帰ってきたウルトラ38番目の弟

ウルトラシリーズについて色々と書いていくブログです。

「大沈没! 日本列島最後の日」

「大沈没! 日本列島最後の日 ーウルトラセブン マグマ星人 ブラックギラス レッドギラス登場ー
ウルトラマンレオ』制作第2話
1974年4月19日放送(第2話)
脚本 田口成光
監督 真船禎
特撮監督 高野宏一

 

サーベル暴君マグマ星人
身長 57m
体重 2万2千t
双子怪獣を使ってレオを追い詰めるがダン隊長のウルトラ念力で再び退却する。その後、三度現れるが双子怪獣がレオに倒されると三度退却した。意外と弱い……?

 

双子怪獣ブラックギラス
身長 56m
体重 4万t
レオを追い詰めるが、ダン隊長のウルトラ念力で動きを抑えられた間にレオに角を叩き折られて一時退却する。その後、トカゲの尾のように角を再生させて三度現れるが、きりもみキックで首をはね飛ばされて倒された。

 

双子怪獣レッドギラス
身長 55m
体重 3万9千t
ブラックギラスと同じく、きりもみキックで首をはね飛ばされて倒された。角が無いと津波は起こせないらしい。

 

物語
マグマ星人と双子怪獣に苦戦を強いられるレオだったが、ダン隊長のウルトラ念力で九死に一生を得る。
ダン隊長はゲンに双子怪獣を倒す為の技きりもみキックの特訓を命じる。

 

感想
セブンが死ぬ時! 東京は沈没する!」の続き。
今回から『レオ』前半の名物である「特訓」が始まる。第2期ウルトラシリーズはスポ根ブームの影響を受けてはいるが、ここまで「特訓」や「根性」を前面に押し出した事は無かった。

 

『レオ』の特徴の一つに「怪獣による被害を描写している」が挙げられる。今回は恐怖のあまりに発狂した女性、人に押し倒されて死亡した老人、火に包まれて苦しむ男性とこれまでのシリーズでは外されていた部分を視聴者に見せている。

 

ウルトラ念力はダン隊長の命を著しく縮めると言う設定。おそらく人間の状態でウルトラマンの能力を使うと肉体に大きな負担がかかってしまうのであろう。

 

故郷の仇であるマグマ星人を倒せなかった事、守るべき百子さんを逆に怪我させてしまった事、様々な悔しさをゲンは周りにぶつける。
これははっきり言ってただの自然破壊。ゲンは感情や能力を上手く制御して使いこなせる事がまだ出来ない。そこでダン隊長が的確な助言を与える事になる。
前回の「セブンが死ぬ時! 東京は沈没する!」でダン隊長がゲンに「私には君が必要だ。しかも、君にも私が必要だ」と言った通り、ゲンとダン隊長のどちらかが欠けたら地球の平和を守る事は出来ない。

 

ゲンはきりもみキックの特訓を開始し、それを猛が手伝う事になる。
ところで、人間大の相手ならともかく巨大な怪獣相手にゲンが特訓をする事に対して猛は何の疑問も抱かないのかな?

 

レオは最初は人間の迷惑を顧みずに街のど真ん中で戦ってしまった。この時のレオは地球の平和を守る為ではなくて自分の故郷を滅ぼしたマグマ星人への怒りと憎しみで戦っていた。しかし、何かを壊そうと、何かを殺そうとする気持ちで戦っても何も守る事は出来ない。逆に守るべきものまで傷付けてしまう。
きりもみキックの特訓中、ゲンは百子さんの事が気になって病院に向かおうとする。この時からゲンの戦う目的がマグマ星人への復讐から百子さんを守るへと徐々に変わっていった。
そして双子怪獣を街から引き離して人間への被害が出ないようにしてから倒した後、ゲンが真っ先に取った行動は逃げるマグマ星人を追いかける事ではなくて百子さんのいる病院に向かう事であった。

 

百子さんは一度命を落とすが、獅子座のレオマスクが光ると双子怪獣に沈められた島と一緒に蘇った。
死んだ人が生き返るのはあまり好きではないが、今回は真夏竜さんの熱演で素直に良かったと思えた。
ところで今回沈められた黒潮島は百子さんの故郷らしいが、今回の話ではその事について触れられなかったのは残念。

 

戦いが終わり、ダン隊長は「お前の為に太陽が昇っている。お前はこの大自然を星人から守ったんだ」と語る。それを聞くゲンの目にはカオルちゃんと百子さんと言う守るべきものの元気な姿が映っていた。

 

前回の「セブンが死ぬ時! 東京は沈没する!」ではダン隊長の「お前一人の力で奴らには勝てん!」と言う忠告に対してゲンは「勝ってみせます!」と反論するも結果は惨敗。ダン隊長のウルトラ念力が無ければレオは死んでいたし、その後の特訓も猛の手伝いやMACの時間稼ぎが無ければ完成していなかった。これはレオ一人の力ではなくて皆の頑張りがあってこその勝利であった。

 

今回の戦いで残念だったのはマグマ星人のサーベルが付いている状態と外している状態がゴチャゴチャになっていた事。キチンとしてほしかった。
今回の最後のナレーションを聞く限り、マグマ星人は準レギュラーで登場しそうな雰囲気だったんだけどな……。

 

『レオ』はウルトラシリーズで初めて殺陣師が導入されたらしく、これまで以上にアクロバティックでスピーディーな動きが見られた。

 

今回の話は真船監督のウルトラシリーズ監督最終作となっている。