帰ってきたウルトラ38番目の弟

ウルトラシリーズについて色々と書いていくブログです。

「幻の遊星」

「幻の遊星 ーモンスアーガー ハネジロー登場ー
ウルトラマンダイナ』第11話
1997年11月15日放送(第11話)
脚本 川上英幸
監督・特技監督 原田昌樹

 

破壊獣モンスアーガー
身長 65m
体重 6万8千t
宇宙戦争用に作られた生物兵器。両手を合わせて光弾を撃つ。硬い皮膚であらゆる光線を弾く。
メラニー遊星は大きさは月の三分の一程度で大気中の酸素濃度や重力は地球とほぼ同じとなっている。ホログラムと幻覚ガスで作り出した偽物の自然環境で異星人を誘き寄せてモンスアーガーの餌食にしていた。作った存在は既に滅亡しているらしく、管理者がいなくなった後は宇宙を彷徨っていた。
モンスアーガーはハネジローに弱点を教えてもらったダイナ・ストロングタイプのストロングボムを頭部に受けて火花を散らしながら消滅し、メラニー遊星はモンスアーガーが倒されると消滅するシステムになっていた。

 

迷子珍獣ハネジロー
身長 33cm
体重 5kg
アスカがメラニー遊星で出会った珍獣。主人はモンスアーガーに襲われ、自身もケガをしていた。
最初は怯えて敵意を見せていたが、ケガの手当てをしてくれたアスカに懐く。
目から映像を映し出してメラニー遊星の秘密やモンスアーガーの弱点をアスカ(ダイナ)に教えた。

 

物語
自然環境の整った謎の星メラニー遊星を調査する事になったスーパーGUTS。
そこでアスカは謎の珍獣と出会う。珍獣が伝えるメラニー遊星の秘密とは……。

 

感想
『ダイナ』のマスコットキャラクターであるハネジローが登場。
「パムゥ」と言う鳴き声。飛んだと思ったら落ちた。リーフラッシャーをアスカの所へ懸命に運ぶ。ハネジローと言う名前に不満そうな顔を見せる。とにかく全てがカワイイ。
当時大ヒットしていた『ポケットモンスター』を意識したキャラクターであるがカワイイので良い。第一、ヒットを取り入れない理由は無いわけだし。
過去のウルトラシリーズでマスコットキャラクターが準レギュラーで登場したのは『ザ☆ウル』しかなかったので他の作品との差別化も果たせていたと思う。
惜しまれるのは登場が少ない事かな。原田監督担当回以外では殆ど登場しなかった。

 

今回は久し振りに宇宙が舞台となっている。
海王星冥王星付近にまで行けるスーパーGUTSが凄い。やはりマキシマやネオマキシマの発明は大きかった。
管理者がいなくなっても宇宙を彷徨い、誘き寄せられた異星人を餌食にしていくメラニー遊星の設定はよく考えたらかなり恐い。

 

「花を摘んだりするのがこんなに似合わない女もいるもんだなぁと思って」。
真顔で凄い事を言ってしまうカリヤ。当然、乙女のリョウに殴られてしまう。

 

真逆の性格であるアスカとナカジマのコンビが面白かった。
根拠の無い「大丈夫」で先に行ってしまうアスカだが、ナカジマの「いいか、アスカ。科学的かつ物理的かつ統計学的に言ってもな、こういう場所には行ってはいけないって事になっている」、「ああ! 行っちゃいけない反応が出てる!」もよく考えたらあまり根拠が無かったりする。

 

メラニー遊星を楽園のようだとするコウダの報告を聞いてミヤタ参謀は「はたして楽園と呼べるものが本当に存在するものかと思ってね」と懐疑的な姿勢を見せる。
ミヤタ参謀は『ダイナ』では珍しく楽観視しない人物である。逆にゴンドウ参謀は意外と楽観的だったりする。(そこをモネラ星人やらスフィアやらにつけこまれるのだが)

 

今回からダイナの登場シーンが従来の右手を掲げたバージョンに変更されている。自分は以前の登場シーンが好きだったのでちょっと残念。「遥かなるバオーン」とかの雰囲気に合わない事は分かるが、そこまで悪いものではなかったと思う。

 

エンディングで本編ではカットされた洞窟に閉じ込められたアスカをナカジマが心配するがカリヤとリョウに無理矢理連れて行かれる場面がある。これがあるとメラニー遊星が消滅した時にアスカが無事だった事を知ったナカジマの「良かったぁ……」がより生きてくる。

 

「羽根が生えているからハネジロー」と名付けたアスカ。
もしアスカが犬を飼っていたら名前は「ワン」、猫は「ニャン」になっていそうだ。