帰ってきたウルトラ38番目の弟

ウルトラシリーズについて色々と書いていくブログです。

「悪魔の惑星から円盤生物が来た!」

恐怖の円盤生物シリーズ! 悪魔の惑星から円盤生物が来た! ー円盤生物ブラックドーム アブソーバ ブラック指令登場ー
ウルトラマンレオ』制作第41話
1975年1月17日放送(第41話)
脚本 田口成光
監督 深沢清澄
特撮監督 大木淳

 

円盤生物ブラックドーム
全長 70cm~45m
体重 16kg~1万t
ブラックスターから出撃した地球侵略2号機。
ブラック指令とは光で交信している為、トオル達の鏡の光に反応して街にやって来た。円盤形態から戦闘形体に変形して口から吐く溶解泡と右手の巨大なハサミで街を破壊する。ゲンの攻撃に怯んで一時退却した後は小型化して交通事故を起こしていた。
造成地でエネルギーを充填していたところを新種の貝の化石に間違えられて大学の研究室に運ばれると、再び巨大化してレオと戦うが、レオの攻撃で内部から溶解泡を吹き出し、シューティングビームで止めを刺された。
小型化している時は姿といい鳴き声といい妙に可愛い。

 

物語
「円盤博士」と言われる大場君は鏡の光を使った交信で円盤を呼び寄せようとする。
しかし、やって来たのは円盤生物ブラックドームだった!

 

感想
「本当に円盤なんているの?」。
……いくらなんでもウルトラシリーズでこの台詞は無いと思う。
当時はUFOブームだったらしいが、宇宙人が毎回のように現れるウルトラシリーズで「実物の円盤を呼び寄せてみたい」と言う展開は無理がありすぎる。(それにトオルは円盤恐怖症になったんじゃなかったっけ?)

 

逆光を受け、絶壁に立つブラック指令が格好良い。
ブラック指令は円盤生物に直接指令を送れるのではなく、あくまで水晶球を介した関係に留まっている。意外と両者の間に主従関係は無いのかもしれない。

 

ブラックドームが地球に侵入しても、それを知る者は誰もいない。
MACが全滅した事で地球は泥棒に対して玄関を開けっ放しにした状態になってしまった。

 

大場君の両親が怪我を負った事について、ゲンは「俺がもう少し早く駆けつけていたら、あんな事にはならなかったのにな……」と責任を感じる。これはレオとして、元MAC隊員としての台詞であろう。
いずみは「あなたのせいじゃないわ。子供達の命を救っただけでも大変な事よ」と慰めている。いずみはゲンがレオである事を知らず、ゲンのMAC隊員時代も知らないので、ゲンを普通の民間人として見ている。

 

相手がどういう事情であろうと遠慮する事無く思った事をズバズバ言うあゆみ。
咲子さんはあゆみの生意気な性格はお父さん似だと言うが、間違いなく、あなた似でしょう。
見た事無いけれど、咲子さんの夫は物静かなタイプだった気がする。なんとなく。

 

5000年前のハスの種が生きていたと言う怪獣作品では有名な事例を出して、ブラックドームは生きていた化石かもしれないと探すいずみの大学の先生は意外といい人だった。
逆にいずみの大学の先輩はいずみが化石発見を独り占めしようとしているのではと疑う意外と嫌な人だった。

 

城南スポーツクラブでインストラクターを続けていたゲン。初期の設定を忘れていなかったのが嬉しい。大村さんは「MAC全滅! 円盤は生物だった!」で死亡者の欄に名前が載っていなかったので生きていると思われる。

 

ゲンの言う事をすぐに信じ、素直に指示に従う大学の先生。
ここは先生自身の人柄の他、ゲンが元MACの隊員と言うのも大きく関わっていると思う。

 

高速回転して体に付いたブラックドームの泡を吹き飛ばすレオ。「宇宙にかける友情の橋」での特訓が役に立った。

 

今回のゲンはいずみの先輩が美人で鼻の下を伸ばしたり、事件が解決した後にトオルとあゆみをドライブに連れて行こうとしたりと妙に明るい。なんだか無理に明るくしている感じもするが……。

 

今回の話は深沢監督の『レオ』監督最終作となっている。

 

「ブラックスター地球侵略3号機、アブソーバー、来ぉーいー!」。

 

 

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