帰ってきたウルトラ38番目の弟

ウルトラシリーズについて色々と書いていくブログです。

「最大の侵略」

「最大の侵略 ーカオスウルトラマン カオスウルトラマンカラミティ登場ー
ウルトラマンコスモス』第59話
2002年8月17日放送(第54話)
脚本 梶研吾
監督・特技監督 八木毅

 

カオスウルトラマン
身長 47m
体重 4万2千t
カオスキメラ合成を阻止する為に科学分析センターに出現した。
出撃したEYESを返り討ちにするが、エクリプスモードのコズミューム光線を受けて苦しむ。そのまま倒されるかに見えたが……。

 

カオスウルトラマンカラミティ
身長 47m
体重 4万2千t
カオスウルトラマンにP87ポイントから新たに降り注いだカオスヘッダーの光が合わさって誕生した。
名前の意味は「災厄」。

 

物語
カオスキメラの合成が進められる中、P87ポイントのカオスヘッダーに大きな動きが起き、地球に再びカオスウルトラマンが現れる!

 

感想
いよいよ『コスモス』も最終章に突入。なんと7部作と言うウルトラシリーズではかつてない長く激しい最終決戦となった。
最終章は全編戦闘でこれまでの『コスモス』とはかなり雰囲気が異なっている。

 

嵐の前の静けさか平和で穏やかな日常が描かれる。
ムサシとキャッチボールをするフブキ隊員が妙にお子ちゃま。
アヤノ隊員がお昼ご飯を持ってくるがムサシのだけポテトが追加されていて随分と分かりやすい。二人の間に何かあったのか今回のムサシとアヤノ隊員の関係はこれまでに比べて一歩進んでいる感じがする。

 

天才と呼ばれていた頃の目の輝きを取り戻してきたハズミ主任。
カオスキメラは宇宙で唯一カオスヘッダーを破壊できる酵素で合成に成功したらカオスヘッダーの侵略に対し最強の武器を持つ事になると豪語する。
コスモスのコズミューム光線もカオスヘッダーを破壊していたと思うのだがEYESも防衛軍もコスモスの能力を分析する事は無かった。元々あった伝説や『THE FIRST CONTACT』の事があってかEYESだけでなく防衛軍もコスモスには無闇に手を出さないようにしている。(あの西条武官だってコスモスの行動に正面から反対した事は無い)

 

いよいよP87ポイントのカオスヘッダーが本格的に活動を開始する。
波動で地球の核を振動させて地底で眠っていた怪獣達の生体エネルギーを掻き乱す。
この事をジェルミナⅢが報告する途中で通信障害が起きて連絡が途切れてしまう。サワグチ女史は大丈夫なのか少し心配になる。

 

カオスキメラを破壊する為にカオスウルトラマンが科学分析センターに出現。EYESが出撃するが次々と撃墜され、劣勢を感じたハズミ主任とドイガキ隊員は職員を退避させる。撃墜されながらもEYESは地上から戦い続けるがカオスウルトラマンの脅威の前に危機に陥る。
今回の地上戦は爆発だらけでEYESの隊服もボロボロになる等、昭和ウルトラシリーズを思わせる苛酷さであった。

 

邪悪の光」の反省からか今回のコスモスは間髪入れずにエクリプスモードにモードチェンジし、一進一退の攻防の末、コズミューム光線をカオスウルトラマンに命中させるが、EYESが勝利を確信した次の瞬間、P87ポイントから新たなカオスヘッダーの光が降り注いでカオスウルトラマンはカオスウルトラマンカラミティに進化するのであった!

 

コスモスのコロナモードからエクリプスモードへの進化を模した今回のカオスウルトラマンのカラミティへの進化。
実体カオスヘッダーがイブリースからメビュートへと進化した時と同じくカオスウルトラマンも混沌とした左右非対称から秩序ある左右対称へと進化している。

 

カオスヘッダーがイブリースを経てメビュートへと進化したのに対抗してコスモスもコロナモードを経てエクリプスモードに進化し、それに対抗してカオスヘッダーもカオスウルトラマンを経てカラミティに進化した。
相手がパワーアップすると自分もパワーアップする。自分がパワーアップすると相手もパワーアップする。血を吐きながら続ける悲しいマラソンはまだ終わらない……。
と言う事で次回「カオス大戦」に続きます。