「夢 ーバクゴン登場ー」
『ウルトラマンティガ』第40話
1997年6月7日放送(第40話)
脚本 薩川昭夫(原案 実相寺昭雄)
監督 実相寺昭雄
特技監督 服部光則
夢幻怪獣バクゴン
身長 63m
体重 0
今まで確認されていなかった怪しの宇宙線モルフェウスDが生田の脳波に反応して誕生した怪獣。
生田が寝ている時にのみ現れ、生田の元彼女を付け回した。不実な元彼女への復讐を誓った生田の怨念でさらに強力に育て上げられた。
最初は白黒だったが段々と色が付いていく。科学的には存在しない怪獣で、あらゆる攻撃がすり抜けてしまう。最後は眠る事で夢の世界に入り込めたダイゴが変身したティガ・マルチタイプのタイマーフラッシュスペシャルで消滅した。
名前の由来は人々の夢を食べると言われている「獏」から。
物語
彼女に振られたオペラオタクの生田克磨は体調を崩してしまう。
一方、街中に怪獣バクゴンが現れるが何故かGUTSの攻撃が通用しなかった。
実は生田とバクゴンにはある秘密があって……。
感想
実相寺監督作品で今回も演出が独特なものとなっている。
又、実相寺監督作品の常連が出演していてゲストが多い回となっている。
個人的に浅野忠信さんの出演に驚いた。
『Q』で「バクたる」と言う実相寺監督が万福寺百合名義で脚本を手掛けたが制作されなかった話があるが、今回登場した怪獣バクゴンは元々は「バクたる」に登場する予定の怪獣だったらしい。
宇宙線がきっかけで怪獣が誕生する展開は同じ実相寺監督作品である『初代マン』の「恐怖の宇宙線」を思い出すが、今回はそれに男女の恋愛を加えているので、実相寺監督作品ではないが『80』の「泣くな初恋怪獣」を思い出す内容にもなっている。
バクゴンは宇宙線と言うきっかけはあるが人間の心が生み出したと言える怪獣で「蜃気楼の怪獣」でイルマ隊長が推測していた事が当たったと言える。
今回はドクトル・チヒロと言うとんでもなく濃いゲストキャラがいるが、レギュラーキャラでもムナカタリーダーが刑事(デカ)長になって負けない濃さを発揮していた。
今回のダイゴは夢の中でティガに変身しているので、デ・ラ・ムの中で眠っているダイゴとバクゴンと戦っているティガが同時に存在すると言う非常に珍しいシチュエーションになっている。