帰ってきたウルトラ38番目の弟

ウルトラシリーズについて色々と書いていくブログです。

「都会の半魚人」

「都会の半魚人」
ウルトラマンオーブ』第8話
2016年8月27日放送(第8話)
脚本 小林弘利
監督 市野龍一

 

海底原人ラゴン
身長 親・2m Jr・150cm
体重 親・100kg Jr・50kg
ある魚屋さんに匿われて魚を分けてもらっていた半魚人の母子。
人間の言葉を喋る事は出来ないが理解はしている。
グビラに狙われてJrが丸呑みにされてしまうがオーブに助けられる。
最後は魚屋店主の源さん、SSP、渋川さん、ガイに見送られて海に帰っていった。

 

深海怪獣グビラ
身長 50m
体重 3万5千t
海の魚を食い尽くした為に陸上の海産物を狙って上陸した。
鼻先にあるドリルで相手を攻撃する。
ラゴンを狙うがオーブに阻止され、最後はスペシウムゼペリオンのシャットダウンプロテクトで海に帰された。

 

物語
海から魚が捕れなくなり原因は怪獣ではないかと言う話が出る。
そんな中、ある魚屋さんに怪獣が現れたと騒ぎになる。

 

感想
ラゴン母子と魚屋さんの交流は『ウルトラゾーン』の「ウルトラゾーンチャンネル」を思わせるものであった。
人間に迫害される怪獣の話になるかと思いきや、そう言った描写は極力省かれていて、ラゴン親子と魚屋の店主とSSPの心温まる場面が多い後味の良い話となっている。

 

シン「どの異常気象も一つ一つを見れば観測史上累計が無いってわけじゃないんです。でも、異常降雨にしろ異常高温にしろ大干ばつにしろ、全部が同じ年に同時多発するって言うのは自然界のバランスが崩れてきている証かも?」、
ナオミ「地球はアンバランス・ゾーンになった……」、
ジェッタ「怪獣出現はバランスが失われた証!」。
『オーブ』の地球は以前から怪獣が現れていたのだが最近になって出現数が多くなっている。と言っても『オーブ』第7話までに登場した巨大怪獣7体(100年前のマガゼットンは除く)のうち5体はジャグラーが怪獣カード等を使って出現させた怪獣なのだが……。後にジャグラーは大魔王獣マガオロチを復活させ、更にそのマガオロチから地球を食い尽くす超大魔王獣マガタノオロチが誕生する事になる。

 

「怪獣だって人間の前に現れたくない」「ちょっと歩き回っただけで攻撃してくる危険な生き物が生息している場所に誰が好き好んで踏み入ってくるんだ?」と語るガイ。
ウルトラシリーズは人間が主役なのでどうしても人間目線で物事を見てしまうのだが、怪獣目線で考えると毎週毎週怪獣が人間やウルトラマン達に殺されていく場所って確かに足を踏み入れたくない恐ろしい場所だ。

 

今回の隠されたサブタイトルは『初代マン』の「沿岸警備命令」。
今回はSSPが会話している時にラジオで喋っていると言うかなり難度の高い隠され方であった。

 

今回は渋川さんのお義姉さんでナオミの母親である人物について触れられていたり、シンの子供の頃の夢として「平和を守るスーパーロボットの開発」が語られていたり、ナオミが覚えていた子守唄がオーブニカのメロディーと同じだったりとあちこちに今後の伏線が張られている。

 

事件解決後、渋川さんが「ビートル隊が怪獣を攻撃するのは市民を守る為だ。危険の無い絶滅危惧種を捕まえる為じゃない」と言ってラゴン母子を見逃し、ジェッタもやっと初めてちゃんと撮影できたけれどラゴン母子の映像はネットに上げない事を決める等、登場人物がちゃんと良識を持っているのが良い。

 

「夕飯はピザで良い」と言って一人先に家に帰るガイさん。
視聴者に「ニートだ」「ヒモだ」と言われる事になる問題の場面。
まぁ、ガイさんはオーブとして地球の平和を守っているので、そんなガイさんに食べ物を用意するのは神様仏様やお地蔵様にお供え物を用意するようなものと考えて良いんじゃないかなと思う。(ナオミはガイの正体を知らずに食事を用意しているけれど)

 

 

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