帰ってきたウルトラ38番目の弟

ウルトラシリーズについて色々と書いていくブログです。

「キジムナー」

「キジムナー」
ウルトラQ倶楽部』第2話
2003年10月12日放送(第2話)
脚本 上原正三
演出 飯島敏宏

 

大怪獣ウカミ
松風苑に遺された金城哲夫の創作ノートに書かれてあった怪獣。
太陽系で一番美しい惑星である地球を汚す人間に対して遂に我慢できなくなった地球が目覚めさせたニライカナイ最強の大怪獣との事。
想像上の怪獣と思われたがいつの間にか創作ノートから姿を消していた。果たして……?

 

キジムナー
イタズラ好きな沖縄の妖怪。
由利子がヤンバルの森でガラモン、ゴルゴス、ナメゴン、そして金城哲夫と出会ったのはキジムナーの仕業ではないかと考えられた。

 

物語
沖縄にある金城哲夫ゆかりの場所を回る由利子は松風苑に遺された創作ノートの中に「大怪獣ウカミ」に関する記述を見付ける。
続いてヤンバルの森に向かうと、ガラモン、ゴルゴス、ナメゴンと言った金城哲夫が生み出した怪獣が次々と姿を現す。

 

感想
「ウカミ二部作」の幕開け編。

 

『ティガ』でウルトラシリーズに復帰した上原さんは金城さんの存在を後世に伝える話を多く書いていて今回の話もその一つ。今回は『Q』のメインライターだった金城さんの生家である松風苑が舞台の一つになっている。

 

『ティガ』の「ウルトラの星」がチャリジャと言う不思議な存在を使って作品の内と外の壁を取り除いたのに対して今回の話では何の説明も無しにいきなり由利子達が金城さんや『Q』の脚本について語っているので初めて聴いた時は状況を理解するのに苦労した。今回に限って言えば、キャラクター・江戸川由利子ではなく役者・桜井浩子を登場させた方が話もテーマも分かり易くなったかもしれない。

 

脚本の上原さんは2017年6月に小説『キジムナーkids』を刊行している。これが上原さんの遺作となっている。