帰ってきたウルトラ38番目の弟

ウルトラシリーズについて色々と書いていくブログです。

「暴走する正義」

「暴走する正義」
ウルトラマンオーブ』第14話
2016年10月8日放送(第14話)
脚本 林壮太郞
監督 アベユーイチ

 

シビルジャッジメンターギャラクトロン
身長 61m
体重 6万1千t
「この世界の平和を守る」と言う使命を持ち、それを正義とする。
別次元の文明が作ったが扱いに手を焼いて他の次元に捨てた可能性がある。
地球を解析して各地で起きている紛争・差別・残虐さを理解し、全ての争いを停止させる為に地球そのものをリセットする事を決定する。
音でコミュニケーションを取るので、地球人への発信はナオミの口を通して行った。
ギャラクトロンスパークで街を破壊し、ギャラクトロンシャフトで捕らえたオーブをギャラクトロンブレードで刺した。
名前はジェッタが言った「ギャラクシードラゴン」とシンが言ったイタリア語の「サルヴァトロン(救世主)」を合わせて。

 

物語
シンも手伝っているコフネ製作所はゼットビートルの部品も担当していた。
納品が終わって食事をしているコフネ製作所の前に純白のロボットが現れ、シン達はそのロボットの解析を始める。

 

感想
今回のゲストは『ダイナ』のヒビキ隊長役だった木之元亮さん。ヒビキ隊長を思わせる熱い親父像が今回も話のテーマに合っていて良かった。

 

ガイさん、ジェッタの手伝いでSSPのCMを撮っている時と小舟さんに焼きそばの焼き方を教わっている時とでは全然テンションが違っている。

 

小舟さんがビートル隊のコンペを受けたのは戦うだけの用途ではなかったから。渋川さんもビートル隊の目的は市民を守る事だと「都会の半魚人」で言っている。こういう事をハッキリと言える大人は格好良い。

 

ギャラクトロンの降臨シーンは魔法陣のようなものが登場して神秘的な感じになっている。ギャラクトロン自身も純白のカラーリングが神々しくて他のロボット怪獣とは一味違っていた。それでいてガッチャンガッチャンとロボットらしく動くのが良い。(まさかコードで人間をぐるぐる巻きにすると言う懐かしい暴走ロボットネタまでやるとは思わなかったが)

 

今回の隠されたサブタイトルは『初代マン』の「空の贈り物」。
そう言えば今回登場したギャラクトロンは別次元の人間が不法投棄したものではないかと言う話があったが、「空の贈り物」はスカイドンの処理に困った科特隊がどうにかしてスカイドンを宇宙の彼方に捨てようとする話であった。

 

ギャラクトロンと言う名前はジェッタが言った「ギャラクシードラゴン」とシンが言ったイタリア語の「サルヴァトロン(救世主)」を合わせたもの。ジェッタは見た目から、シンは役割から名前を付けている。

 

ギャラクトロンは音を使ってコミュニケーションを取っていたが、『コスモス』の『THE FIRST CONTACT』では数学と音楽は全宇宙共通のものであるとして、地球人が数学と音楽を使ってバルタン星人とコミュニケーションを取る展開がある。

 

ギャラクトロンには「世界の平和を守る」と言う意思がある事を知ったジェッタはオーブとギャラクトロンが仲間になって一緒に戦う可能性があるかもと喜ぶ。
この時点では実現しなかったが、ウルトラマンとロボットが力を合わせて怪獣と戦うのは後に『Z』の対怪獣ロボット部隊「ストレイジ」で実現する事になる。

 

宇宙から来たロボットを解析すると言うどう考えてもヤバい展開なのだが、小舟さんと渋川さんがちゃんとした人なので今回は安心して見る事が出来る。『ダイナ』とか『コスモス』とか『ネクサス』とかだと軍の過激派が出て一悶着起きただろうなぁ。

 

シンは小学生の頃にロボットコンテストにヘンテコなロボットを出して落選してしまうが、審査員であった小舟さんに色々と質問して翌年は入賞したとの事。
シンは思い付きは凄いし色々発明しているけれど、それらがイマイチ役に立っていないのは頭の中で思い描いた事を現実で形にする事が出来ないのかもしれない。かつて小舟さんの助言でロボットを完成させたように、今のシンも『初代マン』のイデ隊員や『ガイア』のアルケミー・スターズや『X』のグルマン博士と会って助言を貰えばギャラクトロンのようなロボットを作る事も夢ではないのかもしれない。

 

固定されて解析されているギャラクトロンの場面や街の人々の視点からギャラクトロンに繋げていく場面のような巨大感を感じる場面を見ると「特撮を見ている」と言う気持ちになれる。

  

街を破壊するギャラクトロンを見て「お前は答えを急ぎすぎなんだよ!」と言って変身するガイ。他の主人公だとギャラクトロンの発言に少し悩んだり考えたりしそうだけれど、様々な戦いを経験してきたガイはそれに即答する事が出来た。

 

ギャラクトロンはオーブを解析して地球とは無関係な存在であると判断すると攻撃目標から外した。
しかし、食物連鎖に当てはめるのならオーブに変身するガイは地球人と同じように食事を取っているし、正義の為とは言えオーブもこれまで戦ってきて相手を倒してきている。そんなオーブを「地球とは無関係だから」と言う理由で攻撃目標から外した事でギャラクトロンの目的が実は「世界の平和」ではなくて「目標と定めた星の殲滅」である事が分かる。

 

透視能力を使ってギャラクトロンのどこにナオミが閉じ込められているのか確認するオーブ。
目から光線が出るタイプの透視光線ってかなり久し振りに見たかも。

 

ギャラクトロンに会社を壊されてしまったが小舟さんは落ち込む前に「俺達は渋川さんに頼み込んで解析をさせてもらった責任がある」と言ってオーブとギャラクトロンの所に向かう。
多くの作品で大人や老人と子供や若者が出てくるが自分は大人や老人が老害になって子供や若者の邪魔になる作品より大人や老人がこれまでの人生経験を活かして子供や若者の助けになる作品の方が好き。

 

ギャラクトロンシャフトに捕らわれて身動き出来なくなったところをギャラクトロンブレードで刺されてしまうオーブ。
ハッキリと貫通している場面での「次回に続く」はかなりの衝撃映像だった。

 

今回からオープニング曲とエンディング曲が2番になっている。

 

 

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