「オメガ抹殺指令」
『ウルトラマンオメガ』第14話
2025年10月11日放送(第14話)
脚本 根元歳三
監督 武居正能
殲滅創世体ゾヴァラス
身長 68m
体重 4万6千t
紫の光の玉の姿で地球に降り立つと人間の姿になってソラトに襲いかかった。
謎の言語で「オメガ抹殺」「ゲネス復活」「地球支配」等を叫ぶ。
巨大化すると頭部から発する破壊光線と両腕から伸ばす鉤爪で相手を攻撃する。
オメガとトライガロンを相手に劣勢に立たされるがヴァルジェネスを出撃させて形勢を逆転させた。
物語
太陽倉庫にウタ・サユキがやって来てソラトに色々と質問をする。
その後、ソラトの前に「オメガ抹殺」を掲げる謎の人物が現れる。
感想
怪特隊発足への前振りだったエルドギメラ編に続いて宇宙観測隊に関する話の前振りとなるゾヴァラス編が始まる。
ゾヴァラスの人間態を見てしまった為に殺された作業員。
ニュージェネレーションシリーズで悪意や落ち度の無い人が殺されるのは珍しくて驚いた。
アユ姉の恩師であるウタ・サユキが再登場。
グライムに使われた麻酔薬やエルドギメラに使われた対怪獣アンカーがサユキの発明品であった事が判明し、さらに新たな発明品として怪獣探知機のKモニターが登場する。
ウルトラシリーズは一般人が事件に関わる『Q』タイプと特別チームが活躍する『初代マン』『セブン』タイプがあって『オメガ』は前半は『Q』タイプで後半は『初代マン』『セブン』タイプと言う形となった。
よく考えたら「今まで怪獣が出現していなかったので対策チームも最初は存在していなかったが準備が整った中盤からは対策チームが登場するようになる」と言う展開は十分にあり得るものだったのだが自分は『オメガ』を見るまでそのパターンが思い付かなかった。『オメガ』を見てウルトラシリーズはまだまだこれまでに無かったパターンの話が作れる事が改めて分かった。
『オメガ』は第2クールから怪特隊が登場してそれに関するアイテムも登場するようになるが、確か結局は怪特隊関係の商品は発売されなかったんだったっけ?
ウルトラシリーズに限らずヒーロー作品は番組開始前後に一気に商品が発売されるのだが時期をズラして中盤に商品をまとめて出すのも面白いかなと思ったが、もし番組がスタートダッシュに失敗したらと考えるとリスクがあって難しいか……。
怪獣や巨人に詳しいソラトを質問攻めするサユキの姿は「密着! 2人の素顔」に登場したマキ姉を思い出す。
そう言えばマキ姉もサユキもアユ姉の知り合いと言う設定だった。
「オメガは私達を守ってくれている」と言うアユ姉の主張をサユキは「それは君の主観」と断じると「巨人の正体は不明。一体何者で、どこから来て、何がしたいんだか……」と語る。
ウルトラシリーズで地球人がウルトラマンの正体や出身地や目的をはっきりと教えられる場面は少ない。実際にウルトラマンと一緒にいたら何となく伝わってくるものがあるのだが、それはあくまで当事者が感じた主観的なものなので、責任ある立場の人としてはもう少し客観的な証拠が欲しいところであろう。
そう考えるとサユキが太陽倉庫を怪特隊の拠点にしたのはソラトを観察してオメガが人々を守っていると言う客観的な証拠を得たかったからだと考えられる。
「ミコとミコト」に登場したササコからソラトへ手紙が送られる。
ミコとササコの関係の変化が判明するが同時にササコから野菜を送られる事を知って笑顔になる事でソラトの変化も分かる場面になっている。
サユキ「記憶を失っても尚、怪獣と向き合い続ける。何が君をそこまでさせるんだろう? オオキダ・ソラト君」。
この時のサユキはおそらくソラト=オメガとして問いかけている。
ソラト「やらずにはいられないし……。やり続けると分かる気がするんだ。自分の事が」。
サユキの問いにソラトはこのように答えたがコウセイの前では「まだ分かんない。でも、このままでも良いかなぁって気もしてきた」とも答えている。
ソラトが怪獣と向き合い続けて自分の事が全て分かったら宇宙観測隊員として地球人とは一線を画さなければいけなくなると考えると、「まだ自分の事が分かっていないが、分からないままでも良いかなと言う気がしてきた」と言うソラトの言葉は「このままコウセイ達との日々を過ごし続けたい」と言う意味になる。しかし、そんなソラトの願いはゲネス人が作ったゾヴァラスの出現によって打ち砕かれる事となる。
『ブレーザー』以降のウルトラシリーズは対怪獣がメインになっていたので今回の話でソラトとゾヴァラス人間態がかなりガッツリとバトルを展開したのは驚きであった。
人間大で暴れるより巨大化して暴れる方が破壊力は強くなるのだが、視聴者である我々と同じ人間が超人的な動きをする事で示される凄さと言うものもあるので今後も人間大による超人バトルは続けていってほしい。
ゾヴァラス人間態を演じたのはJAEの新田健太さん。
新田さんは同時期に『仮面ライダーゼッツ』のスーツアクターを務めていた。(撮影は『オメガ』の方が先だったらしい)
ゾヴァラス人間態が巨大化したのを見て「あいつも大きくなった」と驚くコウセイ。『オメガ』はここまで宇宙人が登場していなかったので「人間が巨大化する」のはソラト=オメガだけであった。それだけに満を持して今回登場したゾヴァラスはこれまでオメガが戦ってきた敵とは一味違うと言う印象を与えた。
『ティガ』『ダイナ』の時に「スピード型のスカイタイプは活躍が少なめで、超能力型のミラクルタイプは活躍が多い」と言う事があったが『オメガ』もスピードタイプのトライガロンは苦戦が多くて超能力タイプのレキネスは活躍が多いイメージがある。
今回からエンディング曲がASHさんとMindaRynさんによる『共鳴レボリューション』に変わっている。アクション多めだった今回の話に合った歌であった。