帰ってきたウルトラ38番目の弟

ウルトラシリーズについて色々と書いていくブログです。

「絶望の暗雲」

最終三部作Ⅱ 絶望の暗雲 ー暗黒宇宙大皇帝エンペラ星人登場ー
ウルトラマンメビウス』第49話
2007年3月24日放送(第49話)
脚本 赤星政尚
監督 佐野智樹
特技監督 原口智生

 

ウルトラの父
身長 45m
体重 5万t
3万年前のウルトラ大戦争(ウルティメイトウォーズ)でエンペラ星人と戦い、互いに右脇腹に傷を負った事が語られた。

 

暗黒宇宙大皇帝エンペラ星人
身長 56m
体重 4万9千t
インペライザーを使ってメビウスとGUYSを追い詰めていくが、ザムシャー達の加勢を受けて自ら地球に降り立った。一方で高エネルギーで太陽を侵食していった。
重エネルギー波動で逆らう者を跳ね返していく。
3万年前に怪獣軍団を率いてウルトラ大戦争を起こし、その時にウルトラの父と戦い、互いに右脇腹に傷を負った。

 

無双鉄神インペライザー
身長 60m
体重 6万t
4体目はバーニングブレイブに変身したメビウスのバーニングメビュームダイナマイトで倒され、5体目はフェニックスネストのシルバーシャークGで倒され、6体目はザムシャーによって一刀両断にされた。
しかし、5体目と6体目によってフェニックスネストの迎撃システムは大打撃を受け、フライトモードへの移行も出来なくなった。
空間転移で世界中から全てのインペライザーがフェニックスネストの周囲3kmに集められたが、ザムシャー達の参戦後は戦闘に参加しておらず、残ったインペライザーのその後も不明となっている。(エンペラ星人が引き下がらせた?)

 

宇宙剣豪ザムシャー
身長 53m
体重 5万5千t
メビウスとGUYSの絶体絶命の危機に現れ、インペライザーを一刀両断にした。
メビウス達を助けに来たわけではない」と言っていながら、ツルギと共闘し、最後はメビウス達を守って命を落とした。
光の国の者ではないがウルトラマン達と同じように光となって消滅した。
残された星斬丸はヒカリの手に渡り、エンペラ星人に一矢を報いる事になる。

 

念動宇宙人サイコキノ星人
身長 155cm
体重 44kg
メビウスとGUYSの絶体絶命の危機に現れ、ザムシャーが一刀両断にしたインペライザーの破片を念動力で宙に飛ばした。
「ミライの妹として助けに来た」と笑顔で告げたりと以前に比べて素直になっている。
エンペラ星人を念動力で攻撃するも逆に念動力で弾き飛ばされてしまう。
フェニックスネスト崩壊時には毛嫌いしていたトリヤマ補佐官に助けられ、「ありがとう」とお礼を述べている。

 

健啖宇宙人ファントン星人
身長 2m
体重 92kg
メビウスとGUYSの絶体絶命の危機に現れ、カコが宙に飛ばしたインペライザーの破片を圧縮して潰した。
テッペイと再会を果たし、「キエテ・コシ・キレキレテ」と言葉を交わす。

 

マケット怪獣リムエレキング
身長 40cm
体重 4kg
インペライザーの攻撃でフェニックスネストの地下にある粒子加速器が破壊され、苦しみながら消滅した。

 

物語
終わりなき激戦でダメージが回復しないミライ。
一方、エンペラ星人はインペライザーをフェニックスネストに向かわせる。
絶体絶命の危機の中、意外な者達が助けに現れる!

 

感想
人々の声援を受けたメビウスはバーニングブレイブに変身してバーニングメビュームダイナマイトでインペライザーを倒す。しかし、エネルギーが限界の状態で命を縮める危険があるメビュームダイナマイトの使用は肉体に多大なダメージを与え、ミライはその場に倒れてしまう。
そこに人々が集まり、ミライとCREW GUYSの事を遠巻きに見ていたが、やがて一人の子供が駆け寄ってきて「ありがとう」とお礼を述べるのであった。

 

ガンフェニックスストライカーが撃墜されてしまったが特に触れられなかったのが不満。
特別チームの戦闘機は撃墜されてばかりのイメージがあるが、ガンフェニックスは「俺達の翼」として物語序盤からCREW GUYSにとって大きな存在であったので、それに見合った退場場面を用意してほしかった。

 

一体のインペライザーを倒してもすぐに次のインペライザーが送り込まれてくる。しかし、覚悟を決めた人々は逃げなかった!
とは言え、シェルターや建物の中に避難していた方がGUYSも戦いやすいと思うのだが……。

 

周辺住民の避難誘導に動くトリヤマ補佐官。
トリヤマ補佐官の「サコミズ総監」と言う言葉にサコミズは今は「隊長」と呼んでほしいと頼む。
これまでは総監の正体を知らされなくてふて腐れる事もあったが、自分が仕える上司を知ったからか、今回のトリヤマ補佐官はかなりやる気を出している。これを見るに、やはりトリヤマ補佐官には最初から正体を知らせていても良かった気がする。

 

ウルトラマンの心に、ミライの頑張りに応えよう。ウルトラマンを信じた人々の想いを無にしない為にも」と決意を述べるサコミズ隊長。
一方、エンペラ星人は空間転移で世界中のインペライザーをフェニックスネストの周囲3kmに配置。一気には攻めず、真綿で首を締めるようにじわじわといたぶってくる。
その間にGUYSは迎撃態勢を整えてシルバーシャークGでインペライザーの一体を倒すが、発射されたインペライザーのドリル状ミサイルでシルバーシャークGを一基破壊されてしまう。
そこに新たなインペライザーが出現。全方位攻撃で迎撃システムを破壊し、フェニックスネストをフライドモードに変形できなくしてしまう。さらに、この攻撃で地下の粒子加速器が破壊され、リムエレキングは消滅し、ミクラスウィンダムも使えなくなってしまった。
最終決戦での基地破壊はウルトラシリーズのお約束だが、出来れば、ガンフェニックスストライカーにフェニックスネスト・フライトモードに全マケット怪獣揃い踏みと言う最大戦力で迎え撃つGUYSも見てみたかった。
このフェニックスネスト攻防戦は周囲に建物が多くある市街地ではなかった為に巨大感が出づらくミニチュア感が強く出てしまっているのが残念だった。

 

GUYSの危機にミライは病室を飛び出してしまう。
「地球の人達はウルトラマンメビウスを必要としてくれました。その想いに僕は応えたい! それにここは僕達の思い出の場所ですから」。
ミライのこの言葉は前回の「皇帝の降臨」でサコミズ総監が言った「ウルトラマンの心に応える」に繋がっている。

 

絶体絶命の危機に陥ったミライとCREW GUYSだが、その時、インペライザーが中央から真っ二つに割れる!
このザムシャーの登場が文句無しにカッコいい! 劇画を意識した演出がザムシャーにはよく似合う。
「勘違いするな。貴様は俺が斬ると決めた相手だ」と言うあまりにもお約束な台詞に思わずニヤリとしてしまう。

 

ザムシャーに続き、サイコキノ星人のカコが念動力でインペライザーの破片を宙に飛ばし、ファントン星人がそれを圧縮して潰す。
ザムシャーやカコの再登場は予想できたが、まさかのファントン星人再登場には驚いた。
カコは助けに来た理由を「私は……ミライの妹だもん」と笑顔で答える。いまだにツンデレのザムシャーと違ってこちらは素直になった。
因みにザムシャー、カコ、ファントン星人の3人が地球に再びやって来るまでの話が『ウルトラマンメビウス アーカイブ・ドキュメント』に掲載されている『ウルトラマンメビウス外伝 守るための太刀』で語られている。TVでは語られなかった部分の補完がされていて、『メビウス』時の宇宙の状況が分かる内容になっている。
「見ているか、エンペラ星人。これが我々が紡いできた絆だ」。

 

ザムシャー達の登場に遂にエンペラ星人自らが地球に降臨する。
エンペラ星人のデザインは「黒いウルトラマン」をイメージしているらしく、全体の質感や額のビームランプ等にそれが垣間見える。
正直に言うと、デザインを最初に見た時は皇帝としての威厳があまり無い、言ってしまえば、ショボイ姿にガッカリしたのだが、実際にTVで見ると、静かな降臨場面で見せられた威圧感に圧倒されてしまった。

 

回想シーンで描かれたウルトラの父とエンペラ星人の戦い。
ウルティメイトブレードにエンペラブレードと互いに剣を握っての戦いがウルトラシリーズでは珍しい。
マントが無いので両者とも威厳がイマイチ。ウルトラの父はともかく、エンペラ星人は回想シーンでもマントを付けてほしかった。
この戦いで両者は右脇腹に傷を負った。3万年もの時が経っても未だに癒えていないのは両者が光と闇と言う相反する存在だからだろうか?
有名な話であるが、このウルトラ大戦争の時に傷付いたウルトラの父を献身的に介抱したのが後のウルトラの母である。そして、この戦いで全宇宙の平和を守る必要を感じたウルトラの父は宇宙警備隊を結成し初代隊長となっている。

 

エンペラ星人は太陽を燃え尽きさせようとする一方で、地球を暗雲で覆って地上から光を奪い去り人々を息絶えさせようとする。
最終決戦で大いなる闇が現れるのは平成ウルトラシリーズの定番である。
ウルトラマンよ、光の者達よ。愚かな選択を下した全ての命諸共漆黒の闇となり、滅び去れ。余が降臨した以上、この星に未来は無い」。

 

フェニックスネスト前に出現したエンペラ星人。ここから皇帝は殆ど動かずにメビウス達と戦っている。
エンペラ星人はザムシャーを重エネルギー波動で跳ね飛ばし、カコの念動力を撥ね返し、残っていたシルバーシャークGの二基目を破壊する。
それを見たミライはメビウスに変身しようとするが極度のダメージから遂にメビウスブレスが消滅して変身不能に陥ってしまう。
そこにツルギが駆けつけるも一撃で吹き飛ばされてしまう。
何か手は無いのかと考えたリュウは「運命の出逢い」でリュウとセリザワ隊長が乗っていたガンクルセイダーのメテオール対応版ガンクルセイダーMXで出撃する。「絶対に守るんだ! 俺達の思い出の場所を! 地球の未来を! 覚えているだろう、この機体を!」。
リュウがガンクルセイダーでエンペラ星人の意識を上に逸らした隙を突いてツルギとザムシャーが同時攻撃を行うがエンペラ星人はその攻撃すら片手で防いでしまう。
ここでリュウが採った戦法がフォーメーション・ヤマトを思わせるものだったのが良かった。
ザムシャーにカコにツルギにリュウと次々と攻撃を仕掛けていくが、それらを難無く払いのけていく事でエンペラ星人の強さが際立った。

 

エンペラ星人の攻撃で破壊されていくフェニックスネスト。
宇宙人嫌いであったトリヤマ補佐官がカコを助けて「ありがとう」とお礼を言われる場面は「ミライの妹」を見ていると感慨深いものがある。

 

止めを刺そうとするエンペラ星人の攻撃からザムシャーが身を挺してフェニックスネストを守る。
「光の者でもないお前が何故?」と言うエンペラ星人の問いにザムシャーは「これが……守ると言う事なのだな……。メビウス……」と言って力尽きる。
そしてザムシャーの肉体はウルトラマンのように光となった。
光の国出身ではないザムシャーも光になれる。ここに「ウルトラマンとは何なのか?」と言う問いに対する答えの一つがあると言える。
光の者ではないザムシャーがウルトラマンと同じ行動を取った事を理解できなかったエンペラ星人だが、次の最終回「心からの言葉」では光の者ではないエンペラ星人がウルトラマン達と同じ終わり方を迎える事となる。

 

ザムシャーの最期を見たツルギは激昂してナイトシュートを放つが、何とエンペラ星人は片手で光線をポイ捨てしてしまう。未だかつてこんな簡単に光線を弾いた敵はいない。
逆にエンペラ星人の攻撃を受けたツルギだったが、アーブの鎧があったおかげで本体のヒカリへのダメージは抑えられた。「惑星アーブよ……感謝する!」の言葉と共にヒカリはザムシャーの星斬丸を手に取りエンペラ星人の左太ももを切り抜ける。
普通だったらザムシャーやヒカリが勝ってもおかしくないような場面が何度かあったが、さすがのエンペラ星人はそれら勝利フラグを全てへし折っていった。しかし、ここに来てようやくエンペラ星人に一太刀浴びせる事が出来た。

 

エンペラ星人に一太刀を浴びせたヒカリだったがダメージが酷く、「リュウ……。メビウスを、地球を頼んだぞ……」と言うセリザワの言葉と共に消滅してしまう。
それを見たリュウはガンクルセイダーで特攻するが、激昂したエンペラ星人はそれを撃墜! 何をやってもエンペラ星人を倒す事は出来なかった!(このエンペラ星人と一騎打ちをして痛み分けになったウルトラの父ってやっぱり強かったんだな)