帰ってきたウルトラ38番目の弟

ウルトラシリーズについて色々と書いていくブログです。

「惑星が並ぶ日 なにかが起こる」

「惑星が並ぶ日 なにかが起こる」
ウルトラマン80』制作第22話
1980年8月27日放送(第22話)
脚本 阿井文瓶
監督 湯浅憲明
特撮監督 佐川和夫

 

地底王国人地底人
身長 168cm
体重 48kg
3万年前に氷河期を察知して地底に逃れた地球人の子孫。自分達の事を地上人以上に地球人だと称する。
地上人と同じ40億の人口を誇る。イーナスと言う女王を中心とし、彼女以外は無表情な仮面を付けている。
イーナスには心の眼があり、相手の心を読んだり未来を予見する事が可能。
イーナスは地上人が石油や金や銀を掘り地下水を汲み上げる事で地層が崩れて地底が歪み始め、2年後の惑星直列の年に並んだ惑星の引力で太陽黒点に作用が起こり、帯電粒子を含んだ風が地球に押し寄せて気流が乱れ、異常気象や大地震が起きて地底は確実に崩壊すると予言する。
そこで地底人は地底崩壊と言う運命の日が来る前に地上に脱出しようと考え、王ヶ岳の噴火を利用して人工衛星を打ち上げ、日食を起こして地上も地底と同じく闇の世界にしようとした。
地球防衛軍の攻撃とゴモラⅡの破壊によってイーナス達はより奥底の地底へと逃れていった。
それにしても、ウルトラシリーズには地底人が何種類存在しているんだ?

 

古代怪獣ゴモラ(2代目)
身長 40m
体重 2万t
イーナスが言うには地底人の祖先と同じく地底に逃れた動物が地熱で怪獣に育ってしまったもので地球防衛軍の攻撃で目を覚ましてしまったらしい。
しかし、手の甲からミサイルを撃ち、手からリング状の光線を放ち、角から様々な光線を発する等、改造された形跡がある。
サクシウム光線を受けて倒れた後、そのまま地底へと沈んでいった。

 

物語
王ヶ岳の噴火を利用して地底から人工衛星が打ち上げられ太陽を覆った。
地底人の事情を聞いた猛は地上人と地底人の戦争を回避しようとするが……。

 

感想
地上への脱出を考える地底人が『初代マン』の「地上破壊工作」、地上人の水の汲み上げに対する地底人の報復が『A』の「ウルトラ6番目の弟」、同じ地球人でありながら戦争状態になってしまったのが『セブン』の「ノンマルトの使者」と言ったところだろうか。

 

今回は地底崩壊の原因の一つとして「惑星直列」が挙げられている。
太陽系9つの惑星(当時)が一列に並ぶ事で引力に何らかの作用が起こると言う話は色々なところで取り上げられているがウルトラシリーズで取り上げられたのは今回のみ。

 

地底人との戦争を回避しようとする人々。
「今、攻撃したら、少なくとも我々が知らなかった兄弟、地底に住む人々の破滅に繋がってしまう」と国家最高会議所の人々を見事説得したオオヤマキャップも凄いが、やはり今回はナンゴウ長官の存在が大きい。
メンバー不在となるUGM基地を守り、部下達を信頼し、国家最高会議所からの攻撃命令を無視し、それらを全て自分の責任で行うとは。こういう長官だったら部下もついてくるんだろうなぁ……。

 

一方、暴走して地球防衛軍に攻撃命令を発し、地底人との戦争状態を作ってしまったイシジマ副官。とは言え、彼の気持ちも分かる。皆が皆、相手を信頼できる人ばかりではないし、信頼して裏切られる事も多々ある。
それにイシジマ副官の恐怖が頂点に達して暴走してしまったきっかけは地底人が無抵抗のキャンパー達を襲う場面を見たからだ。イーナスが指示を出した様子は無いので一部の地底人達の暴走かもしれないが、この場面を見て、それでも相手を信頼して攻撃を待つのは難しい事だろう。
相手の事を知らない、得体が知れないから恐怖する。そして、その恐怖が力の暴走を呼んでしまう。
「それじゃあ、戦争じゃないですか!」、
「戦争はもう始まっている!」。

 

暴走したイシジマ副官がナンゴウ長官を撃って地球防衛軍に攻撃命令を発する展開には驚いたが、その後、意識を取り戻したナンゴウ長官が麻酔銃でイシジマ副官を撃つ展開にはもっと驚いた。

 

地底に逃れた動物が地熱で怪獣に育ったと言うゴモラⅡ。
しかし、自然発生した怪獣がミサイルを撃ったりするだろうか?
これは地底人に改造されたと考えるのが妥当だ。
地底人は最初は地上人と戦争をする気だったので対地上人用の戦力が必要。
地上人と地底人が共存できるよう努力すると言う猛をイーナスは「信じる」と答えたが、その表情はどこか不自然さがあった。
イシジマ副官が地底人を信じられなかったように、イーナスも地上人を完全には信じていなかったのかもしれない。(ただし、ゴモラⅡの活動には驚いていたので、地球防衛軍の攻撃で目を覚ましたと言う部分は本当かもしれない)

 

ウルトラシリーズには過去にも何体か再登場した怪獣や宇宙人がいた。
しかし『帰マン』のバルタン星人Jrや『A』のメトロン星人Jrやベロクロン二世以外はクレジットでは単に「レッドキング」や「ベムスター」と表記されていた。(2代目)や(再生)や(改造)と言った名称はその後の雑誌等で便宜上付けられたものである。
今回のゴモラⅡのように劇中で明確に初代と分けたクレジットをしたのはこの時期のウルトラシリーズでは非常に珍しい。ただし、不評だったのか、後のバルタン星人やレッドキングの再登場時にはこのようなクレジットはされなかった。
又、「Ⅱ」と言う名称もこの時期では定着せず、結局は(2代目)等の名称が多く使われる事となった。しかし、平成ウルトラシリーズでは逆に再登場した怪獣には「Ⅱ」が付けられる事が多くなった。

 

最後に「地上に住む者、地底に暮す者、皆同じ地球の仲間なのだ」と語られるが、今回の話で地上人と地底人の関係が悪化したのは確か。地底崩壊は2年後。その時までに地上人と地底人の関係は改善されるのだろうか?

 

ユリちゃんの今日の天気予報。晴れのち曇り。

 

 

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