帰ってきたウルトラ38番目の弟

ウルトラシリーズについて色々と書いていくブログです。

「子連れ怪獣の怒り!」

「子連れ怪獣の怒り! ーカンガルー怪獣パンドラ チンペ登場ー
ウルトラマンT』制作第22話
1973年8月31日放送(第22話)
脚本 大原清
監督 筧正典
特殊技術 大平隆

 

カンガルー怪獣パンドラ
身長 53m
体重 2万8千t
浅間山の人間が立ち入らない場所を巣にしていた。人語を理解し、薬草を調合するなど知性が高い。浅間山に茂る草木を食料としていた。
崖から落ちた優子を看病するが、怪獣が優子を殺したと誤解した藤波に急所である尻尾を撃たれ、さらに子供のチンペも罠にかけられた事に激怒し、本来は大人しい性格だったが口から炎を吐いて人間への復讐を始める。
タロウのブレスレットライブ光線で傷を治され、チンペと共に地底の怪獣の世界に帰って行った。
名前の由来はギリシア神話に登場する人類最初の女性「パンドラ」から。

 

カンガルー怪獣チンペ
身長 250cm
体重 75kg
パンドラの子供で普段はパンドラのお腹の袋の中に入っている。
怪獣が優子を殺したと誤解した藤波が仕掛けた罠にかかる。この時に死んでしまったと言う説があるが個人的には瀕死の重傷だったと思いたい。
タロウのブレスレットライブ光線で傷を治され、パンドラと共に地底の怪獣の世界に帰って行った。その後、ZATによって出入り口は封鎖され、パンドラとチンペが人間の世界に現れる事は二度と無かった。

 

物語
光太郎の友人の藤波と優子が結婚した。
しかし、浅間山で二人は怪獣に遭遇し、優子が行方不明になってしまう。藤波は怪獣が優子を殺したと思って仇を討とうとする。しかし、真実は……。

 

感想
またまた休暇を取った光太郎。そしてまたまた怪獣事件に遭遇してしまった光太郎。
やはり光太郎には怪獣が付いて回っている。

 

光太郎が久し振りに携帯ナイフを使っている。

 

人間と怪獣が共存していく上でまずしなければいけない事は何か? それは両者の距離を縮める事である。
優子がパンドラとチンペは大人しい怪獣だと分かったのは実際に触れ合えたからで、一方の藤波は銃で撃ったり罠を仕掛けたりと常に一定の距離を取っていた。離れた状態で相手を理解するのは難しい。

 

事件が終わった後、「罪の無い動物や怪獣を殺すなんて人間の思い上がりさ」と言って銃を捨てる藤波。
湖に銃を捨てても良いのか?と言うツッコミはこの際置いておく。
藤波は怪獣に向かって「愛するものを奪われた悲しみをお前も味わえ!」と言っていたが、それは今まで人間に殺されていった罪の無い動物や怪獣こそが言いたかった台詞であろう。今回のパンドラの怒りは今まで人間が殺してきた罪の無い動物や怪獣の怒りでもあったのだ。

 

劇中では悪役となってしまった藤波だが気持ちは分かる。
視聴者や優子や光太郎はパンドラとチンペが大人しい怪獣だと言う場面を見ているのだが藤波は見ていない。もし今回の怪獣がバードンだったら、視聴者は優子の仇を討とうとする藤波の方に感情移入していただろう。ちょっとしたすれ違いが誤解を生み、争いを呼び、そして悲劇を呼ぶのだ。

 

ナレーションは「パンドラとチンペは地底の怪獣の世界へ帰った。二度と人間の世界へは現れないだろう」と言っている。しかし、もし、もう一度、パンドラとチンペが人間の世界に現れたら、その時は人間とは不幸な形で出会ってほしくないものだ。

 

今回の脚本を担当している大原清とは大原清秀さんのペンネームである。

 

 

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