帰ってきたウルトラ38番目の弟

ウルトラシリーズについて色々と書いていくブログです。

「謎の宇宙物体スノーアート」

「謎の宇宙物体スノーアート」
ウルトラマン80』制作第16話
1980年7月16日放送(第16話)
脚本 平野靖司
監督 広瀬襄
特撮監督 高野宏一

 

テレパシィ怪獣デビロン
身長 2m~57m
体重 110kg~4万7千t
ルリヤ星人によってスノーアートに封印されていた宇宙の悪魔。スノーアートが弱点である赤外線を当てられて破損した事から復活した。
城野隊員を乗っ取る。念力で街を破壊し、テレパシー能力で周囲の人間を操る。防衛軍の攻撃を受けて怒りで巨大化する。
80に真空状態によるエアポケット現象で呼吸を止められ苦しくなって城野隊員と分離すると、今度は80を乗っ取ろうとするが失敗しサクシウム光線で倒された。
「テレパシー」ではなくて「テレパシィ」と言う肩書きが好き。
名前の由来は「デビル」かな。

 

友好宇宙人ルリヤ星人
身長 2m
体重 65kg
高度な科学力を誇る宇宙人。
数億年前にデビロンをスノーアートに封印して宇宙に追放した。
スノーアートにデビロンの脅威を記していたが、異なる星の人間がすぐに解析する事は出来なかった為、結局、デビロンは復活してしまった。

 

物語
科学技術館の宇宙展では「宇宙が創造した最高の芸術品」と称されたスノーアートが人気を集めていた。
しかし、スノーアートには「宇宙の悪魔」と言うべき怪獣デビロンが封印されていた。

 

感想
遥か昔に封印された怪獣が警告空しく解放されてしまう展開は『初代マン』の「悪魔はふたたび」を思い出す。この展開は後の作品でも何度か見られる事になる。

 

「美しいものに毒なんてあるわけないでしょう? 誰だって美しいものを見たら心が和むはずです」。
城野隊員の仕事と後の展開を考えるとオイオイと突っ込みたくなるが、そう言えば、実際に毒があったのは美しいスノーアートではなくて醜いデビロンの方だったか。

 

人々を魅了するスノーアート。実際に見たイトウチーフは魂が吸い込まれそうになったとし、タジマ隊員は魔法や魔力に近い感じを受けたと説明。その後、調査に向かった城野隊員も危うく仕事を忘れて魅入っていた。
デビロンが人々を呼び寄せて封印を解かせようとしていたのかな。

 

復活したデビロンは城野隊員を乗っ取り、テレパシー能力で人間の心の中にある善を悪に変えて争いを起こさせる等、まさしく悪魔のような存在だった。
悪人に変えられた人々の表情が70年代と同じメイクだったのに苦笑しつつも和んでしまう。
ハラダ隊員とタジマ隊員がわずか数分の間に何度も何度もデビロンの攻撃を受けてしまうのも苦笑しつつも和んでしまう。

 

怪獣や宇宙人に人間が乗っ取られてしまう展開は過去にもあったが、「このままでは人類が滅びてしまう。私を殺して!」と乗っ取られた人間自身が訴える展開はあまり無かった。
今回の話で猛は城野隊員の危機に何度か「エミ」と下の名前で呼びかけている。二人の関係を探る上で重要な話かもしれない。

 

1973年に公開された映画『エクソシスト』を思い出す決着方法だったが、今回の話の元ネタはそこだろうか?

 

ラストのナレーションは初期ウルトラシリーズを思い出させてなんだか懐かしい感じ。

 

前回の「悪魔博士の実験室」と今回の話は学園編で脚本を手掛けていた広瀬襄さんが監督を担当した。