帰ってきたウルトラ38番目の弟

ウルトラシリーズについて色々と書いていくブログです。

「出た! メフィラス星人だ!」

「出た! メフィラス星人だ! ーメフィラス星人 怪草・マンダリン草登場ー
ウルトラマンT』制作第27話
1973年10月5日放送(第27話)
脚本 大原清
監督 深沢清澄
特殊技術 小林正夫

 

悪質宇宙人メフィラス星人(2代目)
身長 60m
体重 2万t
劇中では語られていないが『初代マン』の「禁じられた言葉」に登場したメフィラス星人の弟で怪獣軍団の将軍。
マンダリン草を使って地球上の子供を虚弱児童にしようとした。
傷を受けてもマンダリン草で回復できる。
目から光線を撃つ。
タロウのアトミックパンチで土手っ腹に穴を開けられ、さらにストリウム光線を受けて消滅した。
実は『T』初の宇宙人。

 

怪草マンダリン草
地質時代に生息していた伝説的な植物。マンモスに食い尽くされて絶滅したと言われていたがメフィラス星人が現代の地球に持ち込んだ。
肉食で人間を食べてしまう。枝に下半身を不随(マンダリン病)にさせる毒がある。実から出される放射能にはマンダリン病やあらゆる傷を治す効果がある。
最初は自動販売機の中に潜んでいたがZATガンの影響で巨大化した。

 

物語
健一君が所属する野球チームのエース史男が突然倒れた。医者が言うには世界でも珍しいマンダリン病と言う奇病らしい。
マンダリン病続発の裏にはメフィラス星人の策略が潜んでいた。

 

感想
『T』の10月放送分は「ご存知怪獣・宇宙人登場シリーズ」として過去の作品の人気怪獣や宇宙人を再登場させる企画があり、その第1弾として『初代マン』の「禁じられた言葉」に登場したメフィラス星人が再登場している。
のだが、あの強豪宇宙人であったメフィラス星人が威厳の欠片も無いキャラクターになってしまったのが残念。と言うのも今回の企画はかなり急だったらしく、今回の話は元々は「怪獣売ります」と言うタイトルでメフィラス星人ではなくて、きのこ怪獣マシュラが登場する予定だったらしい。
なので、今回の話はメフィラス星人である事を除けば面白い話になっている。

 

一応考えてみれば、『初代マン』の「禁じられた言葉」に登場したメフィラス星人は組織に属さず自分の美学を求める存在だった。だから勝ち負けには拘らず、自分の負けも素直に認める事が出来た。
しかし、今回登場したメフィラス星人は怪獣軍団の将軍と言う地位にいるので負けは許されない。卑怯もラッキョウもない。勝たなければいけない立場なのだ。

 

「怪獣」とあだ名される史男。これは「甲子園の怪物」と言われた江川卓さんをイメージしたものであろう。
史男と野球の関係をボールで示したのが上手い。病室に入れない健一君達が野球のブロックサインで想いを伝える場面も良かった。もう二度と野球が出来ないと知って史男がショックを受ける場面は演出が凝っていて印象的だった。

 

マンダリン草の捜索で登場したZATのヘリコプター・ドラゴンは調査や偵察と言った任務に適した機体だと思われるが意外と出番は無い。

 

マンダリン草の捜索がZATの世界各支部で行われ、実際に外人の隊員が出た事で、ZATのスケール感が広がった。

 

野球用のユニフォームがあるZAT。でも小学生にノーヒットノーランに抑えられてしまう。
光太郎の打つ時の構えがおかしかったが、ひょっとして、野球をした事が無いのかな?

 

今回の話は小林監督のウルトラシリーズ監督最終作となっている。

 

 

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