帰ってきたウルトラ38番目の弟

ウルトラシリーズについて色々と書いていくブログです。

「もう一人の怪獣使い」

「もう一人の怪獣使い」
『ウルトラギャラクシー 大怪獣バトル』第6話
2008年1月5日放送(第6話)
脚本 長谷川圭一
監督 北浦嗣巳

 

原始怪鳥リトラ(S)
身長 15m
体重 1万t
まだダメージが回復していないゴモラの代わりにツインテールと戦う。攻撃力の低さから決定打を与えられず苦戦するがレイとの連携で勝利を収められた。
続くガンQとの戦いでは誘導球体から放たれる光線の前に苦戦を強いられたが最後はハルナと協力してゴモラを援護した。
アタック:600 ディフェンス:800 スピード:1500 必殺技:ファイヤーストライク

 

古代怪獣ツインテール
身長 45m
体重 1万5千t
地面を猛スピードで進む事が出来る。凶暴で2本のムチの様な尻尾を振り回して暴れる。
ZAPクルーと別れたレイを襲うがレイとリトラの連携の前に倒された。
アタック:700 ディフェンス:600 スピード:1000 必殺技:テールラッシュ

 

岩石怪獣サドラ
身長 60m
体重 2万4千t
スペースペンドラゴンの周囲に群れを成して現れるがワイバーンミサイルで次々に倒された。
スペースペンドラゴンが強いのか、サドラが弱いのか……。
アタック:800 ディフェンス:900 スピード:700 必殺技:地底からの侵略者

 

奇獣ガンQ
身長 55m
体重 5万5千t
電磁波を使って攻撃する。
ケイトに使役される怪獣で3体の誘導球体で攻撃と防御を為している。
ゴモラを追い詰めるもZAPクルーとリトラの援護で形勢が逆転し、最後はゴモラに動きを止められた間にスペースペンドラゴンのハイパーオメガ砲を受けて倒された。
アタック:700 ディフェンス:400 スピード:800 必殺技:奇妙な連撃

 

物語
ケイトに追い詰められたレイは黙ってスペースペンドラゴンから去る事になる。
一方、ケイトはレイを怒らせる為に次の行動を開始する。

 

感想
ケイトはマキの姿でレイが怪獣を使って街を破壊したとZAPクルーに訴え、その裏ではテレパシーを使ってレイに黙って立ち去れば人間の命は助けると脅してくる。
信頼関係を崩そうとするところも含めてこの辺りはヤプールを思わせる手口。
追い詰められたレイはZAPクルーの質問にも黙って立ち去る事しか出来なかった。
ところで、ZAPクルーはレイが記憶喪失だと言う話を知っているのだから、マキの糾弾に対してレイ自身が答えを持ち合わせていない事に考えを巡らせなかったのだろうか?

 

リトラとツインテールの戦い。
CGを使ってのリトラがツインテールを空中に連れ去る場面に驚かされた。こういう絵作りが出来るのがCGの強み。
決定打に欠くリトラは苦戦を強いられるがレイがトライガンナーで援護し、その後にリトラもレイの窮地を救う等、レイとリトラの連携によってツインテールに勝利する。
勝てない怪獣も見捨てないレイの行動は前回の「ベラルゴシティの罠」でのケイトとの対比になっている。

 

人間がレイの成長にプラスにもマイナスにも影響を与えている事を知ったケイト。
人間と関わってレイの心は弱くなったと判断したケイトはクマノを気絶させてオキを人質に取り、レイを怒りから本気を出させようと色々挑発する。
この時に「戦う事がお前の存在意義。敗れれば存在している価値が無い」と言うが、逆にレイに「それはお前も同じか?」と返されて無言になってしまう。

 

リトラとガンQの戦いはCGによる空中戦。
今回はスピーディーかつダイナミックなCG特撮があって見応えがある。

 

真実を知ったオキはレイが自分を疑ったZAPクルーに失望してスペースペンドラゴンから出て行ったんだと謝るが、レイは自分は失望していないとして「俺は信じている。逆転の時がきっと訪れると」と告げる。
その言葉の通り、スペースペンドラゴンが援護に駆け付け、その隙を突いてゴモラは超振動波を放つ。
ガンQは誘導球体を防御の盾にするが、それすら破壊して超振動波はガンQ本体へ。なんだかガンQの誘導球体って『ガンダム』のビットやファンネルみたい。
ハルナのドラゴンスピーダーの援護で動きの鈍くなったガンQに対してゴモラのドロップキックが炸裂!
その後もハルナは瞬間移動して不意打ちを仕掛けようとするガンQを攻撃してゴモラを援護。遂にハルナが活躍した!
ハルナとリトラがガンQの反撃を抑え、ゴモラガンQの動きを止めている間を狙ってスペースペンドラゴンのハイパーオメガ砲が炸裂!
最初は一人で戦っていたレイだが、いつの間にか多くの仲間が出来ていて、それらが逆転の時を作り出すのだった。

 

ガンQを一撃で倒したハイパーオメガ砲だが、パルス量子増幅システムが壊れた事で二度と撃てなくなってしまった。しかし、ボスは「それでも価値ある一発だった」と労う。

 

戦いに敗れたケイトだったがレイの戦いに満足げな笑みを浮かべて「人間との接触が予想外の成長を促しているらしい」とオキを解放する。
そして自分の目的はレイを強くする事でレイが自分より弱いままだったら容赦無く倒すと言い残して姿を消すのであった。

 

今回の話は北浦監督のウルトラシリーズ監督最終作となっている。
この後、北浦監督はウルトラシリーズのプロデューサーとなる。