『ウルトラマンG ゴーデスの逆襲』
1990年12月15日公開
『G』の劇場版だが、ただの再編集映画ではなくて追加された台詞や場面がある。「それは人類の英知を遥かに超えた神々の戦いであった」と言うオープニングナレーションもその一つ。歴代ウルトラシリーズの中でもカッコ良いオープニングナレーションだと思う。
原題は「the alien invasion」。
「宇宙人襲来」と言う意味でゴーデスの事を指している。
『初代マン』の劇場版と違って1話完結ではなく対ゴーデスと言う一本の線で話が繋がっているので劇場作品として綺麗にまとまっている。
劇場公開版は「銀色の巨人」「凍てついた龍」「悪夢からの使い」「悪夢との決着」を再編集したものになっているが、後に発売された完全版にはさらに「魅入られた少年」が加えられている。
公開時はまだ「悪夢との決着」を収録したVHSが発売されていなかったので、ゴーデスとの決着はこの劇場版で先行公開される形になっている。
まずは「銀色の巨人」。
火星でゴーデスとの戦いを終えたグレートがジャックに「私に力を貸してくれ」と一体化を頼む場面がある。
逆に地球の大気汚染が活動時間に関わっていると言う説明がカットされている。劇場版では環境問題にはあまり触れられておらず、グレート&ジャック対ゴーデス&スタンレーと言う構図が強い。(最後にゴーデスが大気汚染と活動時間について少し触れるが)
続いて「凍てついた龍」と「魅入られた少年」は話が同時進行になっているので初見だとちょっと混乱するところがある。
「凍てついた龍」の部分ではギガザウルスが倒されず冷凍されて再び冬眠に入って終わっている。
「魅入られた少年」の部分では精神世界でのジャックとジミーの会話が無く、キムの応援を受けたジミーが自力でゴーデスに打ち克ったと言う展開になっている。
「悪夢からの使い」は特に変更は無い。
最後の「悪夢との決着」ではジャックの「哀れな奴だな」の言葉にもゴーデスは心乱されず、ジャックのその言葉を聞いたグレートが最後の力を振り絞ってゴーデスに勝ったと言う感じに見える。