帰ってきたウルトラ38番目の弟

ウルトラシリーズについて色々と書いていくブログです。

「赤い巨人! セブン21」

「赤い巨人! セブン21 ー怪獣ノゼラ サゾラ登場ー
ウルトラマンネオス』第4話
2001年1月5日発売(第4巻)
脚本 右田昌万
監督 高野敏幸

 

北極怪獣ノゼラ
身長 65m
体重 7万3千t
300万年前に生息していて、前のダークマターの影響で生まれた可能性がある。
北極で氷漬けになっていたが活動を再開し、ビル風の音をサゾラの声と思って東京を目指す。(凄い聴覚だ)
背中の甲羅はネオスの光線も弾くほど強固。サゾラとタッグを組んでネオス&セブン21と戦うが、最後はサゾラに捨てられてネオスのネオマグニウム光線で倒された。
名前の由来は「ノース(北)」でモデルは玄武かな?

 

南極怪獣サゾラ
身長 70m
体重 3万6千t
300万年前に生息していて、前のダークマターの影響で生まれた可能性がある。
南極で氷漬けになっていたが活動を再開し、ノゼラの存在を知ってマッハ4の速度で東京を目指す。
角から電撃を発する。ノゼラを可愛がっていたが危機に陥るとノゼラを捨てて自分だけ逃げようとした。最後はセブン21のレジア・ショットで倒された。
名前の由来は「サウス(南)」でモデルは朱雀かな?

 

物語
東京に現れた怪獣ノゼラとサゾラの前にピンチに陥るネオス。その時、セブン21がその巨体を現した!

 

感想
平成のヒーロー作品では主人公以外のヒーローは主人公の敵やライバルとして登場する事が多いがセブン21は最初からネオスの仲間として登場した珍しいパターンであった。
『ネオス』は全12話と言う少ない話数であったが、セブン21はネオスと設定が被らないよう配慮されていて影に隠れる事無く活躍があった。

 

サゾラが300万年前に生息していた事を知ったミナト隊長は前のダークマターの影響で生まれたのかと考える。
ダークマターの設定に深みが増したが、今は実際に目の前に怪獣が現れているので、あまり深くは触れられなかった。

 

TNSテレビのレポーターである柴田を演じているのは『平成セブン』でサトミ隊員役だった鵜川薫さんで、同じくディレクターの剣持を演じるのは『平成セブン』でシマ隊員役だった正岡邦夫さんとなっている。『平成セブン』では喧嘩ばかりしていた二人が本作では恋人同士になっているのが面白い。

 

剣持は現場の大切さを忘れた柴田に商店街の取材を命じるが、それを馬鹿にした柴田は怪獣出現を知ると勝手に立ち入り禁止区域に入ってレポートを敢行してしまう。
ウルトラシリーズに登場するTV関係者は怒鳴る男性ディレクターと特ダネ命でワガママな女性レポーターと気弱な男性カメラマンの組み合わせが圧倒的に多い。描きやすい組み合わせなのかもしれないけれど、人の命や財産が危険にさらされる事件でプロ意識に欠けた言動をされるのはあまり好きではない。

 

「住民の避難完了しました!」と言って本当に避難が完了している事は少なくて、危険区域の封鎖が完了しても必ず誰かが入り込んでしまう。
今回は柴田が危険区域に勝手に入ってTV中継をし、そこを怪獣に襲われたわけだが、この場合の一番の責任ってどこに行くんだろう?

 

サゾラはノゼラの頭を撫でたり攻撃から庇ったりと可愛がっている様子だったが、危なくなったらノゼラを犠牲にして自分だけ逃げようとしていた。酷い……。
『ネオス』の怪獣は人間っぽい動きをしているものが多い。「蘇る地球 HEART南へ!」で人類も300万年前のダークマターで生まれた怪獣と言う説が出るが、ダークマターで生まれた怪獣で人間に近い動きをするものがいるのは誕生理由が人間と同じだからなのかな。

 

怪獣が暴れる中、カグラはビルの瓦礫に閉じ込められた柴田達を助ける為に変身できなかった。そこにセブン21がやって来て柴田救出を引き受け、その間にカグラはネオスに変身する。その後もセブン21は一対二で苦戦するネオスを助ける為に巨大化して参戦する等、頼れる仲間のイメージを確立した。
セブン21の変身は目が赤く光るだけでポーズや道具や台詞は無い。ネオスの変身と対になっているのだろうがちょっと寂しい。
今回の戦闘は『ウルトラセブン21 TYPE2001』と言う挿入歌が流れて完全にセブン21が主役であった。

 

今回のネオス&セブン21とノゼラ&サゾラの戦いは過去のタッグマッチ戦を意識した場面がチラホラ見られた。

 

戦いが終わってHEARTは怪獣に仲間がいた事にも驚いたがネオスに仲間がいた事にはもっと驚いたと感想を述べる。
ネオスの仲間に名前を付ける事になり、カグラは「21ですよ! ウルトラセブン21です。21世紀を担うヒーローだからウルトラセブン21!」と言って名前を「ウルトラセブン21」に決定させる。因みに今回の話が21世紀最初のウルトラ作品となっている。
ところで「ウルトラマン○○」と言う法則の「ウルトラマンネオス」に合わせて「ウルトラセブン○○」と言う法則から「ウルトラセブン21」と言う名前が決められたのは分かるが、劇中の人物はウルトラセブンの事を知らないので、カグラが「ウルトラセブン21」と言っても「ウルトラ721」と解釈してしまうのではないだろうか? 果たしてカグラは「ウルトラセブン21」の「セブン」の部分をどう説明したのだろう……。

 

 

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