と言うダン。周りの人が聞いたら本当の兄弟だと思うだろうなぁ。
今回のダンは星司と雪夫のパイプ役になっている。やはりダン中心の話作りは無理があったかな? この「主人公とゲスト子役のパイプ役」と言う設定は後に『T』の白鳥健一に引き継がれる事になる。
それにしても初登場の時はとんでもない利かん坊だったダンがこの辺りになると落ち着いている。やはり子供の人格形成において周りの人の影響は大きいと言う事が分かる。

 

今回の星司はゾフィの事を「兄さん」と言い、ゾフィも星司に対して「弟」と言っている。星司=エースがいよいよ強まってきた。

 

学校をサボったのに雪夫の母親に連絡が無かった。学校の先生は何をしている?

 

ドリームギラスがいるとして三度も出撃したTAC。ゾフィから教えられた星司はともかくTACがドリームギラスの出現を信じる根拠は弱かった気がする。

 

珍しく弾切れになるタックガン。
それにしても水中装備からいつもの隊員服に着替えるのが早過ぎるぞ、星司!

 

水中戦は最も苦手な事が判明したエース。ウルトラの星には海が無かった気がするので、水中で戦った事があまり無かったのかもしれない。と思ったら他のウルトラマン達は普通に水中で戦っていたな……。

 

ウルトラマジックレイで湖を蒸発させるゾフィ。
『セブン』の「サイボーグ作戦」でウルトラ警備隊が沼を蒸発させた事があるが、後で湖が元に戻るところがウルトラの星の科学力の凄いところ。

 

星司に見捨てられてもドリームギラスはいるとして湖に行った雪夫。おそらく雪夫にもウルトラの星が見えたと思う。

 

『A』を見ていると子供の世界で生きていくのも大変なんだなと思う。大人になった今では子供時代は良い思い出の方が多いんだけれど……。

 

「人間は誰でも過ちを犯すものだ。それ故に過ちを改める事こそ大切なのだ」と語るナレーション。
星司の失敗は今回に限った事ではないが、今までは新人故の判断ミスが多くて、今回は大人として子供への接し方を誤ったとなっている。星司はもう新入隊員ではなく、人生の後輩達を守り、正しい方向へと導く存在となった。今までは「信じてください!」と言っていた星司が今回は相手を信じなければいけない立場になっていた。失敗の仕方で星司の成長を見せるのが『A』らしいとも言える。

 

脚本の久保田圭二さんはウルトラシリーズは今回のみの登板となっている。
又、今回の話は古川卓己さんのウルトラシリーズ監督デビュー作となっている。古川監督は1956年に石原裕次郎のデビュー作となった映画『太陽の季節』の脚本と監督を務めている。