帰ってきたウルトラ38番目の弟

ウルトラシリーズについて色々と書いていくブログです。

「零下140度の対決」

「零下140度の対決」
ウルトラセブン』制作第25話
1968年3月24日放送(第25話)
脚本 金城哲夫
監督 満田かずほ
特殊技術 高野宏一

 

ミニ宇宙人ポール星人
身長 33cm
体重 1kg
ダンの幻覚の中で炎を背負った姿を現した。
過去にも二度地球を氷漬けにしていて、今回、三度目の氷河期にしようと地球防衛軍基地周辺を冷凍ゾーンで覆って地球防衛軍を全滅寸前にまで追い詰めた。
ガンダーを倒されたが、ウルトラセブンに弱点を作った事に満足して帰っていった。

 

凍結怪獣ガンダー
身長 45m
体重 2万t
地球防衛軍基地の原子炉を破壊し、その後もミクラスと戦って勝利した。
口から冷凍ガスを吐く。飛行も可能で結構身軽。
ウルトラ警備隊のカルテット作戦を受けた後、太陽エネルギーを補給したウルトラセブンのウルトラ念力とアイスラッガーの連続攻撃で倒された。

 

カプセル怪獣ミクラス
身長 ミクロ~40m
体重 0~2万t
今度は黄色いカプセルから登場する。
赤い熱線を吐いてガンダー相手に善戦し、ウルトラ警備隊とウルトラセブンが復活するまで時間を稼いだ。

 

物語
地球防衛軍基地周辺が原因不明の異常寒波に襲われた。寒さの中、次々と倒れていく隊員達。
一方、ダンも寒さに苦しんでいた。最大の危機到来!

感想
ひょっとしたら今回は地球防衛軍ウルトラセブンにとって最大の危機だったのではないだろうか。もしポール星人が本気で地球侵略を考えて次々と手を打ってきていたら確実に全滅していた。

 

再び空を飛ぶポインター。雪で道が埋まってもヘッチャラだ! でも、寒さの為にエンストしてしまう……。キリヤマ隊長はダンにポインターを捨てて帰って来いと言っていたが、こんな吹雪の中を歩いたら遭難してしまうぞ。せめて誰か迎えを出してほしかった。

 

医者として隊員達の命を守る為に退避を進言するアラキ隊員と長官として基地を見捨てる事は地球を見捨てる事と同じだとして退却を拒むヤマオカ長官の対立が面白かった。

 

ヤマオカ長官の決断によってさらに多くの隊員が命の危機に陥ったのは事実だが、そのヤマオカ長官自身も寒さと戦っていた。もし、ヤマオカ長官が自分だけ暖かい部屋で温々としていたらキリヤマ隊長は傍にいなかったであろう。MATやTACやZATの長官に見せてやりたい姿だ。

 

ポール星人は地球侵略と言うより遊び感覚に近いところがある。人間が蟻の巣に水を流して蟻がもがく姿を見て楽しむような感覚だろうか。ある意味、一番残酷と言える。

 

光の国には冬が無いのでウルトラセブンは寒さに弱かった。有名な設定なのだが前回の「北へ還れ!」では寒さに弱い描写は無かった。今回の話から作られた設定だったのだろうか。

 

ウルトラマン』に比べて視聴率が振るわなかったと言われる『ウルトラセブン』。戦闘シーンに緊張感を出す為か今回から活動時間が制限される事になる。しかし、太陽エネルギーが残り少なくなると額のビームランプが点滅すると言う設定はこの後の話でもあまり使われる事が無かった。ウルトラマンとのイメージの重なりを避けたのかもしれないが、せっかくの設定はしっかり使ってほしい。カプセル怪獣の扱いと同じく『ウルトラセブン』の弱い部分だと思う。

 

今回の話でウルトラセブンの出身地がウルトラマンと同じ光の国M78星雲である事が語られた。(正確には「遊星より愛をこめて」でM78星雲出身である事が語られているらしいが)
ウルトラマン』ではよく使われていた「光の国」と言う名前は『ウルトラセブン』ではあまり使われず「M78星雲」の方がよく使われていた。(オープニングでも「光の国」ではなくて「はるかな星」と歌われている)
神話のイメージを持つウルトラマンに対し、ウルトラセブンは宇宙人である事が強調されていて、これは最後まで変わる事が無かった。

 

完全無欠と思われていた地球防衛軍基地やウルトラセブンにも弱点があった。しかし、人間の忍耐や使命感がその弱点を超える力を発揮する。しかし、後にウルトラセブンは忍耐と使命感の果てに命を縮める事になってしまうのであった……。

 

 

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