帰ってきたウルトラ38番目の弟

ウルトラシリーズについて色々と書いていくブログです。

「仲間達の想い」

「仲間達の想い ー円盤生物ロベルガー登場ー
ウルトラマンメビウス』第31話
2006年11月4日放送(第31話)
脚本 川上英幸
監督・特技監督 八木毅

 

円盤生物ロベルガー
身長 55m
体重 1万9千t
アウト・オブ・ドキュメントにも記録が無い新種の円盤生物。
GUYSスペーシーの怪獣要撃衛星を破壊し防衛網に穴を開けて地球に襲来した未確認飛行物体の群れと共に現れた。
円盤形態でも光弾を放って街を破壊する事が出来る。戦闘形態では目から波状光線を、両腕から強力破壊弾を放つ。
メビウスの抹殺指令を受けていたが、CREW GUYSの援護を受けたメビウスバーニングブレイブのメビュームバーストを受けて倒された。

 

マケット怪獣ファイヤーウィンダム
身長 ミクロ~40m
体重 0~1万1千t
CREW GUYSと一緒にメビウスを援護する。
アグレッシブな動きで近接戦闘を繰り広げた。

 

物語
ミライの正体がメビウスだと知ってもCREW GUYSはこれまでと同じく仲間として迎え入れる。
一方、地球を未確認飛行物体の群れが囲み、新種の円盤生物ロベルガーが街に襲来する!

 

感想
今回からオープニングの映像にメビウスバーニングブレイブが追加されている。

 

前回の「約束の炎」でミライの正体を知ったCREW GUYSはこれを自分達だけの秘密とする事を決める。これまで主人公が一人で抱えていた秘密や問題を特別チームの全員で共有する事になり、『メビウス』におけるウルトラマンの物語は主人公一人と言う個人から特別チーム全員と言う集団へと広がる事となった。
これまでは主人公の正体が知られていなかった為に特別チームの中にも主人公やウルトラマンの意思とぶつかる言動をする人物がいたが、『メビウス』ではCREW GUYS全員が主人公の正体を知った為に皆が主人公やウルトラマンの意思に沿うように動くようになった。
その為、主人公やウルトラマンの意思とぶつかる言動を取る人物が特別チームの外に設定される事となった。それがヒルカワ等なのだが、描写がイマイチだった為、単なる嫌われ役に終わってしまった。結果、CREW GUYS以外の扱いが悪い印象になり、『メビウス』はCREW GUYSと言う閉ざされた人間関係を重点的に描いた、他の作品に比べて描かれる範囲が狭まった作品と言う感じになってしまった部分もある。

 

ミライが久し振りにCREW GUYSの隊服に袖を通すと、指令室ではサコミズ隊長の誕生パーティーの準備が行われていた。特別チームで誕生パーティーと言えば『レオ』の「MAC全滅! 円盤は生物だった!」でウルトラシリーズ最大の悲劇が起きているが、今回は円盤生物こそ再登場したが特別チームの全滅と言う悲劇は繰り返されなかった。

 

GUYSスペーシーの怪獣要撃衛星を破壊し、防衛網に穴を開けて地球に襲来した未確認飛行物体の群れ。
劇中で明かされた地名はモスクワとパリだけだが、他の場所は「皇帝の降臨」でインペライザーの大群が送り込まれた場所だったのかもしれない。

 

アウト・オブ・ドキュメントにも記録が無い新種の円盤生物ロベルガー登場! メビウスが新たな段階に入ったのに呼応するように、円盤生物も既存の怪獣とは違う新たな怪獣を送り出してきた。
『レオ』の「さようならレオ! 太陽への出発」でブラックスターとブラック指令を失った状態で「コノミの宝物」のノーバや今回のロベルガーと言った新たな円盤生物が登場した理由は不明だが、ロベルガーはエンペラ軍団に所属しているようなので、エンペラ軍団がブラックスターの破片を回収して新たな円盤生物を作ったと推測される。
『マックス』から過去の怪獣が多く再登場するようになったが、ここに来て『メビウス&ウルトラ兄弟』の究極超獣Uキラーザウルスや今回の円盤生物ロベルガーのように過去の設定を踏まえた新怪獣が登場するようになった。
ロベルガーは円盤形態から戦闘形態への変形がハッキリと描かれなかったのが残念。ここはCGを使った変形シーンが見たかった。

 

メビウスへの抹殺指令を受けて街を破壊するロベルガー。
地球の平和を守る為に宇宙からウルトラマンが来たのだが、そのウルトラマンを狙って敵が現れたとして、ウルトラマンがいる為に逆に地球が危機に陥ってしまったと言うのは『レオ』の円盤生物シリーズと同じ流れ。

 

ロベルガーは両腕から放つ強力破壊弾のやたらめったらな投げっぷりが面白い。

 

ファイヤーウィンダムは今回も活躍! マケット怪獣は頼りになる。
頼りにはなるのだが、どうしてファイヤーウィンダムは銃使いなのに近接戦闘を行うのだろう? そのファイヤーアタッチメントは撃つものであって直接殴るものではない。

 

街を破壊するロベルガーを見てミライは「僕が倒します!」と宣言するが、リュウに「僕が、じゃなく、僕ら。そうだろう?」と諭される。
今回の話の冒頭でミライは「メビウスバーニングブレイブへの変身の仕方が分からない」と言っていたが、戦いの中で「仲間達の想いが自分の胸にファイヤーシンボルを点らせていた」と気付いて変身する。
ここでリュウが言った「ミライは俺達の大切な仲間なんだ」と言う言葉は「運命の出逢い」でウルトラの父が言った「地球人と触れ合う事で手に出来るであろう大切なもの」に繋がっている。
仲間達の想いで自分は強くなれる事を知ったメビウスはタロウもこの事に気付いて自分を地球に残したのだと考える。
おそらくだが、エンペラ軍団の存在を知ったウルトラの父と母はメビウスを光の国に戻してパワーアップを施すつもりだったと思われるが、地球に残ったメビウスは地球人と絆を繋ぐ事でパワーアップを果たす事に成功した。このパワーアップの流れはウルトラの父と母の予測を超え、遂にはエンペラ星人を倒す事となる。

 

ここでミライはタロウの事を「タロウ兄さん」と呼んでいる。
この時点ではメビウスはまだウルトラ兄弟に入っておらず、タロウに対してはこれまで「タロウ教官」と言っていたので、いきなり「タロウ兄さん」と言い出したのには驚いた。

 

ウルトラマンのパワーアップはウルトラブレスレットやキングブレスレットと言った「アイテムによるパワーアップ」、『ウルトラマン物語』のスーパーウルトラマンや『ガイア』のガイアV2のような「ウルトラマンの力が一つに合わさる」、『ティガ』最終回のグリッターティガや『ネクサス』最終回のノアのような「人々の心が力を与える」の3つに大別される。
メビウスはヒカリからナイトブレスを託されてメビウスブレイブにパワーアップし、ウルトラ6兄弟と合体してメビウスインフィニティーに、CREW GUYSの想いを受けてメビウスバーニングブレイブにパワーアップしている。そして最終回の「心からの言葉」ではアイテム、ウルトラマンの合体、人々の想いの3つが合わさった究極のパワーアップとしてメビウスフェニックスブレイブが誕生している。

 

地球を取り囲んでいた未確認飛行物体もロベルガーの敗退を受けて消滅する。
後にエンペラ軍団が派遣した宇宙人が地球に襲来するようになるのだが、この未確認飛行物体の群れの中にそれらの宇宙人もいたのかな。

 

「ありがとう、皆……」。
心の中で密かにお礼を述べながら、ミライはCREW GUYSの仲間達と一緒に帰るのだった。