帰ってきたウルトラ38番目の弟

ウルトラシリーズについて色々と書いていくブログです。

「2025年からの使者(後編)」

「2025年からの使者(後編)
ウルトラQ倶楽部』第9話
2003年12月7日放送(第9話)
脚本 千束北男
演出 飯島敏宏

 

誘拐怪人ケムール人
2020年に迷い込んだ万城目達の前に姿を現す。
2020年の地球は各地で酷い戦争が起きていて、人間の寿命を倍にするような科学も進歩したが、それに反比例して心は荒んでいき、敵に襲われるのを恐れるあまり第3の目を有するようになった。

 

物語
様々なトラブルを経て遂に2025年に辿り着いた万城目達。そこで2025年の由利子とハルマ青年は驚くべき事実を明かす。

 

感想
2025年からの使者(前編)」の続き。
暗い未来の象徴となった2020年に対し、2025年は叡智と良心によって平和を得た素晴らしい未来となっていた。
今回の話と続く「諸人こぞりて」で『Q』のケムール人に一つの回答が出される。

 

「過度に進んだ文明科学を持った為に文化つまり心を全く忘れてしまった者は他との共存は不可能」。
劇中にあるこの言葉は『コスモス』でウルトラシリーズに復帰してからの飯島監督の基本姿勢を表していて、後の『マックス』のバルタン星人編を読み解くカギにもなっている。

 

時間は縦だけでなく横にも繋がっていて複数の時代の自分が同時に存在している。
こういうSF的な設定が出てくると初期ウルトラシリーズの雰囲気が出てくる。

 

今回の話の発端は2025年の由利子が2003年の由利子に会いたいと頼んだ事から始まっている。
2025年の由利子は2018年の由利子から「たなごころ」を預かったが見失ってしまい、2003年の由利子から新たな「たなごころ」を預かろうとした。
まさか「たなごころ」が再び出てくるとは思わなかった。「富士盛 快進撃の秘密」では「たなごころ」に不思議な力があるのかどうかはボカされていたが今回の話で単なる暗示の類ではない事が判明した。又、「たなごころ」と使用者の寿命についても由利子が2025年でも健在な事から心配は要らないと思われる。

 

タイムマシンを操るハルマ青年の正体は何と由利子の息子。2025年の由利子が言うには2003年の由利子はもうすぐハルマ青年を産むらしい。
ちょっと待って! 由利子は何歳でハルマを産む事になるんだ!? 由利子の年齢を演じている桜井さんと同じと仮定すると58歳で産む事になる。ちょっと高齢出産な気が……。(相手が誰なのかも気になる)