帰ってきたウルトラ38番目の弟

ウルトラシリーズについて色々と書いていくブログです。

「勇気を胸に」

「勇気を胸に -進化怪獣ラゴラスエヴォ登場-
ウルトラマンマックス』第30話
2006年1月21日放送(第30話)
脚本 小中千昭
監督・特技監督 高野敏幸

 

進化怪獣ラゴラスエヴォ
身長 54m
体重 6万t
ラゴラスの別個体が龍厳岳に現れたグランゴンの別個体を食べてマグマコアを得た事で進化した姿。単に強くなっただけでなく知能も進化していて、人間を憎み、弱い生き物だと嘲笑う。
口から冷凍光線を、腹部から火球を発し、さらに火球と冷凍光線を合わせた超温差光線を撃つ。攻撃を受けても耐性を身に付けてしまう。
マックスのギャラクシーカノンも押し返す強さを見せるが、ショーン隊員が開発したAGメーザーでマグマコアを自壊されて倒された。
ウルトラマンマックス誕生!」のラゴラスの着ぐるみを改造している。

 

物語
龍厳岳でグランゴンの死骸が発見された。グランゴンのマグマコアを得たラゴラスは進化してマックスとDASHの前に立ちはだかる。
自分がマックスに頼り切っている事に気付いたカイトは自分の力で戦おうとするが……。

 

感想
またもや冒頭で悪夢にうなされるカイト。
今回は第1話「ウルトラマンマックス誕生!」のIFの展開が描かれる。
勇気と無茶は違う。もし主人公が無茶をやって生死の境を彷徨う事になった時にウルトラマンが来なかったらウルトラシリーズの主人公の半分くらいは第1話で死んでいる。
今の自分がマックスに助けられた事で成り立っている事に気付いたカイトは自分の力で戦おうと決意するのであった。

 

今回は第1話に登場した怪獣がパワーアップして再登場している。
自分はグランゴンの方が印象に残っていたのだが、そう言えば、カイトを撃墜してマックスとの出会いを作ったのはラゴラスの方だった。

 

超温差光線は『ダイの大冒険』の極大消滅呪文メドローアを思い出して世代である自分は思わずニヤリとした。
ギャラクシーカノンはこれまで勝率100%だったので今回の敗北は衝撃だった。

 

ショーン隊員は「ラゴラスエヴォは人間を嘲笑っていた」と語るが、あまりそうは見えなかったのが残念。
ラゴラスエヴォが人間を憎むのは「甦れ青春」のフライグラーと同じ理由かな。

 

ラゴラスエヴォに襲われたショーン隊員は「怪獣を初めて怖いと思った」「自分は発明したもので怪獣を倒すのを楽しんでいただけだったのか」と迷いを見せ、「たとえ自分達が倒せなくてもマックスが助けてくれる」と他人に頼るようになってしまう。この展開は『初代マン』の「小さな英雄」を思い出す。

 

遂に明かされたカイトの過去。
中学くらいから旅行をするのが好きで、よく一人で色んな所を旅していた。ある日、旅に出ている時に家が地震災害に遭い、カイトは親を救う事すら出来なかった。だが、カイトはそれを運命とは考えず、もう親は救えないけれど、これから救える人はいるとしてDASHを目指す事となった。
このカイトの過去はカイト役の青山草太さんのアイデアとの事。
今回の話の時代設定を放送当時の2005年と仮定すると、24歳のカイトが中学生の頃に起きた地震災害は阪神大震災を指すと思われる。

 

奪われたマックススパーク」でも正規の試験を受けたミズキ隊員と急遽抜擢されたカイトが対比されていたが、今回はカイトとショーン隊員で同じような対比がされている。ここまで来たのなら、カイトとコバ隊員の話も見てみたかった。

 

カイトがショーン隊員を励ます場面は『初代マン』の「小さな英雄」でハヤタ隊員がイデ隊員を励ます場面がモデルになっているが、ハヤタ=初代マンと言う構図があった『初代マン』ではどうしてもハヤタ隊員に上から目線なところを感じるのに対し、今回はカイトもショーン隊員と同じ弱い人間であると言う立ち位置になっていたので『初代マン』とは違った雰囲気に仕上がっていた。

 

今回はカイトが平常心を失ってミズキ隊員がそれに気付くと言う「奪われたマックススパーク」と逆の構図になっている。
しかし、それと同時にカイトとショーン隊員の話もしてしまったので、ミズキ隊員が心配してもカイトはショーン隊員との話で自分の悩みを乗り切ると言う構図になってしまった。
「ちゃんと教えてほしかったな……、私にも」。

 

ラゴラスエヴォに撃墜されたミズキ隊員を見て駆け出すカイト。ここは第1話と同じ展開。そしてマックススパークを掲げたカイトはマックスの光の世界に招かれる。
カイト「マックス。君はM78星雲から、どうしてこの地球に来たんだ?」、
マックス「我々は文明が進んだ惑星が宇宙と調和できるかどうかを観察している。本来、我々は直接その惑星には干渉しない」、
カイト「だけど、今、俺達にはマックスの力が必要だ」、
マックス「私はいつまでもこの地球に留まれない。宇宙と調和していくのは人間のすべき事だ。しかし、カイト、君の皆を守りたいと言う気持ちが私を動かしたのだ。私は君に今託している。自分の判断を信じたまえ、カイト」、
カイト「ありがとう、マックス」。
マックスの設定が全て詰まった会話。
やはりマックスの戦いは使命ではなく私的なものだった。最初の初代マンやセブンがそうだったのだが、実は私的な理由や感情で地球に留まったウルトラマンは少なかったりする。

 

戦いが終わり、カイトはマックスに誓う。
「マックス、今は君の力が必要だ。俺は君の期待に精一杯応えていく。そしていつか遠い未来、俺達地球人も君達のように宇宙に飛び出すだろう」。
既に最終回を見据えているのか、ここ最近の『マックス』は「宇宙に飛び出す」と言う台詞がよく聞かれる。

 

 

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  • メディア: DVD