「太陽の命 エースの命 ー超獣・ドラゴリー メトロン星人Jr 怪獣・ムルチ登場ー」
『ウルトラマンA』制作第8話
1972年5月26日放送(第8話)
脚本 上原正三
監督 筧正典
特殊技術 佐川和夫
蛾超獣ドラゴリー
身長 67m
体重 5万8千t
今度は両手からロケット弾も撃つ。
自分とぶつかったムルチをバラバラに引き裂いてしまった。
再びエースバリヤーを受けるが再びヤプールによって復活する。
最後はエースに土手っ腹をぶち抜かれ、エースブレードで首を切られ、メタリウム光線で止めを刺された。
幻覚宇宙人メトロン星人Jr(2代目)
身長 220cm~55m
体重 140kg~3万t
エースバリヤーで大気の亀裂に送り込まれるが山中隊員の攻撃で復活する。
バーチカルギロチン(劇中ではウルトラギロチン)で真っ二つにされた。
巨大魚怪獣ムルチ(2代目)
身長 48m
体重 1万t
勢い余ってドラゴリーとぶつかってしまい、バラバラに引き裂かれてしまった。
借りた着ぐるみを使用不能にしてしまったので撮影班がイベント担当セクションに怒られたのは有名な話。
物語
ドラゴリーによってムルチが倒され、エースバリヤーでドラゴリーとメトロン星人Jrも消された。
しかし、夕子が瀕死の重体に陥って……。
感想
「怪獣対超獣対宇宙人」の続き。
ドラゴリーがムルチをバラバラに引き裂く事で「超獣は怪獣より強い」と言う設定を問答無用で示した。
エースバリヤーはエネルギー消費が大きい上に一日しか効力が続かないと言う不便な技。空間転移を使えるヤプールには意味が無かったし、わざわざ使う必要があったのか疑問が残る。これならウルトラサインを出してウルトラ兄弟の救援を仰いだ方が良かったと思う。
エースバリヤーのダメージが夕子にだけ表れた事については夕子が月星人の能力を使ってダメージを自分に集中させた可能性がある。
星司と夕子とエースは別々に喋っている。合体変身なのだから仕方が無いが、一つの体に三つの意識があると言うのは戦闘中に混乱する事が無いのか心配になる。
メトロン星人Jrに怒りをぶつける山中隊員と「もう、これくらいでやめたらどうですか」と語る今野隊員。そして地球防衛と言う使命を背負う竜隊長。戦いの派手さに隠れているが今回の話はドラマも良い。
自分の命を捨てても地球防衛を言う任務を果たそうとする夕子。あまりにも衰弱していて本当に死んでしまうかと思った。(8話で死ぬわけないじゃんと言うツッコミは無し)
太陽エネルギーを補給して復活したエースがドラゴリーの体をパンチ一発でぶち抜いたのには驚いた。
この後の話でもウルトラホールにエネルギーを受けて復活するエースの姿が何度か見られる。
エースと共に復活した夕子。星司曰く「太陽がくれた命」、美川隊員曰く「太陽は全ての生命の源」。今回の話が「銀河に散った5つの星」に登場した人工太陽光線の開発に繋がったのだろう。
今回の前後編は「死にかけて病院に運ばれる」「命令違反してマリヤ2号の所に向かう」等、前編のマヤの展開と後編の夕子の展開が似ている。もっとも、マヤは地球を破壊する為の、夕子は地球を守る為の行動だったわけだが。
『メビウス』の「毒蛾のプログラム」は今回の話の後日談となっている。