「河童屋敷の謎 ー河童超獣キングカッパー登場ー」
『ウルトラマンA』制作第19話
1972年8月11日放送(第19話)
脚本 斎藤正夫
監督 筧正典
特殊技術 佐川和夫
異次元エージェントアンドロイド
身長 172cm
体重 80kg
ヤプールが送り込んだロボットで、春山夫妻として子供達をプールで泳がせておヘソを奪っていった。
TACと銃撃戦を展開して最後はタックガンで倒された。
河童超獣キングカッパー
身長 57m
体重 6万8千t
普段は春山邸のプールに化けていて、プールで泳いだ子供達のおヘソを奪っていった。
口から強力な水流を吐く。両手からミサイルを撃つ。
エースバキュームで頭の水を奪われた後、バーチカルギロチンで真っ二つにされた。
名前の由来は「河童」かな。
物語
嘘吐きやっちゃんこと安夫少年は春山邸のプールに超獣が潜んでいて子供達のおヘソを奪っていると訴えるが誰も信用しない。
星司は安夫の言っている事が本当だったら春山邸のプールに飛び込んでおヘソを取り返すと約束する。
感想
「どうして子供達のおヘソを奪って河童にするんだ?」とか「そもそも「キングカッパー大作戦」って何よ?」と散々に言われる話。
でも、河童と言うのは超獣のデザインに引っかけたお遊びにすぎないのでそれほど気にする事は無いと思う。それよりも今回は自分の信念は最後まで貫き通すと言う実は至極真面目な話だったりする。
今回からサブタイトルの文字が戻っている。
仲良くラーメンを食べている星司と夕子。『A』は食事の場面が少ないので貴重。でも、のびていて不味そうだった……。
「河童」と言う言葉のユーモラスさで緩和されているが、おヘソを奪われて体が異形に変わっていく子供達の姿はかなり怖くて夏の怪奇シリーズに加えても良いと思うほど。
「信じてくれよ!」を連発する安夫。まるでいつもの星司みたいだ。
自分の体が異形に変わっても必死に真実を伝えようとした安夫。梶隊員の言う通り凄い精神力だ。普通は体が変形すると精神も参ってしまう。
前回の「鳩を返せ!」に続いて子供との約束に拘る星司。今回はその理由が明らかになる。
星司が子供の時、星司達を探して三日三晩吹雪の中を歩き回った先輩の大学生。子供との約束だからと言っていい加減に考えず命を懸けて守ってくれた。担架で運ばれたその先輩を見て星司達はどんな事があっても約束だけは守ろうと誓い合った。
この先輩が星司に与えた影響は大きく、これ以降の星司と子供達との関わりに大きな意味を持つ事になる。
今回は水中での合体変身。意外と変身のバリエーションは多い。
ヤプールのキングカッパー大作戦は星司をキングカッパーのプールで溺れさせる事らしいが、とっとと殺せよと言いたくなる。子供との約束を守ろうとする星司の性格を計算に入れたのはさすがなのだが……。
事件が解決し、竜隊長の粋な計らいで日曜日に子供達を海水浴に連れて行く事になった星司と夕子。海水浴の場面が無かったのは残念?