帰ってきたウルトラ38番目の弟

ウルトラシリーズについて色々と書いていくブログです。

「怪獣工場」

「怪獣工場 ーガラオン登場ー
ウルトラマンダイナ』第13話
1997年11月29日放送(第13話)
脚本 川上英幸
監督・特技監督 北浦嗣巳

 

知略宇宙人ジー星人
身長 ドルチェンコ・170cm ウドチェンコ・180cm カマチェンコ・175cm
体重 ドルチェンコ・80kg ウドチェンコ・80kg カマチェンコ・79kg
資源のある地球を植民地にする為、ミジー星からやって来た3人の秘密工作員
手を叩いて地球人に変身するがクシャミをすると変身が解けてしまう。
クモ型UFOで地球にやって来て、地球のレーダー網に引っ掛からないようにガラオンの部品を細分化して防御シールドに包んで持ち込みピコポン玩具製作所で組み立てていた。
武士少年に計画を見破られ、頭部だけ完成している状態のガラオンで戦う事になり、最後はダイナに敗れて「覚えていろー!」と言う捨て台詞を残して逃走した。
合言葉はスーパーGUTSと同じく「ラジャー!」。
名前の由来は「地味」から。

 

三面ロボ頭獣ガラオン
身長 56m
体重 6万5千t
ジー星人が組み立てていた特殊戦闘用メカニックモンスター。
完成すれば全長400mになる予定だったが完成前日に頭部のみで戦う事になる。
「怒り」「泣き」「笑い」の三面を持っていて、それぞれ赤、青、黄色の光線を発する。さらに笑い顔は笑気ガスを発しダイナをも笑わせてしまう。
ダイナ・ミラクルタイプのウルトラマジックで形勢逆転され、ダイナ・フラッシュタイプのビームスライサーで倒された。
転んだら泣き顔に変わるなど芸が細かい。

 

物語
近所の玩具工場で宇宙人を目撃した武士少年だが「オオカミ武士」と呼ばれるほど普段から嘘ばかり吐いている為に誰にも信用してもらえなかった。
果たして「ピコポン玩具製作所」の秘密とは……。

 

感想
『ダイナ』を代表する宇宙人であるミジー星人が登場。
ニュージェネレーションシリーズになると宇宙人も身近な存在になって怖い以外の面も見せるようになるのだが、まだこの頃はミジー星人のような間が抜けていて人間臭さを持っている宇宙人は珍しかった。

 

今回は「嘘吐き少年」のお話。
昭和のウルトラシリーズでは子供が見る世界と大人が見る世界は違うとして子供が怪獣を見たと言っても大人は信用しない話がいくつか作られたが、怪獣事件の専門家が「怪獣を見た」と言う発言を信用しないのは無理があるからか、平成ウルトラシリーズになるとこの手の話は段々と減っていった。

 

「嘘吐き少年」と言えば嘘を吐いた事で酷い目に遭って改心する展開が多いのだが今回登場した武士少年は特に反省する事も無く最後まで嘘を吐き続けている。
今回はコメディ回なので自分はこの展開はアリ。「ヒーロー番組は教育番組」と言う意見があるが自分はヒーロー番組にそこまでは求めていないので、こう言う話もアリだと考えている。(さすがに過度に反社会的なものは嫌だけれど)

 

アスカが武士少年から借りた漫画は当時連載中だった『ウルトラ忍法帖』。
ウルトラマンを扱った書籍が劇中に登場すると言うややメタっぽいネタがあるのも昭和ウルトラシリーズっぽい。

 

ガラオンのモデルはやはりガラモンなのかな?
ガラオンは未完成の状態でダイナと戦う事になった。『機動戦士ガンダム』のジオングを思い出す設定だが、ウルトラシリーズで未完成の状態で戦うロボットは珍しい気がする。

 

笑うウルトラマンと言えば『初代マン』の「謎の恐竜基地」があるが今回は手を叩く場面まであってより人間っぽくなっている。

 

武士「ウルトラマンダイナは俺が変身するんだもん!」。
ギャグシーンなのでさらっと流されているが、『ティガ』『ダイナ』の世界で「ウルトラマンは人間が変身している」と一般人が認識しているのって結構ギリギリな気がする。イルマ参謀やシイナ参謀は報告を聞いて驚いていそう。