帰ってきたウルトラ38番目の弟

ウルトラシリーズについて色々と書いていくブログです。

「M32星雲のアダムとイブ」

「M32星雲のアダムとイブ ー星雲守護獣ホップホップ 星雲小獣アダム&イブ登場ー
ウルトラマンマックス』第35話
2006年2月25日放送(第35話)
脚本 藤川桂介
監督 金子修介
特技監督 鈴木健二

 

星雲守護獣ホップホップ
身長 26cm~51m
体重 1.5kg~5万3千t
超新星爆発を起こしたM32星雲第5惑星から脱出し、アダムとイブが生きていける惑星を探して宇宙を流離っていた。地球に飛来した際にアダムとイブと離ればなれになり、UDFのサテライト・ラボに移されていた。冬眠していたが、アダムとイブが目覚めたのを察知して活動を開始する。
全身から高熱を発して周囲の森を燃やし、その熱気を一点に集中して撃ち出す事が出来る。マクシウムソードを撥ね返す程の固い装甲に覆われている。
高温の環境に適しているとして、マックスによってアダムとイブと一緒に金星に移された。

 

星雲小獣アダム&イブ
身長 24cm
体重 1.3kg
超新星爆発を起こしたM32星雲第5惑星から脱出し、ホップホップに守護されながら生きていける惑星を探して宇宙を流離っていた。地球に飛来した際にホップホップと離ればなれになるが宇宙と希望の姉弟に拾われる。
ホップホップの存在を察知し、宇宙と希望の自転車を誘導してホップホップの所へ向かう。最後は宇宙と希望の願いによってホップホップと一緒に金星で生きていく事となった。

 

物語
230万光年彼方のM32星雲で超新星爆発が起きた。
そして、それはある姉弟宇宙生物の交流と言う一つの奇跡の物語を生み出す事となった。

 

感想
平成ウルトラシリーズでは少なくなった幼い姉弟を中心に据えた話で子供達が可愛い話。
子供達の場面がほのぼのとしていた一方で、大人達の場面ではエイリアン遺族団体と言う設定が出て怪獣が現れた世界をシビアに描いていた。
今回の話はどことなく『E.T.』を思い出す雰囲気だった。

 

宇宙と希望がアダムとイブを見付けても周りに隠していたのはDASHに知られたらすぐに殺されてしまうと考えたから。
言われてみれば、DASHが倒さないと判断した怪獣は意外と少ない。ピグモンクラウドスくらいかな。
サテライト・ラボに取材に来たマスコミの話を聞くと世論も怪獣は倒すべしとなっているようなので宇宙と希望が心配するのも分かる。

 

メッセージが発信されていると知ったヨシナガ教授はホップホップをサテライト・ラボに移すが、マスコミは付近の住民から不安の声が上がっている、エイリアン遺族団体から非難の声が上がっているとヨシナガ教授を追及する。
怪獣に街を何度も破壊されているので付近の住民が不安に思うのは理解できる。結局、ホップホップはサテライト・ラボを破壊するし。
ヨシナガ教授は友好的に歩み寄ろうとする文明に対して暴力で返してはこれからの人類の進歩は無いとマスコミに反論するが、その為には世論の形成が必要で、その世論を味方に付ける為には付近の住民の不安を取り除く事が不可欠。そう考えると、みすみすホップホップに破壊活動をさせて街に被害を出してしまったのはまずい対応だったと言わざるを得ない。

 

カイトはUDFの広報にかかって来た宇宙の電話に出るが「怪獣には何を食べさせているのか?」と言う質問に答えられずしどろもどろ。しかし、その後は宇宙と希望の願いを聞き入れてアダムとイブとホップホップを金星に連れて行くようマックスにお願いすると約束する等しっかりした対応を見せた。
ところがマックスに変身したらホップホップの対応に(文字通り)手を焼くとマクシウムソードを投げてしまう!
おい! ホップホップの装甲が堅かったから良かったものの、下手をすればとんでもない鬱エピソードになっていたぞ!

 

ミズキ隊員は小さい2匹が金星で新しい命の元となると考えてアダムとイブと名付ける。
この時のカイトとの会話にあった「自分達も同じようにどこかからこの星に来て、またどこかに旅立つのだろうか?」と言う言葉は後の「星座泥棒」や最終回の「つかみとれ! 未来」を連想させる。

 

短い場面だが、ミズキ隊員の「どこ行ってたの?」に対するカイトの「ちょっと、金星まで」が面白い。

 

今回の話は藤川さんのウルトラシリーズ脚本最終作となっている。

 

 

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  • 発売日: 2012/10/26
  • メディア: DVD