帰ってきたウルトラ38番目の弟

ウルトラシリーズについて色々と書いていくブログです。

「びっくり! 怪獣が降ってきた」

「びっくり! 怪獣が降ってきた ー鳥怪獣ライドロン母子 ウルトラの母登場ー
ウルトラマンT』制作第20話
1973年8月17日放送(第20話)
脚本 石堂淑朗
監督 山本正孝
特殊技術 山際永三

 

ウルトラの母
身長 40m
体重 3万2千t
タロウにフライングライドロン母子が暴れる理由と子を想う親の愛情を教え、倒さないように諭す。
「地球に住むものであろうと宇宙に暮らすものであろうと、親と子の愛情、母の愛情に変わりはありませんよ」。

 

鳥怪獣フライングライドロン
身長 母・54m 子・20m
体重 母・2万7千t 子・1万t
宇宙を旅する母子怪獣。
子供が花火を珍しい花だと思って地球に近付きすぎた為、地球の引力に引かれて落下してしまい、宇宙に飛び立てなくなってしまう。
母は子供を探す為に雷のような声で呼びかけて稲妻のような光で照らし、子供が地球の大気の中で乾いてしまわないように雨を降らせ続けた。
子供は落下の衝撃で翼を痛めて苦痛の為に暴れてしまうが、タロウに傷を治されて宇宙に帰された。

 

物語
光太郎達は旅行先の民宿で子供を亡くして記憶喪失になってしまったお杉と言う女性と出会う。
その夜、祭りの花火を珍しい花だと思ったフライングライドロンの子供が引力に引かれて地球に落下してしまう。

 

感想
親子の愛情をテーマにした『T』らしい話で、子供を亡くした人間の母お杉と子供と離れ離れになってしまった怪獣の母フライングライドロンの心情を折り鶴で示した名作。

 

今回の話からさおりさん役が小野恵子さんに交代となった。
あさかまゆみさんと比べると大人になった感じ。(実際に小野さんの方があさかさんより6歳年上)

 

休暇を利用して旅行に来た光太郎。ZATは他の特別チームに比べて休暇が多い。
光太郎は旅行先でもZATの制服を持って来ていた。これまでも旅行先で怪獣事件に巻き込まれているので仕方が無いとも言える。やはり光太郎にはいつも怪獣が付いて回っている。

 

祭りで天狗のお面を被ってさおりさんを驚かせる光太郎。どうせならタロウのお面を被ってほしかった。

 

フライングライドロンの子供は苦痛で暴れているのだがZATには凶悪怪獣にしか見えないと言う展開が面白い。
荒垣副隊長は攻撃を渋っていたので事情に感ずいていたのかもしれないが、それでも村を守る為には攻撃しなければいけないのが辛い。

 

フライングライドロンの子供が暴れている中、黙々とお地蔵様に石を積む少女は一体何者だったのだろうか?
地獄の賽の河原では親より先に死んだ子供は石を積んでいて、お地蔵様はそんな子供達を救う存在と言う話があるので、死んでしまった子供の魂だったのかもしれない。(お杉の子供かなと思ったが、お杉の子供は男の子なので違う子供かな)

 

変身する前にわざわざジャンプする光太郎。ヒーローらしくて良いのだけれど、なにも川の中に飛び込まなくても……。

 

地球の引力を振り切る事が出来ず宇宙に飛び立てない宇宙怪獣と言うのは面白い設定だった。確かに本来は宇宙に行くのは大変な事なんだよね。

 

今回の話はとにもかくにもお杉の存在が大きい。演出に加えて、お杉役の磯村みどりさんの演技が凄すぎる。
劇中ではお杉は記憶喪失となっているが、記憶を失ったと言うより精神が破綻したように見える。そんなお杉だからこそ怪獣フライングライドロン母子の気持ちが分かると言う展開が上手い。
最後に登場する元に戻ったお杉は明るい感じだった。それまでの虚ろな表情の印象が強かっただけにギャップが面白かった。

 

人間だって怪獣だって宇宙人だって子供を想う親の気持ちに変わりは無い。「大海亀怪獣東京を襲う!」「親星子星一番星」のトータス親子編を受けた今回の話。光太郎の「たとえ相手が怪獣でも悪い事をしなければZATは虐めはしません」と言う台詞の通り、これ以降の『T』では「怪獣=悪ではない」と言う話が増えていく。

 

今回と次回の「東京ニュータウン沈没」では山際監督が特殊技術、山本監督が本編とこれまでとは本編と特殊技術の担当が入れ替えられている。『T』ではこの回以外でも本編と特殊技術の担当が入れ替えられている回が何度かある。

 

 

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