帰ってきたウルトラ38番目の弟

ウルトラシリーズについて色々と書いていくブログです。

「夜を呼ぶ歌」

「夜を呼ぶ歌」
ウルトラマンX』第3話
2015年7月28日放送(『新列伝』第108話)
脚本 中野貴雄
監督 田口清隆

 

地底女
神倉駅の地下鉄で目撃される謎の人物で、ネットでは「目撃者を地底に引きずり込んで食べる地底女」と言う都市伝説が流れていた。
2ヶ月前に死亡したエステサロンのオーナー・間伏涼子に成りすまして活動していた。
大部分は怒りだが悲しみも含まれている叫び声を上げる。
闇を撃ち出す光線銃を使う。手からも闇を放出する事が出来る。
テレスドンを使って地上を破壊し夜の闇を取り戻そうとするが失敗に終わった。

 

地底怪獣テレスドン
身長 60m
体重 12万t
地底女に操られて神倉駅の地下から現れた。
Xio識別カテゴリーではタイプGに分類される。
口から溶岩熱線を吐く。体をドリル状に回転させる事で地底を高速で移動する。
夜行性で強い光に弱く、エレキングアーマーのエレキング電撃波を受けてスパークドールズになった。

 

物語
神倉駅周辺で続発する局地的地震を調査するXioの前に謎の女性が現れる。
女性の正体を探る為、大地とアスナカップルとしてあるエステサロンに入る。

 

感想
ギンガシリーズは話数が少ない事もあって殆ど全ての話がメインストーリーに関わっていたが、『X』はエックスとグリーザに関わるメインストーリーを少なくして、代わりにサブエピソードを多くしてバラエティ溢れる作品になっている。

 

ジオブラスターにグルマン博士が開発したウルトラブースターを装着したウルトライザーが登場。これはグルマン博士がエックスの力を解析して作ったとの事。『メビウス』に登場したメテオールのスペシウム弾頭弾と同じ事をあっさりとやってのけるグルマン博士の能力が凄すぎる。
前回のモンスアーマーでエックスはXioの技術を使えるようになり、今回のウルトライザーでXioはエックスの力を使えるようになった。エックスと大地の関係もだが、エックスとXioの関係もなるべく対等になるよう調整されている。
因みにエックスの力を解析して作ったウルトライザーが発射する光線が初代マンのスペシウム光線をイメージさせるものになっているが、『新世紀ウルトラマン伝説』では「基本技としてウルトラマン全員がスペシウム光線を撃つ事が出来る」となっているので、エックスの力の中にもスペシウムエネルギーが含まれていたと思われる。

 

地底女の悲鳴は大地が聞いている宇宙の音に似ているらしい。この事から宇宙の音は誰かの心の声である事が推測される。大地が言うには「安らぐ感じ」らしいが……?

 

テレスドンは地底女と同調している。Xioでは人間とサイバー怪獣の脳波を同調させる事で人間がサイバー怪獣を動かせるようになる実験を進めているが、地底女は既にそれを成功させていた。今回はそう言うテーマの話ではなかったのだが、実は地底女とテレスドンは大地が夢としている人間と怪獣の共存を実現させた存在であった。

 

今回はアスナ編と言う事で実家の話やオフの過ごし方や可愛さに拘る部分等が語られている。
「女の子が普通でいられない世界なんて間違っている」と言う発言からも分かるように今回のアスナは自分の「女性」の部分を静かにだけど強く訴えている。
因みに『ウルトラマンX超全集』にはアスナがそのような考え方を持つようになった背景が紹介されている。

 

エックスがアスナの体重と体脂肪率を正確な値で言うと大地が「女性の体重の話は面倒くさい事になる」と言って止める。
これはエックスが地球の文化に疎い事から生じたギャグに見えるが、後にエックスは「この星の女性史は複雑」と発言している。つまりエックスは女性が体重や体脂肪率や年齢を気にする事を知っていた上でアスナの体重等を喋っていた事になる。
女性の体重や体脂肪率や年齢の話を男女共に気にするのは「女性は痩せている方が良い」「女性は若い方が良い」と言うイメージがあるからで、そう言うイメージを持たない、又はそう言うイメージに意味を見出せない存在からしたら体重や体脂肪率や年齢の話を気にする事自体がおかしいのかもしれない。おそらくエックスも体重の話を意識して避けるのはナンセンス、体重も体脂肪率も健康管理の為のデータにすぎないと考えているのだと思う。

 

エクスデバイザーが裏返しになってパニックになるエックス。
前回まで大地の高所恐怖症が描かれていたが今回はエックスの弱い部分が描かれている。これまでのウルトラマンと地球人のコンビではウルトラマンの方が上の位置にいる事が多かったがエックスと大地のコンビは常に対等の立場になっていて、どちらかが弱い部分を見せたら相手も弱い部分を見せる事になる。

 

ゴモラアーマーに続いてエレキングアーマーが登場。
ゴモラアーマーが接近戦向きならエレキングアーマーは距離を取った戦いに向いている。
夜の街に光り輝くエレキングアーマーが格好良い!

 

地底女の正体は謎のままとなった。
神倉駅の周辺に現れた事と地下鉄の工事現場から500年前の石碑が見付かった事で何かが封印されていた事は確かなのだが……。地底女は「生き物達のサイクルが乱されている」と言っていたので、人間の電気で夜の闇が無くなった事でサイクルが狂ってしまった生き物達の怒りと悲しみが人の姿を取った存在だったと考える事も出来る。
地底女の正体は謎のままであったが目的は明確であった。
「今の人間社会には昼も夜も無い」「世界を偽りの光で覆ってはいけない」「人間は我々から夜の闇を奪おうとしている」「地上を全て破壊して夜を取り戻す」と言った発言から、人間が電気で夜も明るくして闇の部分を消し去ってしまったので、それに対する反撃と言ったところであろう。
テレスドンを使って地上にある光るものを破壊していく地底女は人間からしたら憎むべき破壊者かもしれないが、そう言う人間も地下鉄を建設する事で地底の闇を破壊していったと考える事も出来る。
そう考えるとエレキングの「電気」でテレスドンを倒すと言うのは凄い業のような気がしてきた。

 

地底人の女性とテレスドンの組み合わせと言えば『初代マン』の「地上破壊工作」があるが、こちらでは地底人が光を求めていたのに対して今回は光を忌み嫌っていたと真逆の設定になっている。

 

 


【監督コメント付!】『ウルトラマンX』次回予告 第3話「夜を呼ぶ歌」 (新ウルトラマン列伝 第108話 次回予告)

 

 

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