帰ってきたウルトラ38番目の弟

ウルトラシリーズについて色々と書いていくブログです。

「奪還」

「奪還」
ウルトラマンジード』第22話
2017年12月2日放送(第22話)
脚本 三浦有為子
監督 武居正能

 

ベリアル融合獣キングギャラクトロン
身長 70m
体重 7万9千t
伏井出ケイがキングジョーとギャラクトロンの怪獣カプセルでフュージョンライズした。
ペダニウムハードランチャー、ペダニウムパンチング、ギャラクトロ・デストレイ、KGバリアを駆使して戦う。
最後はロイヤルメガマスターの87フラッシャーとゼロビヨンドのツインギガブレイクで倒された。

 

物語
伏井出ケイはエンペラ星人とルギエルの怪獣カプセルを渡すようAIBに脅しをかける。
人質に取られた石刈アリエを救出する為、AIBはリクとゼロに応援を頼む。

 

感想
石刈アリエと言うキャラクターの面白さに「地球人でありながら宇宙人の味方をする」と言うのがある。
彼女以外にも宇宙人の味方をした地球人はいたが、その殆どが騙されていたり、脅されていたり、改造されて普通の地球人ではなくなっていたりしていて、石刈アリエのように相手の正体を知っていて、脅されもせず、普通の地球人のまま宇宙人の味方をすると言うのは珍しい。
おそらくだが「宇宙人の味方をする」と言う事は「地球を裏切る」と言う事になるので、世界に不満を抱いていても実際に地球を裏切ろうと行動を起こす人間はそうそういなかったのであろう。今回の石刈アリエも地球云々より好奇心で動いた感じになっていたし、『ギンガ』の友也も行動の理由は家庭にあって地球云々までは考えていないように描かれていた。『初代マン』の「禁じられた言葉」でハヤタ隊員が言っていたが地球を売り渡すような人間はそうそういないのかもしれない。

 

せっかくアポを取れたのにAIBに強制連行されてしまうレイトさん。
事件が起きたら現場に向かう特別チームと違って、事件とは全く別の場所で働いているサラリーマンがウルトラマンとして活動するのはさすがに大変。殆どのウルトラマンが特別チームの隊員と一体化する理由がよく分かる。

 

今回は全編にわたってバトルが繰り広げられていて、前半は生身アクション、後半は着ぐるみアクションをたっぷりと見る事が出来る。

 

伏井出ケイを追い詰めたライハはそのまま止めを刺さず「もう止めなさい」と告げる。
ライハの心境が変わってきている事が分かる。

 

ペダニウムパンチングで弾き飛ばされたゼロをジードが助ける。
これまでのゼロとジードの力関係を見ていると、戦いを通じてジードが成長している事が分かる。

 

キングギャラクトロンはデザインが左右非対称になっていて、名前も融合した怪獣の名前をそのまま使っていると、これまで伏井出ケイがフュージョンライズしたベリアル融合獣とは色々とパターンが違っている。

 

今回の話はモアがかなり目立っている。
よく考えたらモアも石刈アリエも普通の地球人であったが宇宙人と出会って人生が変わった人間であった。

 

冒頭の伏井出ケイと石刈アリエの場面のその後は描かれていないけれど、終盤の場面を見ると、伏井出ケイは石刈アリエを自分の思い通りに動かす為に彼女の好意が自分に向けられるように仕込んでいたように思える。

 

「私、役に立つでしょう? そろそろ認めたらどう? これはあなただけの物語じゃない。私達の物語。私達二人がこの手で世界を終わらせる。その瞬間を見るのが待ちきれない」。
石刈アリエの言葉だが、ここの「伏井出ケイと石刈アリエ」の関係がそのまま「ベリアルと伏井出ケイ」の関係に当てはまるようになっている。
ここで石刈アリエに手を掛けた事で伏井出ケイの運命も決まってしまったのかもしれない。

 

伏井出ケイが石刈アリエを殺害したのは用済みになったのと自分とベリアルの物語に割り込もうとしたのが気に入らなかったからだと思われるが、結果的にリクは伏井出ケイの危なさを再認識して、他の人間を危険に巻き込まないように自分一人で決着を付ける事を決意し、伏井出ケイが望んだように物語は両者の一騎打ちへと向かう事となる。

 

 

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