「大怪獣ウカミ登場」
『ウルトラQ倶楽部』第7話
2003年11月23日放送(第7話)
脚本 上原正三
演出 飯島敏宏
大怪獣ウカミ
七色に光り輝き、姿形を様々なものに変化させる。万城目は実体の無い異次元の怪獣と推測した。
地球を守る存在として地球を汚す人間に怒り、今まで自分が処理していた不法投棄のゴミを東京に撒き散らして人間に罪を問おうとした。
自衛隊の攻撃を受けるが逆に攻撃を吸収して巨大になっていく。
金城哲夫によると地球汚染を危惧する自分の心とウカミが反応して現世に姿を現したとの事。金城哲夫が創作ノートに書かれたウカミに関する記述を消すと同時に姿を消した。
沖縄の言葉で「神様」の事を「御神」と呼び、「オカミ」から「ウカミ」へと変じた。
キジムナー
再びヤンバルの森に向かった由利子の前に姿を現した。
物語
地球環境を破壊する恐れのある場所に現れるウカミは遂には不法廃棄されたゴミを東京に戻そうと動き出す。
事態を重く見た万城目達は金城哲夫の創作ノートに手掛かりを求めるが……。
感想
「ウカミ二部作」の完結編。
「キジムナー」と話が直結していて、この流れなら素直に前後編にしても良かったと思う。
今回の話で重要な位置を占める「ニライカナイ」。
劇中でニライカナイについて熱く語られる一方、ニライカナイは無いとも言われたり、金城さんが子供の頃の遊び場をニライカナイとする等、イマジネーションの世界と言う説明と共に人それぞれの解釈に大きく委ねられている。
『Q倶楽部』で初めて本格的に怪獣が登場した話。
万城目と一平が何十年振りに星川航空のヘリに乗るのが感慨深い。
キジムナーが関わっているとされているが、今回は金城さんの口から地球汚染について語られている。ただ、ここで金城さんが口にした言葉が本当に金城さんが生きていた頃に語っていたものなのか、それとも上原さんが自分の考えを金城さんの口を通して訴えたものなのかは不明。
個人的には故人を使ってテーマを語るのはあまり好きではなく、出来れば上原さん自身にテーマを語ってほしかった。