帰ってきたウルトラ38番目の弟

ウルトラシリーズについて色々と書いていくブログです。

「アイドルはラゴン」

「アイドルはラゴン」
ウルトラマンギンガ』第4話
2013年7月31日放送(第4話)
脚本 荒木憲一
監督 原口智生

 

宇宙海人バルキー星人(SD)
身長 14cm~49m
体重 150g~2万2千t
グラビア撮影に選ばれなかった千草の心の闇を使ってダークダミースパークを作り出し、そのまま千草をラゴンにダークライブさせた。

 

海底原人ラゴン(SD)
身長 14cm~30m
体重 150g~2万t
ダークダミースパークによって千草がダークライブされている。口から光線を吐く。
美鈴のグラビア撮影を妨害するが、ヒカル達の説得を受けてギンガコンフォートを浴びると千草の姿に戻った。
戦いの後、スパークドールズはヒカル達に回収された。
『ウルトラゾーン』に登場した着ぐるみを改造している。

 

双頭怪獣キングパンドン(SD)
身長 14cm~63m
体重 150g~6万8千t
ラゴンにダークライブした千草を説得する為にヒカルがウルトライブした。

 

物語
タロウのスパークドールズが行方不明になって一週間。
降星小学校でグラビアの撮影が行われる事になったが予定されていたアイドルがドタキャンしてしまう。
代わりに選ばれたのはアイドルを夢見ている千草ではなくて美鈴の方だった。

 

感想
千草主演話。アイドルを目指して日夜努力を積み重ねているのだが、ドタキャンしたアイドルの代わりにグラビア撮影に参加できると言う幸運を掴めたのは美鈴の方だった。アイドルになる為に努力している千草が努力をしていないのに選ばれてしまった美鈴に対して良からぬ感情を抱くのは理解できる。
そんな千草の心の闇を後押ししたのは友也の言葉とプールに引きずり込んだバルキー星人の手。気持ちが乱れている時にプールに落ちてびしょ濡れになったら、それは落ち込むだろう。こうして遂にヒカルの仲間が初めてダークライブさせられてしまうのだった。

 

友也とバルキー星人は「双頭の火炎獣」では別行動だったが今回は千草をダークライブさせる為に協力している。バルキー星人はギンガを倒したい、友也もギンガの活動時間を調べるにはギンガに戦ってもらわなくてはいけないと両者の思惑が一致した形。
あまり人付き合いの無い友也が「千草は東京に出てすぐにでもアイドルになれる」と持ち上げたのに驚いた。今思えば「双頭の火炎獣」で友也と千草が街で会って話をするのは今回の話への前振りだったのかもしれない。(友也が前回の時点で千草をダークライブさせるつもりだったかどうかは不明だが)

 

今回登場した怪獣はラゴン。びしょ濡れになった女の子が変身し、歌に興味を示す等、ラゴンと千草の繋げ方が上手かった。
ラゴンは『Q』『初代マン』以降は再登場の機会が無かったが『ウルトラゾーン』の「ラゴンちゃん」で知名度が上がった。今回の「アイドルはラゴン」と言うサブタイトルも『ウルトラゾーン』的雰囲気を感じる。

 

因みにケムール人やラゴンと言ったオリジナルが人間大と巨大の二つの姿を持つ怪獣は『ギンガ』でもその二つの大きさを使い分けている。逆にサンダーダランビアやキングパンドンと言ったオリジナルに人間大の設定が無かった怪獣は『ギンガ』でも人間大になる事は無かった。(続く『ギンガS』ではこの辺りの設定はちょっと変わっている)

 

グラビア撮影にやって来たカメラマンは悪そうな顔で登場して、産廃業者から続く駄目な大人としてダークライブするかと思いきや、千草がダークライブする展開を隠す為のミスリードであった。逆に最後の千草と美鈴の和解を見ている時の表情を見るに普通の良い人であったと思う。
白井先生が小学校でのグラビア撮影を許可したのは、色々な人に貸し出す事で小学校が取り壊されないようにする為だったと考えられる。

 

第1話ではヒカル、美鈴、カッキーだけが怪獣を目撃しているが、第2話ではカッキーの話から怪獣出現の噂話が健太や千草にも伝わり、第3話では小学校の火事と言う街の人達も気付くであろう規模の事件が起き、今回の話では遂に一般人のゲストが怪獣と遭遇すると言うように少しずつ物語が外へと広がっていっている。
しかし、この流れは今回までで、これ以降は再びヒカル達と小学校を中心とした限られた中での展開に留まっている。
噂話レベルで良いので小学校付近で起きている異変の話を街へと広げていれば、最終回でかつての卒業生達が小学校に集まる展開が自然になったと思う。

 

劇中に流れる『夏の風 秋の風』と言う歌はC-WAVEと言うグループが歌っていて若者達の間でヒットしていると言う設定。
実際はgirl next doorの千紗さん、マリア春奈さん、そして千草役の雲母さんが歌っている。今回はギンガの登場シーンにも流れていて印象に残る。

 

ラゴンにダークライブしたのが千草だと分かったヒカルはキングパンドンにウルトライブし、美鈴もそれを了承している。
おそらくダークライブした人間の声を理解できるのは同じくウルトラマンや怪獣にウルトライブしたヒカルだけなのだろうと思われる。
つまり、人間の美鈴では怪獣に話しかける事は出来るが、怪獣の中の人間が何を話しているのか分からず、ただの叫び声にしか聞こえない。
そこでヒカルはラゴンの中にいる千草と会話する為にウルトライブしたのだ。
(ただキングパンドンである理由が無かったのが残念。サンダーダランビアの腕を伸ばしてラゴンの動きを止めるとかの方が自然だったかもしれない)

 

「お前、言ったよな。アイドルになる。アイドルになって大勢の人を感動させたいって。なのに何だ? 今のお前は心が真っ黒だぞ。そんなんじゃ、いくら着飾ったって人の心は感動させられないぜ。目を覚ませ、千草!」。
最終的に千草はヒカルの説得をきっかけに美鈴が流した『夏の風 秋の風』を聴いて自分の心を取り戻す。
なのだが、アイドルになると言う千草の夢をヒカルはすっかり忘れていたので、どうにも説得力に欠けていたのが残念。

 

今回初めてギンガのカラータイマーが鳴った。
まだ作品が始まったばかりで主人公ヒーローを簡単に敗北させるわけにはいかないからか、千草がダークライブしたラゴンと言う倒すわけにはいかない怪獣を先に出して時間制限の3分をギリギリまで使ったところでジャンキラーが現れると言う展開は上手かった。
これまで長期戦が無かったのでヒカルはカラータイマーの事も時間制限の事も知らず、無意識のうちに大ピンチに陥っていた。もしタロウがここにいたらカラータイマーや時間制限について説明しただろうし、ウルトラ念力による援護も可能だったはず。そう考えると、タロウと言う指南役をさらった後で攻撃を仕掛けてきた友也はなかなかの策士と言える。
「……3分か」と言う友也の台詞と共にジャンキラーのテーマがかかる流れがカッコ良い。

 

今回のジャンキラーは今まで無かった飛行形態ジャンスターへの変形を見せている。
背中のキャタピラで背面走行するのはメカらしいが見てると何故か笑いが込み上げてくる。
ガンパッドを使っての操縦や一言も言葉を発しない事で今回のジャンキラーはこれまでよりロボットらしい雰囲気になっている。
ジャンキラーの一斉攻撃による大爆発の嵐はテンションが上がる!

 

今回の話は最初の千草のダンスシーンではあえて表情をハッキリと映さず、ラストのダンスシーンで吹っ切れた千草の顔を映して変化を表したり、ギンガコンフォートを舞台のスポットライト風にして、スポットライトを浴びているラゴン(千草)を主役にして本来の主役であるギンガはあえて影に置く等、演出でドラマを盛り上げていた。
ラゴン巨大化時の場面も小学校の屋上にヒカルと美鈴の人形を置いてラゴンの大きさをより分かりやすくするなど細かい部分まで配慮されていたと思う。

 

 

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ウルトラ怪獣シリーズ 11 ラゴン

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  • 発売日: 2013/06/29
  • メディア: おもちゃ&ホビー