帰ってきたウルトラ38番目の弟

ウルトラシリーズについて色々と書いていくブログです。

「地の鮫」

「地の鮫 ーゲオザーク登場ー
ウルトラマンティガ』第43話
1997年6月28日放送(第43話)
脚本 小中千昭
監督・特技監督 村石宏實

 

地中鮫ゲオザーク
身長 48m
体重 5万3千t
熊本を襲った地中鮫。怪獣と思われたが実際はTPCを凌ぐ科学力を持つマサキ・ケイゴが作ったロボットであった。超古代遺跡の発見とティガを熊本に呼び寄せる事が目的だったらしい。
背ビレから発するリング状の光線で機械のデータを初期化する。ジャンプして頭突きをする。角から光線を出す。
ティガ・パワータイプに地中から引っ張り出され、デラシウム光流を内部に受けて爆発した。
開く口がちょっとカワイイ。
名前の意味は「地の鮫」。

 

物語
熊本に現れた地中鮫を調べる為に九州へ向かったGUTS。
そこでダイゴが遭遇した謎の男はダイゴとティガの秘密を知っていた。

 

感想
当時、円谷プロ三井グリーンランドウルトラマンランドを運営していたので実現した熊本ロケ。ゲオザークの破壊活動、GUTSの探索、ダイゴの漂流等で熊本の様々な場所が舞台になっている。ロケ、実写との合成、ミニチュア等で熊本を堪能できる。そして、これらがメインのストーリーにちゃんと絡んでいるのが素晴らしい。
今回は熊本城が壊されなかったが昭和ウルトラシリーズゴジラシリーズなら壊されていたんだろうなぁ。三井グリーンランドはちょっと壊されたが。

 

ゲオザークの背ビレが熊本市街を破壊していく場面が見事の出来。電線が切られていくのが良い。

 

いつもと雰囲気が違うダイゴの心配をするレナだが、ダイゴはなんでもないと答えてしまう。この辺りの積み重ねが「もっと高く! ~Take Me Higher!~」で爆発する事になる。

 

今回の前後編ではシンジョウとホリイのコンビが色々と笑いを提供してくれる。

 

タンゴ博士はゴルザ達に破壊された石像の砂「アーク」の解析を進めていたが、TPCより有益な使い道を考えている人としてマサキの所へアークを持ち出してしまう。
タンゴ博士は才能ある自分が軽視されてきた事に耐えられなくなったと訴える。アークや眠りの乙女の解析と重要な任務を与えられていたが、一方で自分の意見が通らない事もあったのでその辺りが不満だったのかもしれない。

 

スパークレンスが光るとダイゴの前にマサキのヴィジョンが現れる。
拝啓ウルトラマン様」を踏まえてダイゴが「お前もテレパスなのか?」と尋ねるのが細かくて良い。もっともマサキによると超能力なんてくだらないものらしい。「頭脳を使った」と言う事なのでこのヴィジョンはホログラムと思われる。直前にあったゲオザークの背ビレから発せられたリング状の光線に何かプログラムが仕込まれていたのだろう。
この直後の橋の下をくぐるガッツウイングがCGを使った新しい映像で見ていて思わず唸った。

 

デラシウム光流でゲオザークに止めを刺そうとするティガだったが、そこに再びマサキのヴィジョンが現れる。
「ダイゴ君。人よりも進化した姿を獲得できるって言うのに何でそんなつまらない事ばかりしているのかなぁ?」。
デラシウム光流を撃つのを止めて聞き入るティガ。カラータイマーが点滅を始める。
「君は自分が選ばれた唯一の存在だとでも思っていたのかね? 違うんだ。君はたまたまティガのピラミッドに出会っただけ。僕は違う! 自分の力で超古代の遺跡を見付けたのさ。このゲオザークでね」。
隙を見せたティガはゲオザークの攻撃を受けてしまうがデラシウム光流でなんと勝利を収める。しかし、この戦いでティガは大きなダメージを負ってしまった。
これまで『USA』を除いてウルトラマンになる人間は基本的に一作品につき一人だったので、ウルトラマンになれる第二の人間マサキ・ケイゴの登場は衝撃だった。

 

夜の遊園地に倒れるダイゴの前に今度は実体のマサキが現れる。
「ご苦労さん。ウルトラマンになっても君の肉体は酷使されているねぇ。そんなにまでして君は何の為にティガになるのかなぁ? 君の自己満足の為だよ。人類を救うと言う美しい言葉に酔っているだけだ。ティガ一人でこの破滅に向かう星をどうやって救えるって言うんだよぅ? ……教えてくれよ。僕は俗人には及ばない知性を持っているぅ。生まれつきね。でも、それだけじゃないんだ。体だって鍛えてきたんだよ!! 超人になる為の努力はしてきた! でも、君は何も努力していない」。
見下した態度でダイゴを倒したマサキはスパークレンスを奪い去ってしまうのであった。
ダイゴだけでなく他の主人公達も偶然が重なってウルトラマンに変身するようになった人物が多く、マサキのようにウルトラマンの力を得たいと考えて自分から行動を起こす人物はいなかった。
マサキは天才と言われているが、超人になる為に体を鍛えていたので実際は努力型かもしれない。それだけに努力せずにウルトラマンになれたダイゴが気に入らなかったのだろう。

 

マサキにスパークレンスを奪われたダイゴはGUTSから姿を消す。
スパークレンスを探す為だが、自分の無力さを感じて思わず逃げ出したのもあるだろう。
「僕はただの人間だ……。スパークレンスが無ければ何も出来ない。無力な、小さな人間……」。
ダイゴは他のGUTS隊員と違って際立った能力が無い。そんなダイゴにとって唯一の能力と言えるものがティガへの変身だったのだが、スパークレンスを奪われた事でそれも無くなってしまった。

 

そんなダイゴを超古代遺跡に導く謎の子犬。
子犬に導かれて超古代遺跡の奥へと進んだダイゴが見たものはティガとは別の石像だった。
「巨人が……他にもいた」。
と言う事で次回「影を継ぐもの」に続きます。