帰ってきたウルトラ38番目の弟

ウルトラシリーズについて色々と書いていくブログです。

「虹が出た 後編」

「虹が出た 後編」
ウルトラマンブレーザー』第8話

 

相手が「地球を救う為に人類を滅ぼす」ならこちらも「人類を救う為に個人の命を奪う」と言う選択があり得ると言うのは子供向けのヒーロー作品では中々見られない展開。
ヒーロー作品の対象年齢を上げる時にどういう展開を入れるのかとなったら「難しい言葉を使う」とか「人類やヒーロー側の正義を揺るがす」とか「エロやグロを入れる」とかあるが今回の話では「主人公達が命を奪う対象を怪獣や宇宙人から人間まで拡大させる」とした。

 

アースガロンMod.2の登場シーンがかっこいい!

 

横峰教授とこれまでの自然を滅ぼす人類は…な人物との違いは「横峰教授は人類を信じている」なんだよね。横峰教授は「一度リセットしたら人類は今度は正しい道を歩めるはず」と信じている。だからテルアキ副隊長は「人類はやり直せる機会がある」「人類を滅ぼす事はいけない」ではなくニジカガチによる被害は人類以外の生物にも出てしまうで説得する事になる。

 

今までブレーザーに変身した後のゲント隊長の描写に不満があったが今回はゲント隊長が一人になるシチュエーションの作り方とか戦闘終了後にゲント隊長の事を心配する皆とかちゃんと細かいフォローがあって良かった。

 

何となくなのだが、主人公を「隊長」と言う人間的に完成された人物にした事でこれまでの作品にあった主人公側の成長ドラマを外す事で出来てその分の時間で怪獣に関する描写を増やせている感じがする。

 

今回のニジカガチ二部作はニュージェネだけでなく全ウルトラシリーズの中でも怪獣と自然を結びつけた話として上位に来る完成度で実に良かった。ニュージェネを10年続けてこういう話も出来るようになったんだなぁ。