帰ってきたウルトラ38番目の弟

ウルトラシリーズとゴジラシリーズについて色々と書いていくブログです。

「宇宙観測隊」

「宇宙観測隊」
『ウルトラマンオメガ』第23話
2025年12月20日放送(第23話)
脚本 足木淳一郎
監督 越知靖

 

光波怪獣ガイリュウガ
身長 69m
体重 5万4千t
福島県の山中に出現してトライガロンを倒した。
胸の奥にカエン102を貯蔵していて、そこからエネルギーを取り出して光線を発射する。
スフィアネオメガスの着ぐるみを改造している。

 

無重力怪獣ペグノス
身長 57m
体重 3万8千t
突然現れてガイリュウガとNDFの戦いに割り込む。
超低温ガスでレキネスを倒すが、ガイリュウガにクチバシを噛まれて逃げられなくなった状態で光線を放たれて倒された。

 

殲滅細胞怪獣ゾメラ
身長 66m
体重 5万9千t
ガイリュウガとNDFの戦いがあった夜に小笠原諸島に現れた謎の怪獣。

 

物語
アーデルの言葉に心を乱されるソラト。
怪特隊の皆がソラトの異変を感じる中、怪獣ガイリュウガが現れる。
そして戦いの中、ソラトは……。

 

感想
序盤の『オメガ』が「平成仮面ライダーっぽい」と言われていたが、今回の話でもう一人のソラトが語った「私はウルトラマンなどと言う存在ではない。あまたいる観測者の一人に過ぎない」と言う話も仮面ライダーっぽさがあった。
仮面ライダーは元々はショッカーが作り上げた「バッタ男」とも言える存在でクモ男やコウモリ男と同じあまたいる改造人間の一人に過ぎなかったのだが、彼だけはショッカーの支配から逃れて「仮面ライダー」と人々から呼ばれる存在となった。
ウルトラシリーズではウルトラマンが所属する組織は基本的にポジティブに描かれるので仮面ライダーのような「組織から外れた存在」が描かれる事は殆ど無かったが『オメガ』で遂に描かれる事となった。

 

福島県の山中でカエン102の反応が確認される。
カエン102は「雷音寺、荒ぶる」でガボラがウランの代わりに得ていたもの(「ウラン(売らん)」から「カエン(買えん)」との事)なので、それが福島県で確認されると言う事はまぁそういう事なんだろうね。
そう考えるとカエン102のエネルギーを口から吐く光線に使用しているガイリュウガは「オメガ版ゴジラ」と見る事が出来る。

 

ウルトラシリーズで「怪獣が吐く光線と同じ原理を持つ兵器」と言われたら嫌な予感がするものなのだが、今回は開発者のサユキも使用者のタイラ隊長も人格に問題が無い事が既に示されていて、ウルトラマンであるオメガの状態が不安定と言う状況なので、「強力な兵器を使ったら人類がしっぺ返しを受けた」と言う展開は無くて「オメガが不安定なのでこのくらい強力な兵器が無いと人類は怪獣に対処出来ない」と言う雰囲気になっていた。
ウルトラシリーズでは過激なタカ派が強力な兵器を開発する展開が何度かあったが、その場合は過激なタカ派が間違いを起こして排除される事で兵器開発が止められるのだが、『オメガ』では開発者も使用者も善人で皆が色々と考えた末に強力な兵器を早急に開発して実用化しなければいけないと言う判断に至っているので逆に強力な兵器の開発を止め難い状況になっている。

 

ガイリュウガの貯蔵器官を探る為にコウセイとアユ姉以外の怪特隊員も登場する。
ほんの一瞬でもレギュラーメンバー以外の人が出ると作戦の規模の大きさが感じられてとても良い。

 

ガイリュウガの光線によってNDFのレーザー砲が壊されてレーザーが明後日の方向に放たれたのをコウセイがレキネスの念動力で修正してガイリュウガに当てたのは見ていて思わず「おおっ!」と感心した。
何度も言うが『オメガ』はメテオカイジュウの戦いでの使い方が実に上手い。

 

ガイリュウガがペグノスのクチバシを噛んだ状態から光線を放ったのはガイリュウガの大きい口を活かしていて良かった。今回は他にもレキネスの念動力でNDFのレーザーを曲げてガイリュウガに命中させたり、ヴァルジェネスアーマーの炎を使った戦い方等、それぞれの特性を活かしていて見所が多い戦いだった。

 

サユキはオオヤさんに近いところがある人物なのだが、オオヤさんが「爪痕の謎を追え」でコウセイの異変を感じたらすぐに問題解決に動いたのに対してサユキは今回の話でソラトの異変を感じていながらしばらく経過を観察した為に結果としてソラト=オメガが自分達から離れると言う事態を招いてしまった。ここは「世話焼きのおじさん」と「研究者」の違いが出てしまったところと言える。

 

ドラマを見る時の楽しみの一つに「役者の演技を感じる」があるが、今回の真逆な二人のオメガ=ソラトを演じ分けた近藤頌利さんの演技は実に凄かった。

 

今回の話の終盤になると人間であるソラトよりスーツであるオメガの方が人間味を感じられるようになっていた。
外見は人間でありながら中身は宇宙人である宇宙観測隊のソラトを表現した近藤さんの演技も凄いし、表情が動かないマスクなのに人間としての感情を感じ取れるウルトラマンオメガを表現した岩田栄慶さんの演技も凄い話であった。

 

TV放送版では今回の話の翌週に特別総集編として「アカジナリアキの希望」が放送されている。特別総集編ではあるがレギュラーメンバー以外が感じている現在の『オメガ』の地球の状況が分かる話となっていて、『オメガ』をより深く理解出来る話となっている。

 

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