帰ってきたウルトラ38番目の弟

ウルトラシリーズについて色々と書いていくブログです。

『ウルトラマンキッズ 母をたずねて3000万光年』

ウルトラマンキッズ 母をたずねて3000万光年』
1991年11月17日~1992年5月24日放送

 

NHK衛星第2テレビジョンで放送された世界初のハイビジョン対応TVアニメシリーズ。
過去の『キッズ』シリーズとはデザインと設定が変えられていて、8年前に生き別れになったママとパパを探しにマーが友達のセブ、ター、ピコ、ピグコ、ミドリ、バル、ガッツンと共に宇宙を旅すると言う内容になっている。

 

タイトルを見て分かるように内容は『母をたずねて三千里』のウルトラマン版となっている。
宇宙が舞台になっているので様々な特色を持った星が次々と登場している。星ごとに考え方や環境が大きく異なっていると言うのを使ってウルトラシリーズならではの常識に対する疑いや問いかけを描くのはなるほどであった。

 

物語の始まりでミドリが誤って発射ボタンを押して出発してしまった展開に表れているように『十五少年漂流記』の要素も含んでいて、大人がいない状況でキッズ達が協力して宇宙船での生活を続けていき、やがて成長していくと言う流れがある。

 

『キッズ』自体がウルトラシリーズのパロディと言う側面を持っているからか有名な作品のパロディがあって、『猿の惑星』(円谷プロだと『猿の軍団』かな)をモデルにした「巨大猿の惑星」、『荒野の七人』をモデルにした「お菓子の村の九人」、『不思議の国のアリス』をモデルにした怪作「不思議の国のキッズ」等、何でもありなバラエティ溢れる作品となっている。

 

ウルトラシリーズをあまり知らなくても楽しめる作りになっているが知っていたら思わずニヤリとしてしまう描写があるのが嬉しい。
例を挙げれば、セブとターが従兄弟だったり、ターが母親にブレスレットを送ろうとしたり、キッズスター号がマットジャイロを思わせる作りになっていたりしている。
しかし、それとは逆に自分の修行不足かモデルとなったキャラクターが分からないものもいた。実はモデルが分からないノージィが可愛くて気に入ってたりするんだが……。

 

子供達が大冒険をして様々な場所の問題を解決していくと言う実に子供向け作品らしい内容になっているが、最後の最後で子供が手を出して良い事と駄目な事の線引きがされる。言いたい事は分かるのだが個人的にはエンディング後とかでも良いからマーと両親の再会を描いてほしかったなと思う。

 

それにしても気になるのは『母をたずねて3000万光年』と言うタイトル。
……父はどうした?

 

オープニング曲は『コスモス アドベンチャー』、エンディング曲は『Twinkle Twinkle Wink ~お願い Shooting star~』となっている。歌っているのはどちらも山野さと子さん。

 

 

放送リスト

第1話「あれ!? 宇宙に飛び出しちゃった」
1991年11月17日放送
脚本 志村多穂  演出・絵コンテ 日下部光雄  作画監督 飯村一夫

第2話「バル号救出大作戦」
脚本 志村多穂  演出・絵コンテ 日下部光雄  作画監督 飯村一夫
1991年11月24日放送

第3話「食いしん坊クレロンの秘密」
脚本 志村多穂  演出・絵コンテ 栗山美秀  作画監督 及川博史
1991年12月8日放送

第4話「お花畑のエレピーちゃん」
脚本 志村多穂  演出 生頼昭憲  絵コンテ 奥田誠治  作画監督 島袋美由紀
1991年12月15日放送

第5話「キングドッキンの星」
脚本 平野靖士  演出・絵コンテ 金澤勝眞  作画監督 及川博史
1991年12月22日放送

第6話「悪い子マーと良い子バル!?」
脚本 中弘子  演出 新谷憲  絵コンテ 井澤晴美  作画監督 島袋美由紀・高田三郎
1991年12月29日放送

第7話「哀しみのプリマー星」
脚本 平野美枝  演出・絵コンテ 生頼昭憲  作画監督 山口聡
1992年1月12日放送

第8話「ドキッ!! 鉄仮面の城」
脚本 志村多穂  演出 大崎正  絵コンテ 川筋豊  作画監督 進藤満尾
1992年1月19日放送

第9話「レディは占いがお好き?」
脚本 志村多穂  演出・絵コンテ 栗山美秀  作画監督 及川博史
1992年1月26日放送

第10話「小さな楽団ドレミック」
脚本 平野美枝  演出 大崎正  絵コンテ 井澤晴美  作画監督 島袋美由紀
1992年2月2日放送

第11話「海中都市のわんぱく旋風」
脚本 平野美枝  演出・絵コンテ 生頼昭憲  作画監督 山口聡
1992年2月9日放送

第12話「えっ! ガッツンが誘拐?!」
脚本 平野靖士  演出 熊谷雅晃  絵コンテ 山口頼房  作画監督 高田三郎
1992年2月16日放送

第13話「ママに会える?!」
脚本 志村多穂  演出 金澤勝眞  絵コンテ 栗山美秀  作画監督 及川博史
1992年2月23日放送

第14話「M7.8星は大騒ぎ!」
脚本 志村多穂  演出 飯村一夫  絵コンテ 図武六歌  作画監督 進藤満尾
1992年3月1日放送

第15話「家恋草をあなたに」
脚本 志村多穂  演出・絵コンテ 栗山美秀  作画監督 及川博史
1992年3月8日放送

第16話「それはクシャミで始まった?!」
脚本 中弘子  演出 鳥羽厚  絵コンテ 熊谷雅晃  作画監督 高田三郎
1992年3月15日放送

第17話「魔女の館の悪魔占い」
脚本 久保田圭司  演出・絵コンテ 生頼昭憲  作画監督 高橋明
1992年3月22日放送

第18話「なんでも丸いタッコン星」
脚本 橋本裕志  演出 大崎正  絵コンテ 図武六歌  作画監督 島袋美由紀
1992年3月29日放送

第19話「サーカス大パニック?!」
脚本 中弘子  演出・絵コンテ 栗山美秀  作画監督 及川博史
1992年4月5日放送

第20話「巨大猿の惑星
脚本 平野靖士  演出 鳥羽厚  絵コンテ 熊谷雅晃  作画監督 工藤柾輝
1992年4月12日放送

第21話「お菓子の村の九人」
脚本 橋本裕志  演出・絵コンテ 栗山美秀  作画監督 高木敏夫
1992年4月19日放送

第22話「不思議の国のキッズ」
脚本 志村多穂  演出 飯村一夫  絵コンテ 奥田誠治  作画監督 高橋明
1992年4月26日放送

第23話「ダダっ子三兄弟」
脚本 志村多穂  演出・絵コンテ 生頼昭憲  作画監督 山口聡
1992年5月3日放送

第24話「守れ! 灯台の星」
脚本 志村多穂  演出 鳥羽厚  絵コンテ 図武六歌  作画監督 高田三郎
1992年5月10日放送

第25話「ギャッピーは渡り鳥ギャル」
脚本 志村多穂  演出・絵コンテ 栗山美秀  作画監督 及川博史
1992年5月17日放送

第26話「ねがい星かなえ星」
脚本 志村多穂  演出・絵コンテ 日下部光雄  作画監督 飯村一夫
1992年5月24日放送