帰ってきたウルトラ38番目の弟

ウルトラシリーズについて色々と書いていくブログです。

「ハードボイルドリバー」

「ハードボイルドリバー」
ウルトラマンオーブ』第18話
2016年11月5日放送(第18話)
脚本 瀬戸大希
監督 武居正能

 

変身怪人ゼラン星人
身長 165cm
体重 45kg
地球で何らかの悪事を働き、ビートル隊の渋川に追われる。

 

暗黒星人シャプレー星人カタロヒ
身長 170cm
体重 60kg
露天商のタカヒロと言う男性に変身して、付けていればみるみる痩せる魔法のパワーストーンヤセルトニウム」を使って地球人の女性から生体エネルギーを集めていた。
生体エネルギーを集めたヤセルトニウムの母体石を使ってベムラーを強化する。
地球人の渋川を侮っていたが、渋川のスーパーガンリボルバーが撃ち抜いたドラム缶の爆発に巻き込まれてヤセルトニウムを失う。その後、命からがら逃げ出すがジャグラーに止めを刺された。

 

宇宙怪獣ベムラー(強化)
身長 55m
体重 2万6千t
シャプレー星人カタロヒに操られていて、ヤセルトニウムに集められた地球人の生体エネルギーを与えられて強化された。
口から強化されたハイパーペイル熱線を吐く。
スペシウムゼペリオンを追い詰めるが、オーブオリジンのオーブカリバーで生体エネルギーが集中している角を叩き折られ、最後はオーブフレイムカリバーで倒された。

 

物語
渋川一徹の朝は早い。俺の長い一日は一杯のコーヒーから始まるのだ。
俺は科学特捜チーム・ビートル隊隊員として日夜宇宙人や怪獣の魔の手から人々の平和を守っている。
そんな俺の唯一の弱点、それは……一人娘のテツコだ。

 

感想
オーブオリジンが登場してオープニングの映像も変更された。
『オーブ』で最初に登場した形態はスペシウムゼペリオンであるが、オーブオリジンが登場してからはオーブオリジンがオーブの基本形態のような扱いになる。
途中から登場した形態が新たな基本形態になるのは『ガイア』のガイアV2がある。ガイアV2はV1がパワーアップして誕生した形態なのでV2が登場した後はV1の登場は無くなったが、オーブはオーブオリジンの力を失った後にスペシウムゼペリオン等の他のウルトラマン達の力を借りた形態が誕生したと言う経緯なので、オーブオリジンが登場した後も他のウルトラマン達の力を借りる為にスペシウムゼペリオン等は使われ続けた。

 

前回の「復活の聖剣」で100年前からの問題を解決したからか、今回のガイさんは妙に機嫌が良い。
これが今のガイの素だとすると、最初は真面目なガイとふざけているジャグラーに見えていたが実は結構気楽なガイと生真面目なジャグラーだったと二人の印象がかなり変わる。

 

露天商のタカヒロや風来坊のガイに惚れるテツコ。
夢野家からしたらナオミもこんな感じに見えているのかな。(どちらもSSPやキャサリンと言った変な英語の使い方をしているし)

 

「太陽は沈んだら見えなくなる。でもね、見えないだけで地平線の向こうではずっと輝いているんだよ。見えない所で輝いている光もある。ヒーローなんてのはそんなもんなんだよ」。
ガイの言葉は渋川さんの事を説明したものなのだが、ウルトラマンに限らずヒーローそのものに当てはめる事が出来る。
ニセモノのブルース」でも「たとえ地味で目立たない事でも誰かの為に頑張るのがヒーロー」「ヒーローなんて案外、その辺にいるんじゃないのか?」と言う言葉があり、この辺りが『オーブ』のヒーロー観なのかなと思う。

 

今回の隠されたサブタイトルは『セブン』の「人間牧場」。どちらも地球人の女性をターゲットにした宇宙人の話である。

 

放送された2016年がウルトラマンシリーズ放送開始50年である事と前回で話が一区切りして今回から新展開と言う事からか、『初代マン』の放送第1話の怪獣であるベムラーが登場している。
今回のベムラーは強化されていて、スペリオン光線を吸収して撃ち返すと言う『初代マン』の最終回に登場したゼットンのような能力を見せている。

 

「渋川のおっさん、後は頼んだぜ!」と言ってガイがオーブに変身し、「オーブ、そっちは頼むぞ!」と言って渋川さんがシャプレー星人カタヒロと戦う。この星を守る者としてウルトラマンと地球人が対等の関係でいるのが良い。

 

ウルトラシリーズは本編部分と特撮部分に分かれているがニュージェネレーションシリーズでは両者を融合させた場面が多く見られ、特に今回は本編部分の渋川さんとシャプレー星人カタヒロの戦いと特撮部分のオーブとベムラーの戦いを同時進行で交じらせながら描いていて、ウルトラシリーズの技術の進歩がよく分かる戦いとなっている。

 

渋川さんの「あばよ……!」が最高に格好良い回。
渋川さんは演じる柳沢慎吾さんのキャラクターを意識した人物になっているのだが、警察無線や「あばよ!」や笑顔でサムズアップと言った柳沢慎吾さんの持ちネタを単なる役者ネタで終わらせず「渋川一徹と言う『オーブ』の登場人物」としてちゃんと有効活用しているのが良い。

 

「テツコって誰だ?」。
テツコの事を本当に「キャサリン」だと思っていたガイさん。
よく考えたら知り合いに「ジャグラー」と言う名前がいるもんなぁ。「キャサリン」と言う名前に違和感を抱かなかったのも仕方が無い。

 

今回のサブタイトルである「ハードボイルドリバー」は「ハードボイルド(渋い)+リバー(川)」と言う事で渋川さんの事を指している。

 

脚本の瀬戸大希さんはウルトラシリーズは今回のみの登板となっている。

 

 

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