帰ってきたウルトラ38番目の弟

ウルトラシリーズについて色々と書いていくブログです。

『怪獣娘(黒) ~ウルトラ怪獣擬人化計画~』

怪獣娘(黒) ~ウルトラ怪獣擬人化計画~』
2018年11月23日公開
脚本 下山健人
監督 山本靖貴

 

怪獣娘』の劇場版。
第2期のラストシーンに登場したブラック指令がメインキャラクターになっている。
今回のメインキャラはブラック指令、シルバーブルーメ、ノーバの円盤生物の擬人化キャラクター「BLACK STARS」で、まさかの『レオ』の擬人化キャラクターが主人公メンバーとなった。
ウルトラシリーズの「トラウマ製造機」の代表キャラであるシルバーブルーメとノーバが美少女キャラに擬人化されて映画のメインキャラになるなんてさすがに予想出来なかった。
今回は他にもガタノゾーアやハネジローと言った平成ウルトラシリーズの擬人化キャラクターもいてこれまでよりさらに幅広い作品からキャラが揃えられた。

 

今回登場したブラックスターズは漫画の『ギャラクシー☆デイズ』の登場キャラ。今回は他にもゴモラの友人として改造ベムスターが登場したりと漫画版の設定を組み込んでいるところがある。又、逆に漫画の方でも途中からシャドウやソウルライザーと言ったアニメの設定が組み込まれるようになる。これら漫画版とアニメ版の共通点と相違点について『ギャラクシー☆デイズ』の最終回でマルチバースの可能性と言う感じの説明がある。

 

これまでのメインキャラクターのうちウインダムが今回登場していない。ウインダムは自分が戦闘向きではない事を自覚していたので、人を守る事が目的のアギラや大怪獣ファイトが目的のミクラスとは別の道を選んだのかもしれない。(担当声優の遠藤ゆりかさんが2018年6月に引退したのも理由の一つかな)

 

本作は『怪獣娘』シリーズの第3弾であるが前2作とはスタッフが変わってキャラクターもデフォルメではなくなった事で雰囲気が大分変わっている。
何となくだが『ギャラクシー☆デイズ』を日常モノとして『怪獣娘』のTVシリーズを変身ヒロインものとするなら本作はその二つを融合した感じになっている。

 

第1期が殆どの話がアギラの目の前で起き、第2期ではアギラの知らないところでも事件が起き、今回はアギラとは無関係のところでメインの物語が展開されるようになった。

 

全体的にギャグで処理されているのでパッと見は気にならないが実は今回の話では怪獣娘の能力が人間に向けて使われている場面が多くあり、状況によっては危惧されていた「人間対怪獣娘」と言う展開になっていた恐れがあった。

 

ところでガタノゾーアはダークゾーンに閉じ込められたままなの……?

 

ノベル&ドラマCDブック『愛を叫べ! 怪獣娘!?』ではノーバがGIRLSの活動を監視していた事が分かる。

 

本作をもって『怪獣娘』のシリーズは終了。
もっと見たかったところではあるが、人類の敵であるシャドウが殲滅されたので事件を起こすとなったら今回のように怪獣娘を事件の発端にするしかないので、これ以上話を進めたら今の明るく楽しい雰囲気が損われる恐れがあったのかもしれない。(ある日いきなり人間に特殊能力が目覚めると言う怪獣娘の存在はX-MENシリーズのミュータントに近く、GIRLSの設定も「恵まれし子らの学園」を公的に作ったらこうなると考える事が出来る。なので怪獣娘起因の事件が続くとX-MENシリーズのような世界になる可能性は十分にある)

 

オープニング曲はBLACK STARSの声を担当している新田ひよりさんと高橋未奈美さんと石原夏織さんと八木侑紀さんによる『東奔西走行進曲』、エンディング曲はノーバの声を担当している石原さんによる『Sunny You』となっている。

 

脚本の下山健人さんは仮面ライダーシリーズとスーパー戦隊シリーズの脚本を多く手掛けていてウルトラシリーズは今回のみの参加となっている。

 

 


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