帰ってきたウルトラ38番目の弟

ウルトラシリーズについて色々と書いていくブログです。

「復活のヤプール」

「復活のヤプール ー一角超獣バキシム登場ー
ウルトラマンメビウス』第24話
2006年9月16日放送(第24話)
脚本 長谷川圭一
監督・特技監督 アベユーイチ

 

異次元超人ヤプール
身長 50m
体重 8万2千t
メビウスウルトラ兄弟によって封印されるが巨大な力の干渉によって甦った。
周囲の人間の体を乗っ取ってミライを挑発し、孤立したところをリュウの体を使って殺害しようとする。ミライの殺害に失敗しても守るべき人間を自ら殺した事でミライを精神的に追い込もうとしたが、ミライとリュウの友情の前に敗北する事となった。
他にもGUYSのシステムを操作してCREW GUYSを自滅させようとした。
作戦が失敗した後はバキシムに同化して破壊活動を行うが、バキシムもろとも倒された。

 

一角超獣バキシム
身長 65m
体重 7万8千t
ドキュメントTACに記録されている、かつてヤプールが送り込んできた怪獣兵器。
空を割って異次元から現れる。
目からの捕獲光線でリュウを捕らえて異次元に連れ去った。
鼻先と両腕から光線を撃ち、頭の角を飛ばして真上の敵を撃墜する。
最後はCREW GUYSの援護を受けたメビウスブレイブのメビュームナイトブレードで倒された。

 

マケット怪獣ファイヤーウィンダム
身長 ミクロ~40m
体重 0~1万1千t
ウィンダムがGUYSタフブックによってゼットンパンドン、ブラックエンドのデータを追加されてカスタマイズされた姿。
火炎攻撃に特化されている。ムカデンダーの炎を押し返すもバードンの炎には負けてしまった。
ヤプールの策略によってGUYSの戦闘機と戦う事になってしまう。

 

マケット怪獣リムエレキング
身長 40cm
体重 4kg
GUYS市民感謝デーで宙返りの芸を見せる。

 

物語
GUYS市民感謝デーが開かれる等、平和な日々が続いていた。
しかし、そこにヤプールの魔の手が迫る。
復活したヤプールは様々な策略を用いてミライを追い詰めていく。

 

感想
ヤプール三部作の1本目。
『A』第24話では失敗したが『メビウス』第24話では復活に成功したヤプール
放送日が『メビウス&ウルトラ兄弟』の公開初日なので、映画でウルトラ兄弟が苦労して封印したヤプールが数時間後にはTVで復活していると言う凄い展開になっている。

 

巨大な力の干渉で恐ろしい敵が甦ろうとしている事を知ったタロウはメビウスだけでは危ないとして地球に向かおうとするが、ゾフィーは今のメビウスは独りではないとして、今は様子を見るんだとタロウに自重を促す。
ここで言う「恐ろしい敵」とはヤプールの事。そのヤプールを甦らせようとしている「巨大な力」の正体はこの時点ではまだ不明。
ゾフィーは『ヒカリサーガ』の「勇者の試練」でも地球に逃げたベムスターの対処をメビウスに任せていたし、『メビウス&ウルトラ兄弟』でもウルトラサインで警告を発してはいるが最終決戦まで援護には来ていない。この時はタロウと一緒だったので、タロウに説得されて地球に来た可能性があり、ゾフィー自身は最後までメビウスウルトラ兄弟に任せるつもりだったかもしれない。

 

トリヤマ補佐官の提案によるGUYS市民感謝デー。
市民と身近に触れ合い、より愛される防衛チームにと言うのが目的。
最初は乗り気ではなかったCREW GUYSを説得して参加させるなどトリヤマ補佐官の人心掌握術は侮れないものがある。
市民感謝デーではジェットビートルやウルトラホークと言った懐かしい機体が登場。総集編みたいな形で歴代特別チームの紹介をする話があっても面白かったかもしれない。

 

「最初はただがむしゃらに突っ走って来たけれど、今なら地球は俺達とメビウスが守っていると胸を張って言える」と語るリュウ。GUYSだけでなくメビウスも入れられるところにリュウが成長して余裕が出てきた事が分かる。
リュウの話を聞いたミライは感動して(文字通り)滝のような涙を流す。ここはギャグ場面でCGを使って大げさに表現されているが、個人的にはここまで漫画的な演出をしなくても良かったと思う。
尚、この辺りからミライはよく泣くイメージが付いた。他の主人公に比べて涙ぐむ場面が多くなった気がする。

 

「復讐の時は来た。赤い雨が降る。それが我ら復活の前触れ」とメビウスに向かって宣戦布告するヤプール。「メビウスは呪われている。滅ぼされた者達の恨みを思い知れ。今度はメビウスが滅ぶのだ」と言う台詞は『A』の「ベロクロンの復讐」を思い出す。
ヤプールは一般人の体を乗っ取ってミライにだけ声が聞こえるように挑発する。これは『A』のメインライターであった市川さんが担当している『帰マン』の「悪魔と天使の間に…」を思わせる展開。
そしてヤプールの宣告通り赤い雨が降り注ぐ。これは『A』の「見よ! 真夜中の大変身」で使われた演出。思えば、この話からヤプールは「復讐鬼」と言うキャラクターになっている。
その後、赤い雨の調査に向かったミライは夜の草原で能面を被った人物に炎を吐かれて倒されてしまう。この場面は「逆転! ゾフィ只今参上」のマザロン人と「ベロクロンの復讐」の女ヤプールを合わせた感じになっている。

 

ヤプールの挑発に乗ってしまったミライは市民感謝デーで騒ぎを起こして孤立してしまう。
赤い雨の調査からも外されそうになるが、リュウは「誰にでもミスはある。大切なのはミスを繰り返さない事だ」としてミライを調査に同行する。
「お前は誰だ!?」とツッコみたいくらいにリュウさんが大人だ。
今回はサコミズ隊長がGUYS総本部に行って不在なのでリュウが一日隊長代行になっているが、肩書きが付くとそれに合った落ち着きを身に付けるタイプなのかもしれない。
しかし、最大の理解者であったリュウヤプール支配下に落ちてミライは最大の危機に。周りからの信用を少しずつ失っていって立場を危うくしていくミライ。この人間関係的に危機を迎えるのが『A』らしい。

 

リュウヤプールに支配されている事を知ったミライはリュウと睨み合う形に。
それを見たジョージ達は「お前達、そう言う関係なのか?」と何故か妙に盛り上がる。
『ガイア』辺りからこういうギャグが入るようになってきた。

 

GUYSタフブックによるマケット怪獣の強化。エレキミクラスに続くマケット怪獣の強化で、今回の方法は強化データの容量と安定性が抜群との事。これによってウィンダムは火炎攻撃に特化したファイヤーウィンダムにカスタマイズされる。
ファイヤーウィンダムに使われた強化データはゼットンパンドン、ブラックエンドと各作品の最終回に登場した怪獣で何気に凄いラインナップ。

 

ヤプールの今回の目的は三つ。
一つはGUYSのシステムを操作してGUYSの戦闘機とマケット怪獣を戦わせて相打ちにする。
もう一つはミライは宇宙人の変身した姿かもしれないとしてリュウの体を使ってミライを抹殺する。
そして最後はミライが自分の身を守る為にリュウを返り討ちにした場合、守るべき人間を自ら殺したとしてミライの精神を破壊する。
流石はヤプール、どれもえげつない作戦だ。

 

最終的にヤプールの作戦は絶妙なタイミングで帰還したサコミズ隊長の援護とミライとリュウがこれまで築いてきた友情によって失敗する。ここは孤独に戦う事が多かった『A』の北斗とは違ったと言える。

 

 

ウルトラマンメビウス TV & OV COMPLETE DVD-BOX

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