帰ってきたウルトラ38番目の弟

ウルトラシリーズについて色々と書いていくブログです。

「宇宙の剣豪」

「宇宙の剣豪 ー宇宙剣豪ザムシャー サーベル暴君マグマ星人 宇宙海人バルキー星人登場ー
ウルトラマンメビウス』第16話
2006年7月22日放送(第16話)
脚本 赤星政尚
監督・特技監督 原口智生

 

宇宙剣豪ザムシャー
身長 53m
体重 5万5千t
自分の強さが宇宙一である事を証明する為に宇宙各地で戦い続ける剣豪。
オオシマ彗星でマグマ星人バルキー星人と戦い、その後、噂に聞いたツルギと戦う為に地球に降り立った。
星斬丸を武器にマグマ星人バルキー星人を倒し、メビウスのメビュームブレードを折る。
自分の戦いを最優先し、地球の危機を無視した上にツルギを誘き出す為にフェニックスネストのシルバーシャークGを破壊しようとした。
ヒカリに先のメビウスとの戦いで星斬丸が既に折られていた事を指摘され、さらにメビウスは何かを守る為に戦っているから強いと諭されるが、守るものがいない自分は自分の力だけで宇宙一の強さを得ると反論し、ヒカリやメビウスとの再戦を誓いながら朝日に向かって姿を消した。
名前の由来は「ザ・武者」。

 

サーベル暴君マグマ星人
身長 57m
体重 2万2千t
サーベルを扱う青い目のブラザーブルーとサーベルと鎖鎌を扱う赤い目のブラザーレッドの二人で行動している。ブラザーブルーが兄でブラザーレッドが弟らしい。
オオシマ彗星でザムシャーと戦うが星斬丸の前に倒されてしまった。
地球を見て「かつて同胞が攻め込んだ星」と語っている。
マグマ星人と言えば『レオ』だが、複数で行動しているところは『メロス』が元ネタかもしれない。

 

宇宙海人バルキー星人
身長 49m
体重 2万2千t
オオシマ彗星に潜んでいて、ザムシャーを討つ機会を伺っていた。
ザムシャーを討って名を上げるつもりだったが、ザムシャーには雑魚扱いされている。
マグマ星人との戦いを終えた直後のザムシャーを襲うが星斬丸の前に返り討ちに遭った。

 

物語
今日も平和なフェニックスネスト。
ミライとテッペイは地球に接近するオオシマ彗星の行方を追っていたが、その彗星の上では宇宙剣豪の戦いが繰り広げられていた。

 

感想
いきなり来たかなりのピンチ回。
今回は司令室の日常から日本壊滅の危機へと事態が突然大きく動くのが特徴。
冒頭の日常編では剣道が強いトリヤマ補佐官やメガネを外したコノミといつもと違った一面が見られる。
危機編でもいざとなると意外と腹が据わるトリヤマ補佐官や、いつもは凸凹コンビでありながら今回はトリヤマ補佐官の真意を逸早く汲み取って動くマルといつもと違ったカッコ良い一面が見られる。特に「地球の危機なんだ! 限界まで冷却しろ! 壊れたら新しいのを買ってやる!」と言うトリヤマ補佐官の台詞はツッコミどころ満載だが燃える!

 

今回からオープニングの映像にガンブースターが追加されている。

 

今回はザムシャー、マグマ星人バルキー星人と人型の宇宙人がたくさん現れた。
ザムシャーは口が、マグマ星人は目と口が役者のそれをそのまま使っているので、いつもの仮面では表現できない細かな動きが付けられていた。

 

ウルトラシリーズは人間が登場する本編部分が中心となってドラマを展開しているが、今回はザムシャーが登場する特撮部分が中心となってドラマを展開している。
役者が出る本編部分ではなく、着ぐるみキャラが出る特撮部分をドラマの中心に持ってくるのはウルトラシリーズでも珍しく、過去では『ファイト』や『メロス』や『ウルトラマン物語』等がある。
平成ウルトラシリーズは本編部分のドラマに力が入れられていたが、今回の話と『ヒカリサーガ』を皮切りに、続く『ゴーストリバース』やゼロシリーズ等ではドラマの殆どを特撮部分が担うようになった。

 

ウルトラマンや巨大宇宙人がドラマを展開したり、「宇宙剣豪」と言う肩書きを持つキャラクターが出る等、内山まもるさんの作品を思わせる話でもあった。

 

ザムシャーは剣豪キャラとして徹底されていてウルトラシリーズの中では異色のキャラクターとなったが、ここまで徹底したからこそ印象に残る存在となったと言える。
星斬丸でGUYSスペーシーが放ったシルバーシャークGを撥ね返し、戦いの中でオオシマ彗星を粉々にしてしまう「あり得なさ」が逆に心地良かった。

 

今回の話の発端となったオオシマ彗星は『80』の「星から来た少年」に登場した大島明男が発見して名付けたと言う裏設定がある。あの明男のその後が知られたのが嬉しい。
しかし、オオシマ彗星が地球に落下するコースを取って地球滅亡の危機が起き、粉々に割れても日本列島が壊滅する恐れが生じると、記念すべき夜になるはずが気が気でない夜になってしまった。最後には全部撃墜されて影も形も無くなってしまうし……。

 

今回は『A』の「セブンの命! エースの命!」に登場したシルバーシャークG、『T』に登場したバルキー星人、『レオ』に登場したマグマ星人、『80』に登場した大島明男とウルトラシリーズの中でも取り上げられる機会が少ない『A』から『80』の設定や人物が登場していて嬉しい。

 

粉々に砕けたオオシマ彗星が降り注ぐと日本列島が壊滅する。このイメージはイラストで表現されているのだが、妙にギャグっぽいシュールなものに仕上がっている。おかげでせっかく盛り上がった緊迫感に水を差してしまったのが残念。

 

粉々に砕けたオオシマ彗星の破片を撃墜する為にフェニックスネストに配備されているシルバーシャークGの起動準備が行われる!
なのだが、機動準備を行うのはCREW GUYSとミサキ代行達のみ。他の職員はいないのか?

 

ザムシャーはツルギの事は知っているがメビウスの事は知らなかった。おそらくメビウスの活動の場所が地球中心で、ザムシャーは地球の事をあまりよく知らなかったのだと考えられる。
一度剣を交えたザムシャーはメビウスの事を「弱い」と断じるが、あのタロウの弟子だと知ったら、また違った反応を示したのだろうか?

 

上空でジョージが最後のオオシマ彗星の破片を撃墜し、地上でヒカリとザムシャーが剣を交える場面がカッコ良い!

 

ヒカリとの戦いで星斬丸が折れた事に驚くザムシャー。
ヒカリはメビウスとの戦いの時に既に星斬丸は折れていたとし、「何かを守る為に戦っているからメビウスは強い」と言って、ザムシャーに「大切なもの、守るものとは何か分かるか?」と問う。
ザムシャーはメビウスの事を認めて名前を尋ねるも「俺には守るものなど何も無い。俺は俺の力で宇宙一の強さを得る。そして再びこの星へ来る。ツルギ、メビウス、お前達を倒す為にな」と言って朝日に向かって消えていく。
大切なものから力を得て強くなったメビウスメビウスとの戦いでその事に気付いたヒカリ、それを否定して自分一人だけの力で強くならんとするザムシャー。この3人が再び会うのは、これからずっと後の事……。

 

 

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