帰ってきたウルトラ38番目の弟

ウルトラシリーズについて色々と書いていくブログです。

「ソンポヒーロー」

「ソンポヒーロー」
ウルトラマンブレーザー』第22話
2023年12月16日放送(第22話)
脚本 足木淳一郎
監督 中川和博

 

冷凍怪獣ギガス
身長 40m
体重 1万5千t
日本アルプスレッドキングと戦闘中に宇宙から何かが迫っている事を感じる。その後、松本市に現れるがレッドキングとは主従関係みたいなのが出来上がっていた。
冷凍光線で一度はアースガロンとブレーザーを凍結させるが最後はアースガロンとブレーザー・ファードランアーマーの同時攻撃を受けて倒された。

 

どくろ怪獣レッドキング(二代目)
身長 45m
体重 2万t
過去に小笠原諸島の多々利島に出現した個体と特徴が一致していたので「二代目」と呼称される事となった。
日本アルプスでギガスと戦闘中に宇宙から何かが迫っている事を感じる。その後、松本市に現れた時はギガスを配下のように扱っていた。
最後はアースガロンとブレーザー・ファードランアーマーの同時攻撃を受けて倒された。

 

物語
日本怪獣損害保険で働いているテツオは上手く行かない日々を過ごしていた。
そんなある日、飛び込み営業でのミチコとの出会いがテツオの人生を変える事になる。

 

感想
いきなりの『ファイト』に吹いたw
一時期は低予算番組として色々言われた『ファイト』だが今や毎年何かしらの形で『ファイト』形式の作品を見るようになった。

 

「怪獣は今や日本の常識です」と言う事で今回は怪獣損害保険のお話。
昔から怪獣事件がこれだけ続けばこういう話も出てくると思っていたがメインで取り上げられるのはウルトラシリーズでは今回が初めてかな。
機動警察パトレイバー』では今回のような保険の話の他にも色々とレイバーの登場で変わった社会を描いていたがウルトラシリーズもそう言った話を多めにした作品があっても面白いと思う。

 

今回の話の前半は冴えない保険会社員テツオの日々が描かれている。
描写としては嫌味な後輩や理不尽な上司にヘイトが集まる感じになっているが、その仕事にやる気を持っている後輩や上司からしたら好きで就職したわけではないのでやる気が出ないし契約が取れなくても仕事のやり方を改善しないテツオにキツく当たるのも分かるところがある。
では、テツオが駄目人間なのかと言ったらミチコを助けようとして色々考えて動いていたし、ミチコとの出会いで「自分の仕事は怪獣で生活がボロボロになった人達をやり直させる事」と言う意味を見出した後は成績が上がっているようなので、人生とは何かの歯車が合うかちょっとズレるかで全然違ったものになる事が分かる。

 

ラストシーンでテツオが上司に褒められて後輩が上司に叱られる場面は見ていて思わず「ザマァw」となるところだが、よく考えたら後輩の問題は上司や先輩の指導が出来ていなかったと言う事だから実はあの営業所の一番の問題点は上司と言う事になる。よく見たら部下に問題が起きてもただ怒鳴りつけているで改善策を全く提示していないし。
この上司はゲント隊長やハルノ参謀長と対になっていたと思われる。ゲント隊長なら改善策を提示するだろうしハルノ参謀長なら表では叱責しても裏では色々助けてくれそう。

 

モッピーを持って現場に飛んでくるアーくんになんだか和む。
SKaRDは戦闘機が無いので長距離移動が難しいんだなぁ。

 

今回の話に限らないが怪獣が出現した時に避難がちゃんと完了している事って殆ど無いよなぁ……。

 

ギガスの冷凍光線で氷漬けになったブレーザーとアースガロンの氷をファードランの炎で溶かすのはベタだけれど分かりやすくて良かった。
今回はさりげにファードランがいなかったらブレーザーもアースガロンも氷漬けのまま倒されていたと言う中々の危機であった。

 

今回は『ファイト』の流れからかレッドキングとギガスがかなり分かりやすく擬人化されていたりブレーザー闘牛士をしたりと色々遊びがある戦いになっていた。

 

正直言うと最後はレッドキングがギガスを盾にして自分だけ助かろうとすると思った。

 

避難所での「ウルトラマンが怪獣倒したらしいぞ」の場面がなんか印象に残った。いつもと違ってSKaRDから離れた場面だったからかな?
ひょっとしたら今の自分は主人公達の話よりこういう一般の人々の話の方が好きなのかもと感じた回だった。

 

今回は宇宙怪獣のドラコは出てこなかったが次回から宇宙怪獣が出てくる。
因みに劇中の損害保険のCMに登場した怪獣の鳴き声はドラコのものが使われているらしい。
このCMの怪獣は名久井監督の自主特撮映像に登場する怪獣ガンキリュウとの事。(因みにリブート前のデザインと造形を脇貴彦さんが担当しているらしい)