帰ってきたウルトラ38番目の弟

ウルトラシリーズについて色々と書いていくブログです。

「透明怪獣襲撃!」

「透明怪獣襲撃!」
『ウルトラギャラクシー 大怪獣バトル』第3話
2007年12月15日放送(第3話)
脚本 長谷川圭一
監督 北浦嗣巳

 

地底怪獣グドン
身長 50m
体重 2万5千t
ムチの様な手を振り回して暴れる。皮膚が非常に硬く、ミサイルの攻撃を受けてもビクともしない。
ネロンガ相手にムチで優勢に戦うが姿を消されて見失った後に不意打ちの電撃を受けて倒された。
アタック:1000 ディフェンス:500 スピード:1000 必殺技:ムチ連撃

 

透明怪獣ネロンガ
身長 45m
体重 4万t
透明な体を持ち、電気を食べると姿を現す。お腹が減ると発電所を襲う。
グドンを倒した後、発電所に近付いたZAPクルーも襲った。ゴモラに対しても姿を消してからの遠距離攻撃で戦いを優勢に進めたが、レイに居場所を感知され零距離での超振動波を受けて倒された。
オーロラで磁気嵐を起こして周囲のレーダー機器を使用不能にしていた。エンジニア泣かせな怪獣。
『マックス』の「怪獣は何故現れるのか」のゲロンガの着ぐるみを改造している。
『初代マン』のネロンガは『Q』のパゴスの着ぐるみを改造したものだが、パゴス再登場の予定だったゲロンガの着ぐるみをネロンガに改造するのも一つのオマージュと考えられる。(そして『初代マン』のネロンガの着ぐるみと同じように今回のネロンガの着ぐるみも後にマグラーに改造される事になる)
アタック:800/0 ディフェンス:1100 スピード:1000 必殺技:暴君電撃

 

物語
夜中に何者かの襲撃を受けたスペースペンドラゴンは電力を全て失ってしまった。
テラ・フォーミング用の発電エリアからバッテリーを持って来る事になったが、レイの事を信用できないハルナはこの機にレイの真意を探ろうとする。

 

感想
透明怪獣ネロンガ登場!
透明怪獣を演出するのは予算や手間がかかるらしく一時期は避けられていたのだが、近年では合成やCGの技術の発達によって透けて見える怪獣や地面に現れる足跡等が演出できるようになり再び扱われる事となった。

 

ボスからの再度の誘いを再び断るかと思われたレイだが返事は「考えておく」。ボスの信頼に対し少しずつであるがレイの態度も軟化してきた。

 

一方のハルナだが正体不明のレイを仲間にするのは危険だとボスに苦言を呈す。それに対してボスは自分が仲間を決める基準を「自分がそいつを必要と感じるかどうか、それだけだ」と答える。それはかつて様々な場所で問題を起こして厄介者扱いされていたハルナを仲間にした時の言葉でもあった。
かつてのハルナは自分より能力が劣る者の言う事は聞きたくないからと何人もの船長と衝突し、時には喧嘩相手を宇宙に放り出そうとした事もあったらしい。
……いくらなんでも喧嘩で殺人未遂はやり過ぎじゃないかな。実際は人間を襲ってはいなかったレイよりハルナの方がよっぽど危険人物だと思うが……。
因みにハルナはボスが自分を仲間にしようとした理由を厄介者と噂される人物への興味と考えていたようだが、実際はかつてボスの片腕だったハルナの兄の存在があったと思われる。

 

ところでハルナは優秀なパイロットとの事だが劇中を見る限り目立った活躍はまだ無い。
まぁ、怪獣と遭遇するのは初めてだし、武器を携帯する事も今まで無かったので、戦いに慣れていなかったのだろうとは思うが、今回も判断をミスって危険に陥るし、あっさりとレイにトライガンナーを盗まれるし、自分でバトルナイザーを取り上げていながらネロンガに襲われるレイに向かってどうしてゴモラを召還しないのかと言ってしまうし、言っては悪いが足を引っ張りまくっている。
レイの危機にドラゴンスピーダーで助けようとするもすぐに撃墜されてしまうし、もう少し活躍してほしいところ。

 

テラ・フォーミング用の発電エリアにバッテリーを取りに行く事になり、レイの事を信用できないハルナは同行してレイの真意を探ろうとするが、「ハルナはいつも誰かを信用できないから衝突が絶えない」と逆にレイに自分の本質を見透かされてしまう。
この時点では「怪獣を扱う事が出来る」と言う絶対的な戦力の差があるからか全体的にレイが優勢に話を進めている。

 

ハルナがバトルナイザーを取り上げていたので今回のレイはすぐにゴモラを召還する事が出来なかった。
今回はウルトラシリーズで何度か見られる「主人公が変身したくても変身できない話」の変形バージョンとも言える。

 

ゴモラネロンガの戦い。
接近戦ではゴモラの方が強いのでネロンガは姿を消して電撃による遠距離攻撃に切り替える。しかし、レイがネロンガの居場所を感知してゴモラネロンガに角を突き刺して逃げられないようにしてから超振動波を放って勝利する。
ネロンガはイメージに反してスピード値が高い。透明になってもネロンガがその場所にいる事に変わりは無いので本来はグドンのムチやゴモラの超振動波も多少は当たりそうなものではあるが、実際のネロンガは透明になって移動したのではなくて実は瞬間移動したと思える程の動きを見せていた。おそらくそれがスピード値に反映されているのだろう。

 

無事に帰還したハルナはオキを差し置いてスペースペンドラゴンを襲った怪獣はネロンガだと告げる。
ハルナはネロンガの事を知らなかったようなのでレイの知識かな?
記憶喪失のレイだが一部の怪獣のデータは記憶にあるようだ。

 

ネロンガに襲われた時、レイは自分が囮になってハルナを助けようとしたりと仲間意識が芽生えてきた感じ。
それに対してハルナも「今度、私を呼ぶ時は「アンタ」じゃなくて「副長」よ」とレイをZAPクルーとして認める発言をする。
そしてボスの「俺達と一緒に来ないか?」の言葉にレイは「……良いだろう」と返すのであった。