「パワード暗殺計画 ーレッドキング・ドラコ登場ー」
『ウルトラマンパワード』第12話
1994年8月25日発売(第7巻)
脚本 ウォルター・A・ドォティ三世(原案 伊藤和典)
監督 キング・ワイルダー
特殊効果 ジョセフ・ビスコーシル
どくろ怪獣レッドキング
身長 70m
体重 4万2千t
バルタン星人の繭から現れたドラコと戦うがカマで喉を切られて瞬殺されてしまった。
「怪獣魔境へ飛べ!」に登場したオスのレッドキングと同じ個体かどうかは語られていない。もし同じ個体なら妻の仇を討ちにパワードに挑戦しに来たのだろうか?
彗星怪獣ドラコ
身長 60m
体重 3万t
バルタン星人がパワードのデータを集める為に送り込んだ怪獣。
カマでレッドキングを瞬殺した。
全身が生体反射外骨格で覆われていてミサイルの直撃も通じず、メガ・スペシウム光線も弾いてパワードを一時退却に追い込んだ。
街に侵入してW.I.N.R.と再び戦い、スティンガーミサイル5発を同一箇所に連続して受けるが最後の改造弾頭ミサイルをカマで弾き返し、ストライクビートルをカマで撃墜した。
続いてパワードとも再び戦い、パワードスラッシュも通じず、パワードに大ダメージを与えるが、スティンガーミサイル5連発で弱った部分をメガ・スペシウム光線でピンポイント攻撃されて倒された。
しかし、音波シグナルでパワードのデータをバルタン星人の母船に収容されているゼットンに送った。
宇宙恐竜ゼットン
身長 99.9m
体重 6万6666t
バルタン星人の母船でドラコから送られるパワードのデータを受け取る。
物語
月の裏側に再び現れたバルタン星人の母船。
以前より遥かに大きい繭の中から現れたドラコはレッドキングを瞬殺し、パワードのメガ・スペシウム光線をも弾く。
バルタン星人の逆襲が遂に始まった!
感想
原題は「Falling Stars Spell Trouble」。
「不吉な流れ星」とかかな?
いきなり始まるドラコとレッドキングの戦い。
『初代マン』の「怪彗星ツイフオン」と同じ組み合わせだが今度はドラコが勝利を収めている。こう言う原典とは違った展開が見られるのもリメイクものの面白さの一つ。
レッドキングを倒して羽と両腕を広げて勝利のポーズを取るドラコがカッコイイ。
『パワード』のドラコは中国の暗器使いや暗殺者みたいなイメージになっている。
怪獣のデザインを人間の服のような感じにすると言うのは斬新で印象に残った。
ドラコが現れた繭を調べる事になったカイ。
ベック「情報は小さいもので構わないのよ。無理してヒーローになろうなんて思わないでね」、
カイ「夢にも思わないよ」。
カイは何度も危機に陥っているのでベックも心配して先に注意するようになった。
スカイハンターからロープで下ろされたカイは繭の欠片を採取するがロープが切れてスカイハンターに戻れなくなってしまう。そこにドラコが迫り、カイはパワードに変身する。
パワードの技を受けたドラコは音波シグナルでデータをバルタン星人の母船に送る。そのデータを受け取ったものは……。
メガ・スペシウム光線をも弾くドラコにパワードは遂に一時退却する。
『パワード』のドラコは強くてデザインもカッコイイのだが、カマを投げるのに迫力やスピード感が無いのが実に残念。
カイが採取した繭の断片を調べたW.I.N.R.はバルタン星人の逆襲を確信し、全身を生体反射外骨格に覆われているドラコに対してスティンガーミサイルを同一箇所に連続5発当てると言う成功率500分の1の決死の作戦を実行する事となった。
夜の街に現れるドラコ。今回の街のセットは良いなぁ。
サンダースは見事にスティンガーミサイルを5発連続当てるが、止めの改造弾道ミサイルをカマで弾き返され、ストライクビートルを撃墜されてしまう。
単に「体が硬い」ではなく「生体反射外骨格」と言う名称が付けられているのが格好良くて良い。成功確率が低い作戦の実行も決死の戦いと言うのが出ていて盛り上がる。
地上からの攻撃に備えてローバーに乗っていたカイとベック。
ストライクビートルが撃墜された事を知ったカイは運転席のベックを気にしつつもパワードに変身。
パワードの出現を見たベックは「カイ! ウルトラマンよ! 見た? ……カイ?」。
振り返って後部座席を見るが、そこにカイはいなかった。
パワードとドラコの再対決!
パワードスラッシュも通じず、逆にカマで大ダメージを受けてしまうパワード。
一方、エドランド隊長はストライクビートルからサンダースとヤングを救出。3人は炎上するストライクビートルを呆然と見つめる。
そして、ドラコから更なるデータを受け取って遂に動き出す謎の影。「ゼットン……」。
パワードはメガ・スペシウム光線をスティンガーミサイル5連発で弱った部分にピンポイント攻撃して遂にドラコを倒すが、もはや飛び去るだけの力が残っておらず、赤い光となって消えてしまう。
倒れていたカイを見つけるベック。カイはパワードと同じところを怪我していた。
今回のカイは常に不安そうな顔をしていたが、密かに迫っている危機を薄々感じていたのだろうか?
今回の話でベックがパワードの事を以前から調べていた事が判明する。
ウルトラシリーズでウルトラマンの謎を解明しようとするレギュラー登場人物は意外と少ない。ウルトラマンの情報分析班とか登場させても面白いと思うのだが。
その頃、宇宙から燃え盛る流れ星が地球目掛けて落下していた……。
と言う事で次回「さらばウルトラマン」に続きます。
TO BE CONTINUED