「遠くの君へ」
『ウルトラマンアーク』第10話
2024年9月14日放送(第10話)
脚本 足木淳一郎
監督 湯浅弘章
特技監督 内田直之
騒音怪獣ノイズラー
身長 60m
体重 4万t
衛星軌道上で観測された宇宙怪獣。
音波や電波と言った振動するエネルギーを取り込み、カズオが受信したフィオの電波を辿って星元市に降り立った。
アークのカラータイマーの音が苦手。
最後はアークが放ったアークエクサスラッシュの回転音を追いかけて宇宙に去っていった。
物語
アマチュア無線が好きなカズオは「フィオ」と言う人物と交信していた。
一方、SKIPは衛星軌道上で観測された宇宙怪獣と星元市で観測される正体不明の電波について調査をしていた。
感想
ユウマの中学時代の同級生カズオが登場。
カズオによると中学時代のユウマはやたらと人に話しかける人物だったらしい。と言う事は今回の話ではユウマとカズオが対比されているのかなと思ったが実は二人のキャラクターは真逆ではなく似た者同士になっている。
カズオは親しくないユウマが相手だと自分から話をする事が殆ど無かったが自分が好きなアマチュア無線やフィオと関わっている時は楽しそうにお喋りをしている。実はユウマも怪獣関係になるとお喋りになるが「ただいま怪獣追跡チュウ」の買い物シーンのように怪獣が関わっていない時は意外と無口だったりする。
カズオはフィオ以外との関わりを完全に絶って孤独になっていたが、ユウマはSKIPで仕事をしているのでカズオのように完全に周りとの関わりを絶つような事はしていない。でも、二人ともコミュニケーションがあまり得意ではないと言う点では同じである。
なので、途中までユウマとカズオの会話は全く噛み合わない。カズオがユウマからの話に応えるつもりが無かったのもあるが、一方のユウマもカズオと交渉したり説得したりする為の会話の引き出しが少なすぎた。
今回はフィオとの交信と言うカズオが好きなアマチュア無線の話とノイズラーの襲来と言うユウマが語る事が出来る怪獣の話が交わる事になり、事件が解決した後、ようやく二人の会話が噛み合うようになる。
「石堂シュウの日記」によると、その後のユウマとカズオは街の古いお店や知人の近況と言った身近な話題で盛り上がるようになったらしい。怪獣以外に興味や関心を持っていなかったユウマにとって怪獣以外の話題が出るカズオとの再会は大きな変化をもたらすものとなったのかもしれない。
ー #石堂シュウの日記📔 ー
— ウルトラマンアーク THE MOVIE/ジェネスタ公式 (@ultraman_series) 2024年9月19日
今週もシュウの日記を
覗いてみましょう〜🔍
ノイズラーの一件、
宇宙科学局からの
特別調査員としては
とても気なる事件だったようですね🤔
来週もお楽しみに!#ウルトラマンアーク pic.twitter.com/Fzt4ElGe8T
今回はドラマ重視の回であるが特撮もクオリティが高いものとなっている。
ノイズラーは初登場となった『80』の「東京サイレント作戦」や再登場となった『怪獣娘』のキャラクターソングのミュージックビデオのイメージでコミカルなキャラクターと言う印象があったのだが今回の赤い目を光らせて夜の街を蹂躙していく姿は迫力満点で怖くて格好良かった。
近付いてリンさん達の会話を聞き耳を立てて聞くアーク。
テレパシーを使えるからかウルトラマンは人間達の考えている事や喋っている事は何でも理解して把握している事が殆どだったので、今回の「人間の会話を聞きに来るウルトラマン」は面白いところを突いたなと思う。バリアーの扱いもだが、こういう細かいところで今まであまり無かった絵を作り出すのが『アーク』の上手いところ。
『アーク』の防衛隊の戦闘機や戦車に搭乗している人達は名前が出てこないいわゆる「モブ」であるが、怪獣を食い止めたりアークを助けたりときっちり活躍してくれるのが嬉しい。
地球とは違う星が出てくるのはSFならではであるが、今回はフィオの星については直接描かれず言葉で説明されるだけとなっていて、地球とは違うフィオの星の風景については視聴者の「想像力」に委ねられている。
フィオの星は環境汚染が進んで今では外を歩く事も出来ない状況となっている。
ウルトラシリーズで侵略者ではない宇宙人が怪獣等に襲われないで自分達の星の環境汚染で死を迎えるのは珍しい。
出来れば『コスモス』の「ともだち」のようにフィオにも救いがあってほしかったなぁと思うが、今回の話で示された「星が滅ぶ事の恐ろしさ」は『アーク』中盤の一つの鍵となる。