帰ってきたウルトラ38番目の弟

ウルトラシリーズについて色々と書いていくブログです。

「護る力と闘う力」

「護る力と闘う力」
ウルトラマンタイガ』第14話
2019年10月5日放送(第14話)
脚本 勝冶京子
監督 市野龍一

 

高次元人イルト
身長 185cm
体重 72kg
ある怪獣災害に苦しむ惑星の為に強大な力を持つ防衛マシン・ギガデロスを作った科学者。
ギガデロスが制御不能に陥って破壊活動を行うようになったのを知ると作った機体全てを回収して封印する事にした。
地球に出現したギガデロスが倒された後も残りのギガデロスを全て回収する為に旅を続ける。

 

惑星守護神ギガデロス
身長 60m
体重 8万t
制御不能に陥って護る為の力で星を破滅に追いやった。
光線エネルギーを逆利用して分身する事が出来る。
トレギアの感情を埋め込まれた為に暴走したらしい。
イルトが同期してシャットダウンされた隙にフォトンアースのオーラムストリウムを受けて倒された。
倒されるとギガデロスリングになった。

 

物語
イルトと言う謎の宇宙人に拉致されてしまったヒロユキ。
イルトが作った惑星守護神ギガデロスが暴走して破壊活動を始めた為、イルトはギガデロスを回収しているのだと言う。
護る力が暴走した裏にはトレギアの暗躍があった。

 

感想
今回からオープニング曲が2番に変わり、エンディング曲がスフィアの『Sign』に変わっている。スフィアは4人組のユニットでヒロユキとトライスクワッドの『タイガ』主人公4人とイメージが重なるところがある。

 

どうやらタイガ達はヒロユキの体を借りて動く事は出来ないようだ。もし、出来ていたらヒロユキが気絶してもタイガ達が体を借りてイルト相手に抵抗できたはず。
タイガ達は普段はキーホルダーに宿っている。これならかつてのジャックと郷秀樹やエースと北斗星司のようにウルトラマンと人間の一体化が進む恐れは無いようだがタイガ達はヒロユキの危機に対して直接手出しをする事が出来ないと言う問題点が生じてしまった。

 

いきなり街の真ん中で社交ダンスを踊る霧崎に驚いた。
ジャグラー、伏井出ケイ、愛染マコト、美剣サキとニュージェネレーションシリーズではレギュラーヴィランがいるが、皆が性格に多少問題があっても一応は人間社会に適応している中、霧崎だけは周りの地球人から「おかしい奴」と明確に認識される場面がある。
霧崎は「おかしい奴」ではあるが地球のお菓子を食べて社交ダンスまで覚えてと実は他のヴィランウルトラマン達より地球の文化に触れていると言うのが面白い。

 

霧崎の社交ダンスの場面は本来は踊る場所ではない場所で踊っていると言うのも異様だが普通は二人で行うものを一人でしていると言うのもまた異様な感じになっている。

 

今回の話から怪獣の名前と肩書きが劇中で紹介されるようになる。
やはり劇中での紹介があると怪獣の名前が覚えやすくなるのでこの演出は続けていってほしい。

 

前回の「イージス超会議」で霧崎はトレギアと関係があるかもしれないと言う話が出るが確証がまだ無いので、今回のイルトからトライスクワッドの力を取り戻してヒロユキが変身できるようにした霧崎がヒロユキの味方に見える状況が面白かった。

 

ギガデロスを暴走させたのはトレギアであった。霧崎はギガデロスの事を「サンプル」と呼んでいたので、ウルトラマンを闇堕ちさせる為の実験に使ったと思われる。
トレギアの実験の結果、ギガデロスがいた銀河は滅びる事になった。これまでもトレギアの行動によって不幸になった人物はいたがさすがに銀河一つが滅びる原因になった事で子供向け作品としていかにウルトラマンと言えどもトレギアの生存は難しくなった。

 

ギガデロスの暴走の原因はトレギアであったが、これまでのウルトラシリーズを見ているとトレギアの介入が無くてもギガデロスはいつか暴走していた可能性がある。これまでの話でも「星の復讐者」の社長や「群狼の挽歌」のヴォルクや「夕映えの戦士」の小田さんとトレギアはいつか破滅するであろう人々の人生に介入してその破滅が早く確実に訪れるようにしていた。

 

霧崎のシャフ度が気持ち悪くて実に良い。見ていて「こいつは人間の姿をしているが本当は人間とは別の生き物なんだ」と言うのが分かる。

 

光線エネルギーで分身する相手にタイタスに変身しなかった理由が分からない。
『ティガ』や『ダイナ』だと今回の主人公は冷静さを欠いていたので適切なタイプチェンジが出来無かったで説明になるのだが『タイガ』ではタイガとタイタスとフーマはそれぞれ人格が独立しているのでタイガが暴走してもタイタスやフーマが諫めたりする事が出来るはず。
タイタスが交代を申し出るがタイガが拒否したとかタイタスとの接触が悪くて交代が出来なかったとか何かしらの説明が欲しかった。

 

ギガデロスも倒されたら怪獣リングになった。トレギアが「自分の感情を埋め込んだ」と言っているので、トレギアが何かしらの細工をした怪獣が怪獣リングになると考えて良さそうだ。
タイガも今回の話で怪獣リングを通してトレギアの感情を埋め込まれたらしい描写があるので、トレギアの目的の一つはタイガもギガデロス達のように自分の思い通りに動く道具にする事だったと思われる。

 

今回登場したギガデロスのデザインは漫画家の加藤礼次朗さんが担当している。

 

今回の話は勝冶さんの現時点でのウルトラシリーズ脚本最終作となっている。

 

 

 

 


【監督コメント付】『ウルトラマンタイガ』次回予告 第14話「護る力と闘う力」"ULTRAMAN TAIGA" episode14 Preview + Director interview !!

 

 

「その拳は誰がために」中編
『トライスクワッド ボイスドラマ』第14回
挿絵 後藤正行
文芸 飯島幸太
演出 足木淳一郎

 

ひょっとして、トライスクワッドの中で一番おかしいのってタイタスさん?

 

グア軍団の新戦力が出てきたのにも驚いたが新しいアンドロ超戦士が登場したのにも驚いた。
ヒーロー作品では昔の設定は使われない事が殆どなのだが、ウルトラシリーズは『メビウス』で新しいウルトラ兄弟や超獣や円盤生物が登場し、『タイガ』でもU40やアンドロ超戦士の新キャラクターが登場した。
この事により数十年前のキャラクターが時を超えて新たな活躍の機会を与えられる事になり、メビウスやタイタスの先輩としてウルトラ兄弟やジョーニアスが再登場し、今回のボイスドラマに登場したアンドロアレスの存在によってアンドロメロスがアンドロ警備隊を離れてギャラクシーレスキューフォースに入隊して『ウルトラギャラクシーファイト 大いなる陰謀』で活躍する事となった。

 

アレスのキャラクターは内山まもる版のメロスもモデルになっていそう。

 

まさか「宇宙が割れる」展開が起きるとは思わなかった。
今回はTVの『メロス』と漫画の『アンドロ超戦士』の両方から設定を拾っている感じになっている。『ウルトラギャラクシーファイト 大いなる陰謀』でもグラビア版や漫画版の話が取り上げられているので、この辺りの展開や設定も今は正史に組み込まれているのかもしれない。 


【ウルトラマンタイガ】『トライスクワッド ボイスドラマ』第14回「その拳は誰がために 中編」-公式配信- "Tri-Squad Voice Drama" episode 14

 

 

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